【インドネシア日本語学校だより】インドネシア総研代表アルビーからの年頭挨拶と講座
新年を迎え、弊社代表のアルビーが今年一年の指針として、弊社が運営代行を行うインドネシア現地の学校に在籍する約150人(学生、スタッフ、先生方)へ講演を行いました。今回は日本で就労する学生に向けて、「義」の概念を多角的に解説し、個人としての責任、礼儀、そして人間関係の中での信頼の構築について詳しく説明しました。
義(ぎ)の解釈
- 義務(GIMU): 社会的責任や権利の遂行
- 義理(GIRI): 人間関係における責任や恩返し
- 礼儀(REIGI): 他者への礼儀
- 仁義(JINGI): 行動における善意
代表アルビーは、これまでの経歴と共に、儒教の五徳を大切にしてきた自身の日本での処世術を紹介し、学生のみならず、スタッフや先生方も熱心に聞き入っていました。
特に社会生活や人間関係をうまく切り抜け、成功をつかみとるための知識はこれから日本へ向かう学生達の胸に強く響きました。彼らが成功や安定を得るためには、困難な状況や複雑な人間関係を乗り越えるための方法論を知っていることが重要です。
近年は急激な人材不足の加速により、外国人材の受け入れを検討される企業様も増えていますが、企業様としては、せっかく受け入れる外国人材の退職、転職は大きな懸念事項の一つではないでしょうか。
人材の退職、転職を防ぐには、もちろん受け入れる企業様側での体制の整備などは重要ではありますが、日本で就労する外国人材側も心構えが必要です。
実際に、弊社が運営代行を行うインドネシア現地の学校を卒業した学生たちは、日本で就職後、ほとんど辞めたりしていません。それは学生に対して、道徳の授業を行っている成果と考えています。
弊社は、代表のアルビーが培った経験より独自に開発した「アルビーメソッド」を用い、企業で使える日本語教育だけでなく、日本の生活スタイルになじむための生活指導も行っています。
アルビーメソッドと人材事業について
今回のテーマは「義」ですので、漢字の成り立ちや、どのような文脈で「義」という漢字が使われる単語が用いられるのか、をインドネシア語も交えて紹介しました。
義(ぎ)
①義務 GIMU KEWAJIBAN
■ 会社員として 義務と権利がある。
kaisya-in (toshite) GIMU (to) KENRI ga aru.
(Sebagai) pegawai [kita] punya kewajiban dan hak
➁ 義理 GIRI HUBUNGAN SOSIAL /TANGGUNG JAWAB
■ 彼は義理を大切にして、助けてくれた人に恩返しをした。
kare wa giri wo taisetsu ni shite, tasukete kureta hito ni ongaeshi wo shita.
Dia (selalu) mengutamakan tali siraturahmi dan selalu membalas kebaikan budi orang yang menolongnya .
➂礼儀 SOPAN
■ 先生に会ったら、礼儀ただしく 挨拶をしましょう。
sensei ni at(tara), reigi tadashiku aisatsu wo simashou.
(begitu) bertemu dengan guru, mari kita menyapa(nya) dengan sopan
④仁義 KEBAIKAN HATI
■ 彼女はいつも仁義を考えて行動をします。
Kanojo wa itsumo jingi wo kangaete koudo wo shimasu.
Dia selalu mengutamakan kebaikan hati dalam bertindak.
日本で働くときには、雇い主に対して「忠義」と「仁義」を尽くして働く必要があります。礼儀だけでは不十分、“いい人”になることが大切と考えています。
“いい人”とはどのような人なのか?は国によっても定義が異なってくる部分はあると思いますが、ただ義務を果たすだけでなく、雇い主や他者に対して「忠義」や「仁義」を尽くすことで、“いい人”になれるでしょう。“いい人”になることは損ではありませんので、このような教えを各学校でも伝えています。
日本で成功を収めているインドネシア人のモデルとして、弊社代表のアルビーの話は学生達にとっても、スタッフ、先生方にとっても大変興味深く、非常に貴重な時間となりました。
新規での学校設立にご興味のある方や、現在現地の学校に在籍している学生の受け入れにご興味のあるオフテイカーの方がいらっしゃいましたら、弊社までお気軽にお問合せください。