【コラム】インドネシアにおける卵の消費量と生産量
インドネシアでは、ナシゴレンやミーゴレンなど、代表的な料理に卵が使用されています。
日本と同じようにゆで卵や目玉焼きなども日常的に食べられていますが、世界と比較してインドネシアの卵の消費量や生産量はどのようになっているのでしょうか。
今回のコラムでは、インドネシアにおける卵の消費量、生産量についてご紹介します。
インドネシアの鶏卵の消費量
2023年の全国社会経済調査(Susenas)に基づき、インドネシア中央統計局(BPS)が発表したデータによると、インドネシア国民は月平均で10.09個の鶏卵を消費していることがわかっています。また、消費金額は約Rp18,623(約178円)/月です。
以下は、2017年〜2022年にインドネシア国民一人当たりが消費した鶏卵の量の推移で、年間の平均量を示しています。
出典:OUTLOOK KOMODITAS PETERNAKAN TELUR AYAMRAS PETELURを基に弊社作成(2024年3月3日)https://satudata.pertanian.go.id/assets/docs/publikasi/Outlook_Telur_2022.pdf
上図より、インドネシアにおける鶏卵の消費量は、2022年が過去最大数字となり、一人あたり月平均で20.02kgであることがわかります。
2017年から2022年にかけて、消費量は1.71%増加しています。
また、卵の消費量は鮮魚、エビ、牛肉の消費量と比較しても多いことがわかっており、インドネシアの人々にとって欠かせない食材であると言えます。
インドネシアにおける鶏卵の価格の推移
以下は、2018年〜2023年のインドネシアにおける鶏卵の価格の推移です。
出典:BPSHarga Telur Ayam Ras (1 Kg) (Rupiah),を基に弊社作成(2024年3月3日)https://satudata.pertanian.go.id/assets/docs/publikasi/Outlook_Telur_2022.pdf
2018年〜2023年の間で、インドネシアの鶏卵の価格は増加し続けていることがわかります。
2023年は、1kgあたりRp29,512(約280円)となります。
価格が高騰している理由としては、飼料の高騰が挙げられます。
日本でも卵の価格高騰が話題になっていましたが、インドネシアでも同じことが起きていることがわかります。
インドネシアにおける州ごとの鶏卵の生産量
以下は、インドネシアにおける州ごとの鶏卵の生産量です。
出典:GoodStats Produksi Telur Ayam Petelur menurut Privinsi(2022)を基に弊社作成(閲覧日:2024年3月3日)
https://data.goodstats.id/statistic/sarahjauhari/provinsi-dengan-produksi-telur-ayam-terbesar-jawa-timur-nomor-satu-R4rQb#:~:text=Berdasarkan%20hasil%20Survei%20Sosial%20Ekonomi,senilai%20Rp18.623%20per%20bulan.
BPSによると2022年のインドネシアにおける鶏卵の生産量は5566.3千トンです。
州ごとに比較すると、東ジャワ州の生産量が一番多く1314.11千トンに達します。その次に中部ジャワ州、西ジャワ州と続きます。
インドネシアの中でもジャワ島の生産量が一番多く、国内生産量の60%に相当しています。
インドネシアでは、ルンダンテルール(卵のココナッツ煮)、テルールピンダン(香辛料を使用した煮卵)などの卵を使用したインドネシア伝統料理が存在しています。
また、ナシゴレンやミーゴレンに味付け卵が添えられており、日々の食事の中で卵が広く使用されています。そのため、今後もインドネシアでは継続的に卵が消費されると想定されます。
今回のコラムでは、インドネシアにおける卵の消費量と生産量についてご紹介しました。
インドネシアで飲食業を展開するうえで、卵だけに限らずインドネシアの国民の生活や趣向を知ることは非常に重要です。
弊社インドネシア総研は、インドネシアの様々な分野における市場調査、現地視察を行っております。また、自社でのクラウドキッチンの運営の経験もございます。
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