【コラム】椰子殻由来の炭に秘めた可能性①
皆さんは「ココナッツ」と聞くと何を思い浮かべますか?海外の有名女優が愛用しているココナッツオイルやココナッツウォーターでしょうか。ナタデココを思い浮かべて懐かしくなる方もいらっしゃるかもしれません。
この度、弊社コラムではこのココナッツについて椰子殻由来の炭に秘めた可能性も含めてお伝えすべく複数回にわたって掲載予定ですが、初回の本コラムではインドネシアにおけるココナッツの生産量やココナッツの効用などを中心にお伝えいたします。
ココナッツの世界分布とインドネシアにおけるココナッツの生産量
ポリネシアから熱帯アジア原産とされるココナッツは、現在では世界中の熱帯域の北緯26度~南緯26度の、内陸アフリカと内陸南米を除くあらゆる地域で広く栽培されています。インドネシアは生産量、総生産額ともに1998年以降世界トップの地位を守り続けています。
2020年の生産量は約16百80万トン、 金額にして約27億5千万USドルでした。世界シェアで見ると世界のココナッツ生産量は約56百万トンでインドネシアはその約30%を生産しています。生産額については全世界の総生産額は約91億USドルで、インドネシアのそれは約16億USドルと、こちらもインドネシアの世界シェアは約30%です。
なお、世界2位はインド、3位はフィリピンでこの上位3か国で世界のココナッツの約8割を生産しています。 (https://www.fao.org/faostat/en/#rankings/countries_by_commodity)
(https://www.fao.org/faostat/en/#rankings/countries_by_commodityを基に弊社作成)
健康に良いココナッツ
ココナッツの実からはココナッツオイル、ココナッツウォーター、ココナッツミルク、ココナッツパウダー、ココナッツシュガーが採れます。1990年代に一大ブームを巻き起こしたナタデココはココナッツミルクを発酵させたものです。
ココナッツオイルは中鎖脂肪酸(MCT)が豊富に含まれ抗菌・抗炎症作用があるといわれています(https://medical-tribune.co.jp/kenko100/articles/160915528754/)。
また、ココナッツウォーターは抗酸化物質が豊富で、抗炎症作用もあるそうです
(https://www.elle.com/jp/gourmet/gourmet-healthyfood/g34528107/coconut-water-20-1129/)。
以前、弊社スタッフがインドネシアで食当たりを起こした際に、現地の方からココナッツウォーターを飲むように勧められて飲むと胃のムカつきが収まり嘔吐が止まったという経験があります。さらに、ココナッツミルクにはダイエット効果、整腸作用、美肌効果があるそうです(https://kireinasekai.net/kokonattumiruku/)。
椰子殻由来の炭はここがすごい
このように、実から採れるオイルも水分も果肉も健康に良いココナッツですが、皮である椰子殻はこれまでゴミとして廃棄されていました。ゴミとして廃棄されていた椰子殻は炭化させ、粉砕し、水やタピオカをまぜて固めることで燃料になります。この椰子殻由来の炭は高密度、高カロリーなので少量でもよく燃え、物にぶつかっても壊れにくい性質があります。この重量当たりの発熱量の高さは燃料としての性能が高いことを意味します。
一般的な石炭の発熱量は6000/kcalですが、椰子殻由来の炭は7000/kcalで、他の種類の木から作った木炭(チャコール)よりも優れた燃料源がこのココナッツから採取されます。
この優れた椰子殻由来の炭をどのようにしてビジネスに活かしていくかを、次回コラムにてご紹介させて頂く予定です。是非そちらも併せてご覧ください。
弊社では、インドネシアの様々な分野の調査やサポートを行っております。
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