8月17日はインドネシア独立80周年|テーマ・ロゴ・イベントまとめ

2025年8月17日の独立記念日に、インドネシアは建国から80周年という大きな節目を迎えます。
インドネシアは約300年にわたりオランダの支配を受け、第二次世界大戦中の1942年には、日本軍の軍政下におかれました。
日本が敗戦した翌々日、1945年8月17日に独立を宣言しましたが、オランダはこれを認めず、再び植民地化しようとしたことから、オランダとの独立戦争が始まりました。
独立戦争は4年も続き、最終的には、1949年12月にオランダがインドネシアの独立を認めるかたちで、インドネシアが独立国家となりました。
8月17日はインドネシアの祝日となっており、各地で伝統的なイベントが行われたり、お店で特別なセールが行われたりと、毎年大変賑わう1日となっています。
2025年 独立記念日80周年式典の開催地はジャカルタ?ヌサンタラ(IKN)?
長い間、独立記念日の式典は首都ジャカルタで開催されていました。しかし、昨年行われた79周年式典は、「Nusantara Baru, Indonesia Maju(新たなヌサンタラ、前進するインドネシア)」というテーマのもと、ジャカルタに加え、新首都となる予定のヌサンタラ(IKN)の2箇所で開催されました。
2024年時点のヌサンタラはインフラが満足に整備されていなかったため、記念式典を2箇所で開催したものの、ヌサンタラ会場は参加者を制限した小規模開催にとどまり、主要な式典はジャカルタ中心で実施されました。
80周年式典も昨年に続き2箇所での開催が予想されていましたが、2025年現在のヌサンタラも依然として整備不十分であり、式典を行う場として適していないという理由から、今回はジャカルタでのみ開催することが正式に決定しました。
出典:Siaran Pers: HUT RI Tahun 2024, Rangkaian Peringatan Kemerdekaan yang Paling Istimewa | Sekretariat Negara
Di Mana Pelaksanaan Upacara HUT RI 2025, Jakarta atau IKN?
気になる80周年のテーマとロゴ

インドネシアの独立記念日には、毎年新しいテーマとロゴが発表されます。インドネシア独立80周年のテーマは、「Bersatu, Berdaulat, Rakyat Sejahtera, Indonesia Maju」、日本語で「団結、主権、国民の繁栄、前進するインドネシア」です。
7月23日にジャカルタ宮殿で開かれたインドネシア独立80周年記念日のロゴとテーマの発表式典の挨拶で、インドネシアの現大統領であるプラボウォ・スビアント氏は、「団結、主権、国民の繁栄、前進するインドネシア」というテーマについて、現在そして未来におけるインドネシアの闘志と大きなビジョンを反映したものであると説明しています。

また、80周年のロゴに描かれている「80」のデザインをよく見てみると、「8」が「無限(♾️)」を強調するように描かれていることや、「8」と「0」が1色に囲まれていることがわかります。
プラボウォ大統領は「80」のデザインについて、どちらも終わりのない「8」と「0」を繋げて描いているという特徴が、主権の土台は団結にあり、団結を土台とした国民の繁栄があり、インドネシアの理想である「Indonesia Maju(前進するインドネシア)」に向かって終わりなく継続的に努力する姿を象徴していると説明しています。

プラボウォ大統領は同式典において、インドネシアの国章「ガルーダパンチャシラ」にも記されている「Bhinneka Tunggal Ika(多様性のなかの統一)」という言葉にもふれました。
インドネシアは地域ごとに異なる言語や気候の特徴があり、宗教や文化も多様であるため違いの多い国ですが、「Bhinneka Tunggal Ika」が表すように、多様であることを受け入れながらも1つの国家として存在しようとする意思は、インドネシア国民の原動力であり、願いであり、祖先の想いでもあると語られています。
80周年という節目に「Bhinneka Tunggal Ika(多様性のなかの統一)」を意識すること、つまり異なる意見や文化をもちながらも、インドネシア国民の団結と一体感を力とし、インドネシア国家の主権と繁栄を守ることを改めて強調していました。
出典:Presiden Prabowo Resmi Luncurkan Logo dan Tema HUT ke-80 Kemerdekaan Republik Indonesia
インドネシア独立80周年記念日のイベント
インドネシアの独立記念日には、例年さまざまなイベントが全国各地で開催されます。
本コラムでは、インドネシアの各地域にあるグループ(RT)、集落(RW)、村や学校、機関単位で実施される5つの代表的なイベントをご紹介します。
1:地域奉仕と相互扶助(Kerja Bakti dan Gotong Royong)
インドネシアでは、独立記念日を迎えるにあたり、多くの地域で住民が自発的に地域貢献や相互扶助の活動を行います。
<具体例>
- 自宅周辺や道路、排水溝、礼拝所などの清掃
- 門や壁の修繕(塗装)
- 国旗の設置
- 公園や公共スペースの整備・修理
- 祝祭に向けた装飾やステージ作り
以上のような活動は、住民同士の結束を強め、環境を美しく保つとともに、独立に貢献した英雄への敬意と、住民自身の働く精神や社会的責任を示す目的のもと行われています。
また、活動を通して住民の愛国心を育み、相互扶助の文化を継承する役割も担っています。
2:競技大会(Lomba 17 Agustus)
競技大会では、いくつかの伝統的な競技が行われます。
<具体例>
- Belap Karung(麻袋を用いた袋跳びレース)
- Makan Kerupuk(クルプック食い競争:「パン食い競争」に似たもの)
- Tarik Tambang(綱引き)
- Lomba bakiak(木製サンダルを用いたレース:「むかで競争」に似たもの)
- Panjat pinang(ヤシの木登り競争)
競技大会は、活気あふれる雰囲気のなかで楽しむだけでなく、スポーツマンシップ、想像力、自信を養う場となっています。また、英雄たちの闘いを讃える場でもあります。
3:紅白旗掲揚式典(Upacara Pengibaran Bendera Merah Putih)
紅白旗掲揚式典は、インドネシア独立記念日のメインイベントとも言える重要な行事です。式典は地域単位だけでなく、国家レベルのイベントとしてジャカルタにあるムルデカ宮殿(Istana Merdeka)でも厳粛に執り行われます。
紅白旗に敬意を表し、独立のために奮闘した英雄たちへの感謝を示すとともに、独立の精神を未来の世代に引き継いでゆくための儀式でもあります。
4:芸術公園とカーニバル(Pentas Seni dan Karnaval)
芸術祭では、地域の伝統舞踊、闘争や国家をテーマにした歌や演劇、ドラマの披露、伝統衣装のファッションショーなど、多様なパフォーマンスが行われます。
カーニバルでは、地域文化にまつわるパレードや、地域ごとのユニークな衣装、国に対する精神や住民の創造性を表す装飾車(山車のようなもの)を楽しむことができます。
インドネシアの多様性が表現されるイベントであり、地域の人々を繋ぐ時間となっています。
5:前夜祭「ティラカタンの夜(Malam Tirakatan)」
独立記念日の前夜に行われるティラカタンの夜は単なる儀式ではなく、愛国心を表現し、内省する時間でもあります。厳かでありながら温かい雰囲気のなかで行われます。
共に祈り、黙想し、食事をしたり、伝統芸能を披露したり、競技の表彰式を行ったりします。住民同士の繋がりや独立までの道のりに想いを馳せるイベントとなっています。
独立記念日を祝う時間は、楽しいイベントとともに、独立へ導いた先人への感謝、インドネシアへの誇りを再確認する時間となっています。
詳しいイベントの様子は以下のコラムからも確認することができます。
こちらもあわせてご覧ください。

出典:5 Kegiatan yang dilakukan untuk Menyambut Hari Kemerdekaan
独立記念日の挨拶表現
インドネシアの独立記念日には、普段とは違う独立記念日ならではの挨拶が飛び交います。
よく使用される定番表現をいくつかご紹介します。
・短い挨拶表現
1:Selamat ulang tahun yang ke-80. Indonesia jaya selalu!
80周年おめでとうございます。インドネシアがいつまでも栄えますように。
2:Hari Ulang Tahun ke-80 Republik Indonesia. Sekali Merdeka Tetap Merdeka!
インドネシア共和国の80周年記念日。一度手にした独立は永遠の独立!
・スピーチやSNS、イベントで用いる表現
1:Kemerdekaan adalah hak segala bangsa. Semoga Indonesiaku semakin makmur dan kokoh di masa depan.
独立はすべての民族の権利です。私たちのインドネシアが、今後さらに繁栄し強くなりますように。
2:Selamat ulang tahun yang ke-80 Republik Indonesia. Jadilah negeri yang hebat, jaya dan abadi.
インドネシア共和国80周年おめでとうございます。偉大で、栄光に満ち、永遠に輝く国でありますように。
・「独立」にちなんだユーモアのある表現
1:Seperti Indonesia yang merdeka, semoga para mahasiswa segara terbebas dari boelenggu tugas da revisi dalam waktu sesingkat-singkatnya.
独立したインドネシアのように、すべての大学生も、課題と卒論の修正という束縛から一刻も早く解放されますように。
2:Selamat Hari Kemerdekaan Indonesia! Saatnya kita merdeka dari pekerjaan dan fokus tidur siang!
インドネシア独立記念日おめでとうございます!今日は仕事からも解放されて、お昼寝に集中する日です!
出典:60 Ucapan Hari Kemerdekaan 17 Agustus, Lucu & Berkesan!
まとめ
今回のコラムでは、2025年のインドネシア独立80周年記念日について、2025年のテーマとロゴ、開催地、イベント、挨拶などをご紹介しました。
独立記念日の1日だけではなく、8月全体がいつもとは異なるインドネシアの雰囲気を感じる1ヶ月間となります。8月にインドネシアへ滞在される方は、「前進するインドネシア」を目指し、団結を重んじるインドネシアの様子を感じることができるでしょう。
弊社では、インドネシアの文化・現状をよく知るスタッフが日本・インドネシア両国に多数在籍しており、多岐にわたる分野でインドネシア進出のサポートや現地調査等を行っております。また、異文化研修や現地の日本語学校に関する実績も多数ございます。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。


