EXPO2025大阪・関西万博から見る、インドネシアの“人と文化”のチカラ

2025年4月13日から10月13日まで、大阪で2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)が開催されました。

開催当初は入場者数の低迷が心配されましたが、9月末時点で累計来場者数が2,500万人を超え、大きな盛り上がりを見せました。

大阪・関西万博では各国が趣向を凝らしたパビリオンを出展する中、インドネシアも独自の世界観を表現したパビリオンを出展し、多くの来場者を魅了しました。

本コラムでは、EXPO2025大阪・関西万博を通して見えたインドネシアの魅力についてご紹介します。

参考WEBサイト:https://www.expo2025.or.jp/news/news-20250929-02/

目次

インドネシアパビリオンの特徴

インドネシアパビリオンは、船の形をした外観が特徴です。

これはインドネシアという国が「絶えず前進し、成長し、困難を乗り越えて持続的に発展していく」という意味が込められています。

エントランスには、さまざまな表情を持つお面が飾られ、来場者を出迎えます。

2025年大阪万博・インドネシアパビリオンのエントランス

内部は、インドネシアの植物で埋め尽くされたミニチュア熱帯雨林ゾーンからスタート。

現地から運ばれた本物の植物が使われており、まるでインドネシアの大自然の中にいるような感覚を味わえます。

2025年大阪万博・インドネシアパビリオンのミニチュア熱帯雨林ゾーン

ミニチュア熱帯雨林ゾーンを抜けると、壁や床に映像が投影された空間が広がり、バティック柄の模様や自然の風景が来場者を包み込みます。

2025年大阪万博・インドネシアパビリオンのバティック柄の模様や自然の風景

さらに、インドネシア各地の伝統武器や織物の展示エリア、新首都ヌサンタラの人々を撮影した写真展示、そして新首都ヌサンタラの模型など、地域文化と未来への展望を伝える内容が続きます。

2025年大阪万博・インドネシアパビリオンの新首都ヌサンタラの人々

最後のエリアはミニシアターになっており、座席に腰を下ろしてインドネシアのドキュメンタリー映像を鑑賞することができます。

ミニシアターを抜けると、インドネシアレストランでインドネシア料理を味わうことができます。

インドネシアパビリオンは、「自然と文化の調和こそが、持続可能な未来につながる」というメッセージを、感じられる場所です。

参考WEBサイト:https://www.expo2025.or.jp/official-participant/indonesia/
https://www.expo2025.or.jp/officialblog/blog-20250927-indonesia

インドネシアパビリオンの来場者数

大阪・関西万博におけるインドネシアパビリオンの目標来場者数は280万人でしたが、閉幕前の2025年9月26日時点で300万人を突破しました。

また、パビリオンは文化発信だけでなく、経済外交の場としても機能。

複数のビジネスフォーラムや投資会議、国際会合が開催され、総額238億ドル規模の投資が約束されました。

参考WEBサイト:https://www.winnicode.com/explore/berita/Kabar%20Internasional/tembus-3000000-pengunjung-paviliun-indonesia-di-expo-2025-osaka-jepang

大阪・関西万博に詰まっているインドネシアの魅力

大阪・関西万博の開幕当初、インドネシアパビリオンは来場者が少なく、人気の面では他国に後れを取っていました。

しかし、その状況を変えたのは、インドネシアらしい人懐っこさと明るさです。

万博スタッフたちは来場者を楽しませようと、パビリオン前でオリジナルの歌やダンスパフォーマンスを開始。

その様子がSNSに投稿・拡散され、瞬く間に話題となりました。

Instagram「話題になったパフォーマンス」
https://www.instagram.com/reel/DNroPVP2kJd/?igsh=bmcwMnZzcm96bDVu

現在では、インドネシアパビリオンの公式Instagramは2.7万人のフォロワーを獲得し、人気のきっかけとなった「ヨヤクナシ」のパフォーマンス動画は45万回以上再生されています。

パビリオンでの展示内容だけでなく、「パフォーマンスを見たいから立ち寄る」という来場者も多く、パビリオン前は常に賑わっていました。

フランス館のルイ・ヴィトンのトランク展示や、アメリカ館の月の石のように派手な目玉コンテンツがあったわけではありません。

それでも、人との温かいつながりや陽気なエネルギーで観客を惹きつけた点に、インドネシアの真の魅力が詰まっているといえるでしょう。

これを機に、インドネシアに興味を持ってインドネシアへ行ってみたいと思った来場者も沢山いるのではないでしょうか。

参考WEBサイト:https://www.winnicode.com/explore/berita/Kabar%20Internasional/tembus-3000000-pengunjung-paviliun-indonesia-di-expo-2025-osaka-jepang

今回のコラムでは、EXPO2025大阪・関西万博を通して見えたインドネシアの魅力についてご紹介しました。

自然や文化、そして人々の明るく前向きな国民性が融合することで、多くの来場者を惹きつけたインドネシアパビリオン。

その背景には、人とのつながりを大切にし、互いに支え合いながら成長していくインドネシアの姿勢があります。

こうした「人を中心とした発信力」こそが、経済発展や国際ビジネスの拡大を支える大きな原動力となっているのではないでしょうか。

日本もまた、効率や仕組みだけでなく、人とのつながりから生まれる温かい力に、改めて学ぶべき点が多いと感じます。

弊社インドネシア総研では、現地市場の動向調査からビジネス展開のご支援まで、幅広くサービスを提供しております。

インドネシア市場に関するご相談やご関心がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

(写真はすべて弊社スタッフ撮影)

関連コラム

株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次