【インドネシア日本語学校だより】「名詞?動詞?形容詞?」日本語学習の迷子を救うアルビーメソッドの答え

こんにちは。インドネシア総研代表のアルビーです。
「アルビー式」は、理論と実践を同時に学べる特別な教授法です。
言葉を学ぶには以下のような層があります。
- 音声学・音韻論
- 形態論
- 統合論
- 意味論
- 文脈(コミュニケーションスキル)
しかし、一般的な日本語学校では、多くの場合「みんなの日本語」などの教科書を使う程度で、表面的な文法や会話練習が中心になります。例えば、音声論的にインドネシア語と日本語の表記の違いや留意点についての考察はありませんので、学生は『学び取り』ならず『学び逃し』上手になります。聞き逃し上手という能力はコミュニケーション論では重要ですが、学生の「なぜ?なぜ?」に適切な回答ができないと、どこかの時点から生徒の日本語力は伸びなくなります。
SOKEN-SCHOOLではどう違う?
弊社がインドネシアで運営代行を行っているSOKEN-SCHOOLに入学すると、生徒には必ず「名詞」「動詞」「形容詞」の違いを聞いています。
実は、インドネシア人学生の多くが、この違いを正確に理解していないのです。名詞も動詞も形容詞の定義が感覚的にしか出来なくなると、どの日本語の教科書でも、伝統的な区分を必ず使うので、混乱が生じます。私は日本語の先生を対象に行うワークショップで、例えば以下のような文章について形容詞を使う述語がどれか、少し意地悪な質問をしています。:
①「ドアが開いています」
Pintunya terbuka.
②「日本語の勉強は楽しいです」
Belajar Bahasa Jepang itu menyenangkan.
どちらの文も似て見えますが、日本語では①が動詞、②が形容詞になります。しかし、若手の先生は時々①も➁も動詞と答える人がいます。インドネシア語の形態論としてter-bukaもme-nyenang-kanも動詞の活用になることが理由として挙げられます。意味論的に 状況を表すことになりますが、このように伝統的な語彙の区分でも統一して教えることをするだけでも学生の混乱を少なくして負担を軽減することができることになります。
SOKEN-SCHOOLは、現時点でインドネシアにおける日本語学校が平均毎月一校増えておりますので、日本語講師の養成は大変ではありますが、実は語彙の範疇の整理をして講師並びに学生の訓練を行うだけでも 学生のIQが向上します。人は空間認識や数式に関するインテリジェンスがあり、言語能力が一段と上がるだけでも自信がついて情報処理能力が上がります。
このように、日本語についての基礎知識を3か月間から5か月間のプログラムで教え込むことで、生徒は言葉の整理が出来て情報処理能力が上がり、弊社がインドネシア現地で運営委託代行を受けている日本語学校の卒業生は、教科書通りでなく日常で「使える」日本語が話せるようになります。
最近は、インドネシア大統領特別補佐官機関と定期的な情報交換を行っており、日本に更なる人材を送り出していきたいという話も挙がっております。
インドネシア人材、インドネシアにおける日本語学校設立にご興味のある方は弊社までお気軽にお問合せください。

