【コラム】日本で働くインドネシア人技能実習生へのインタビュー

日本では今、たくさんのインドネシア人技能人実習生・特定技能生が活躍しており、その数は年々増加しています。

今回、3年間の技能実習を終えたインドネシア人技能実習生2名に、弊社社員がインタビューを行いました。今回のコラムでは、そのインタビュー結果より、技能実習生の視点での日本での暮らしについてご紹介いたします。(インタビューした2名をAさん、Bさんとしてご紹介しております。)

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目次

◆インタビュー内容(Q1~Q10)

日本に行こうと思った理由は?

Aさん)日本は賃金が高いから。また、日本での職務経験が欲しかったから。

Bさん)インドネシアは賃金が低いため、日本に稼ぎに行きたかった。

日本に来る前にインドネシアで支払った費用は?

Aさん)送り出し機関へ40万円とLPKへ入学時5万円

Bさん)送り出し機関へ40万円とLPKへ入学時5万円

日本に来てすぐに困ったことは?

Aさん)日本に来たら、インドネシアで習った日本語と、使われている日本語が全然違うことを知り、コミュニケーションに困りました。また、言葉のニュアンスが伝わらず苦労しました。

Bさん)ゴミの仕分け・食べ方(インドネシアではフォークや箸を使わず手で食べることも多いですが、日本では手を使って食べるとあまり良く思われないようでした。)

私はイスラム教徒なので、宗教上の理由で食べられないものがあります。コンビニ・スーパーで買える食べ物は便利ですが、ラベルに日本語表記しかないためあまり読めず、豚肉やラード、料理酒などが使われているか判断できずに苦労しました。

日本に来る前と来た後に想像と違ったことは?

Aさん)食べ物の違いに驚きました。また、優しい日本人がたくさんいたことは、嬉しい驚きでした。

Bさん)タバコを吸っている人や、喫煙できる場所が少なく驚きました。夏の暑さも想像以上でした。

日本に来てびっくりしたこと

Aさん)仕事の厳しさと大変さには、びっくりしました。

Bさん)寒さよりも、夏の暑さにびっくりしました。夏の気温はインドネシアよりも暑く、猛暑での作業は想像以上に過酷でした。

インドネシアにいる間に準備しておけば良かったと日本に来て後悔したこと

Aさん)インドネシアの調味料は、日本ではなかなか手に入らず、また高価なので、来日する際にインドネシアの調味料を持ってくれば良かったです。

Bさん)インドネシアの薬を持ってくれば良かったです。日本で売っている薬は種類も多く、日本語表記しかないため何を買っていいのかわからず難しかったです。

日本に来て嬉しかったことは?

Aさん)お給料をもらった時と、友達に会えた時、嬉しかったです。

Bさん)お給料をもらった時と、インドネシアの食べ物が売っているのがわかった時に、嬉しかったです。

日本に来て辛かったこと

Aさん)夏の猛暑作業が辛かったです。暑さで倒れることもありました。

Bさん)夏の暑さと、猛暑での作業です。来日前は、日本はインドネシアより暑くないと思っていました。

仕事時間に関して

Aさん)残業はあまりありませんでした。しかし、場合によっては土曜日も仕事になりました。

Bさん)現場作業だったので、適度に休憩を取らせてもらえたのがありがたかったです。

休みの日の過ごし方

Aさん)疲れて寝ていることが多かったです。買い出しや洗濯、日本語の勉強、インドネシア人の友人との交流もありました。

Bさん)寝ているか、買い出し、掃除、日本語の勉強、友達に会うなどして過ごしていました。

◆インタビュー内容(Q11~Q20)

自炊していますか?

Aさん)毎日しています。インドネシアのラーメンなどを作ります。

Bさん)毎日していますが、たまにコンビニのおにぎりやカップ麺を食べています。

日本は、どこへ行きましたか?

Aさん/Bさん)仕事では、北海道、仙台、三重、岐阜、福井、金沢、群馬、千葉、神奈川などに行きました。

Aさん/Bさん)プライベートでは、名古屋、京都、大阪などへ行きました。

電車には上手く乗れましたか?

Aさん)日本の駅には英語表記があるので上手く乗れました。ただ、特急、快速などにはちょっと戸惑いました。

Bさん)何度も乗り越しました。

日本で何を買いましたか

Aさん)携帯、靴、腕時計、お母さんへカバン、家族へお土産などを買いました。

Bさん)携帯、洋服、靴、腕時計などを買いました。

給料について

Aさん)光熱費、保険等色々引かれて、約20万円でした。毎月インドネシアへ10万円仕送りをしていました。

Bさん)光熱費、保険等色々引かれて、約20万円でした。私も毎月インドネシアへ10万円仕送りをしていました。

一緒に働く日本人について、どうでしたか?

Aさん)厳しい人、優しい人、色々な人がいました。文化の違いと言葉の壁を感じました。特に、日本語には同じ発音で違う意味を持つ言葉が多いので難しかったです。

Bさん)仕事中、言葉で苦労しました。理解出来なくて怒られたりもしました。話します、離します、いいよ(許可)といいよ(不要)など、同じ音を持つ言葉に苦労しました。

貯金はいくら出来ましたか?

Aさん)300万円近く貯金しました。インドネシアの自分名義の口座へ送金する予定です。

Bさん)100万円です。すでに家族に送金し、インドネシアで小さい家を建てました。

インドネシアに帰ったら何にお金を使いますか?

Aさん)結婚資金に使いたいです。また、実家が米農家で小さいビジネスを営んでいるため、家業の運転資金に充てて両親を助けたいです。

Bさん)私は、ビザを延長してあと2年日本にいるので、もっと貯金を増やして、いつか自分の会社を作りたいです。

また日本に来ますか?

Aさん)わかりません

Bさん)出来ればずっと日本に居たいです。

これから日本に来るインドネシアの若者(後輩たち)に伝えたいことはありますか?

Aさん)Bさん)

強い精神力を付けることと、日本語の習得をぜひ頑張ってください。日本の仕事は規律正しく、ハード、厳しい仕事なので、まず第一に我々の心は強くなければいけません。次に大切なことは知識です。日本で仕事を上手にしたい、気持ち良く働きたいなら、日本語を上手に話すことがとても重要です。日本に行く前に熱心に勉強してください。後で日本に来てから勉強して、自分で日本語が上達できるようになると思ってはいけません。それは間違いです。

それから、日本で高い給料を期待してはいけません。日本は、生活費も高いです。高い給料を期待すると、お金が残らなかった時には精神が壊れてしまいます。

今の時間を無駄にせず、インドネシアで日本語をしっかり勉強してください。日本に来たら仕事に追われ勉強する時間はほとんどありませんし、日本語の先生もいません。今の環境を大切に、しっかり準備してきてください。

まとめ

インドネシアから来日している技能実習生や特定技能生は、日本への憧れだけでなく、稼ぎのために来ている人も多くいます。インドネシアでの募集の段階では、日本の生活費についての情報が出ることは稀で、お給料からインドネシアでの生活費を引いた金額が貯金になると思い込んでしまう人もいるようです。特に、インドネシアでは外食や調理済みの食事が安価に買えるため、自炊の習慣が無い人も少なくありません。弊社運営の学校では、学生達が日本での暮らしに困らないよう、自炊を含めた生活スキルの指導もしています。

言語面でも、インドネシア語には同音異義語がほとんど無いため、状況から意味を判断する必要がある日本語でのコミュニケーションは難しいようです。弊社の学校では、語学試験対策、面接準備だけではなく、早い段階からネイティブの先生との会話練習や動画を利用した反復練習を行い、リスニング力や会話力を高めています。

今回のコラムでは、日本で3年間の技能実習を終えたインドネシア人技能実習生2人へのインタビューの内容をご紹介いたしました。
弊社インドネシア総合研究所は、インドネシアでの学校設立、学校運営、通訳手配、月間アドバイザリーサポートなど、様々なサービスで日本企業様のインドネシア人材の受け入れをサポートしております。無料のオンラインセミナーなども開催しております。

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