【コラム】インドネシアの建設産業の動向と主要な建設会社 

インドネシアの建設産業は、ここ数十年にわたり急速な成長を遂げており、新型コロナウイルスの パンデミックの時期においても約2%も成長していたことがわかっています。

また、インドネシア政府も有料道路、橋、空港などの建設に力を入れており、インドネシアの建設産業は今後も成長を続けていくと予想されます。

今回のコラムでは、インドネシアの建設産業の動向とインドネシアの主要な建設会社についてご紹介します。

目次

インドネシアの建設産業の動向

インドネシア政府は、2024年の国家予算のうち277億ドルをインフラ建設の予算に割り当てることを発表しています。

そのため、インドネシアの建設産業は今後大きな成長が見込まれています。

イギリスのコンサル会社GlobalDataによると、インドネシアの建設産業は2024年に4.2%成長すると予想しており、更に2025年〜2027年にっかけて年間あたり平均6%成長すると予測しています。

インドネシアの建設産業は注視すべき産業であることがわかります。

参考WEBサイト:https://www.globaldata.com/store/report/indonesia-construction-market-analysis/

インドネシアの主要建設会社

以下はインドネシアの大手建設会社5社です。

Adhi Karya社(ADHI)

インドネシアの国営の建設会社で、インドネシアの建設会社の中で初めて上場した会社です。

オランダが所有していた、Architecten-Ingenicure-en Annemersbedrijf Associatie Selle en de Bruyn、Reyerse en de Vries N.V.が国有化され設立されました。

Adhi Karya社が進行した大規模な建設プロジェクトとして、インドネシアの首都ジャカルタと周辺を結ぶ軽量高架鉄道(LRT)の建設が挙げられます。

その他に、クルタジャティ国際空港(西ジャワ国際空港)や、東ランプンの有料道路建設や、南スラウェシのダム建設なども担っています。

また、建設業だけでなく不動産やエネルギー、投資の分野へも幅広く事業を展開しています。

参考WEBサイト:https://adhi.co.id/

Wijaya Karya社(WIKA)

電気と水道の設置工事から事業をはじめ、1970年に建設業に成長しました。

今では世界10か国にプロジェクトを展開し、インドネシアの大手建設会社として地位を確立しています。

空港、公共施設、アパート、オフィス、ショッピングモールなど官民問わず様々な建設を担っています。

参考WEBサイト:https://www.wikagedung.co.id/info-perusahaan/alamat-informasi-kontak?q=kantor-pusat

Pembangunan Perumahan社(PP)

1953年に建設された歴史のある会社で、1961年に国営化されました。

インドネシアの大手企業のSemen Indonesia社の役員の住宅の建設や、日本の戦後賠償で建設されたホテルインドネシア、バリ ビーチホテル、アンバルクモホテル、サムデラビーチホテルの建設を担っています。

また、2012年には、インドネシアの7つの空港建設も行っています。

参考WEBサイト:https://www.ptpp.co.id/id/tentang-kami/profil-kami

Waskita Karya社

1961年に設立された、インドネシアの国営の建設会社です。

インドネシアのスラバヤ にあるジュアンダ国際空港など建設も手掛けています。

また、海外の優良企業と業務提携を行い、首都ジャカルタのスカルノハッタ国際空港の建設にも参画しました。

インドネシア最も高いビルBNIシティや、インドネシア銀行のオフィスビルなど様々な高層ビルの建設も行っています。

参考WEBサイト:https://www.waskita.co.id/en/tentang-kami/profil-perusahaan/

Total Bangun Persada社

1970年に設立されたインドネシアの民間企業です。

国内の様々な地域で、数十件の開発プロジェクトを完了しています。

現在は、インドネシアの大規模都市開発事業である、サクラガーデンシティプロジェクトや、南ジャカルタの高級タワーマンションサウスクォーターレジデンス(SQ Res)の建設プロジェクトを担っています。

参考WEBサイト:https://www.tomps.id/10-perusahaan-konstruksi-terbesar-indonesia

その他にも、フォーミュラEレースのサーキット建設を担う、Jaya Konstruksi Manggala Pratama社や、インドネシアで2番目の規模を誇るスタジアム”ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム”の建設を担ったNindya Karya社など、様々な建設会社が存在しています。

今後のインドネシアの都市開発において、これらの企業は非常に重要なポジションになってくると言えます。

参考WEBサイト:https://www.globaldata.com/store/report/indonesia-construction-market-analysis/

インドネシアの建設産業の課題

インドネシアにおいて発展を遂げている建設産業ですが、課題も多く存在します。

インドネシアの建設産業において、今後以下のような取り組みが必要であると考えられています。

市場の変化への柔軟な対応

インドネシアの建設市場は、急速に変化を遂げているため、市場の変化が激しくなっています。

原材料の変動や市場需要の変化、厳しい市場の競争、技術の変化などについていく柔軟な対応が求められます。

プロジェクトの複雑化に対応

経済の発展とともに大規模なプロジェクトが増え、プロジェクトが複雑化しています。

複雑さの中でのリスク管理・効率アップが求められます。

効率的な資源調達

予算に対して適切な資源を調達し、無駄を削減することでプロジェクトを円滑に進めることが求められます。

その他にも、インフラ整備、人口知能などの技術の取込み、財務リスクの管理、労働者のスキルの向上など様々な取り組みが必要となります。

急激に成長するインドネシアの経済を支える上で、建設会社のこのような取り組みは、インドネシアの今後の発展を左右するであろうと考えられます。

また、こういった取り組みを進めるうえで、日本の建設技術を駆使することは非常に有効であると言えるのではないでしょうか。

今回のコラムでは、インドネシアの建設産業の動向と、主要な建設会社についてご紹介しました。

今後も成長が見込めるインドネシアの建設産業において、市場調査や現地視察などご興味ございましたら、お気軽に弊社インドネシア総研へお問い合わせください。

関連コラム:【コラム】インドネシア・バリ島での不動産投資

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