iPhone17、インドネシアで発売開始:前世代の遅延から一転、発売が早まった背景とは

iPhone 17シリーズは、2025年9月19日(金)に日本で発売されました。発表は9月10日(水)、予約は9月12日(金)の21時から始まりました。発表から予約、そして発売へと、わずか9日間で一気にスケジュールが進みました。

前回のiPhone16発売の際は、インドネシアでの販売は大幅に遅延しましたが、今回のインドネシア市場はどうなのでしょうか。

目次

iPhone 17における動き:遅延前提から迅速展開へ(2025年11月時点)

昨年、前世代のiPhone 16シリーズは、インドネシアでの発売が大幅に遅れ、実店舗での販売開始は2025年4月11日までずれ込みました。理由は、インドネシアにおいてスマートフォン販売に義務づけられている TKDN(国産化率) の要件や、関連する許認可の取得に時間がかかったからです。

しかし、今回のiPhone17シリーズについて、Appleはインドネシアでの予約受付を2025年10月10日から開始すると発表し、実際に同モデルは、インドネシア国内の選定店舗にて 2025年10月17日から販売開始されました。今回はグローバル発売からのラグが大幅に短縮されています。

発売当日の様子はインドネシア現地メディアで報じられ、ジャカルタのiBox店舗で早朝から行列ができました。その後の11月時点では、インドネシアにおける主要販路(iBox公式など)で一部容量・モデルに在庫欠品が見られる一方、販売は継続しています。価格は目安として、iPhone 17(256GB)で約1,724万ルピア、iPhone 17 Pro(256GB)で約2,374万ルピアなどと報じられています(為替・販路・保証条件などで変動あり)

(画像引用先 Apple公式ホームページ: https://www.apple.com/jp/newsroom/2025/09/apple-debuts-iphone-17/

インドネシアにおける発売までの「通関路」

インドネシアでスマートフォンを正規販売するには、おおむね以下の順序で手続きを進めます。

①工業省(Kemenperin)によるTKDN認証(国内コンテンツ比率の証明)

        ↓

②通信監督局SDPPI(通称Postel)の型式認可

        ↓

③輸入許可・登録(PI/TPP)とIMEI登録

このうち TKDN は、国内投資や雇用を促す政策ツールでもあり、ここが詰まると後続の認可・登録も止まり、発売が後ろ倒しになってしまいます。昨年、iPhone 16 の遅延は、まさにこの「詰まり」が原因でした。

今回のポイント―iPhone 17は「要件クリアが先行」

今回のiPhone17の販売は、前回のiPhone16の販売遅延とは状況が違いました。

・TKDN 取得:2025年9月11日、PT Apple Indonesia 名義で 4機種(A3517=iPhone 17 Air、A3520=iPhone 17、A3523=iPhone 17 Pro、A3526=iPhone 17 Pro Max)が TKDN 40% の認証を取得しました。

・Postel 進展:その後、9月18日、4機種とも SDPPI(Postel)の型式認可手続きが進み、登録・試験合格が確認されています(一覧に18日付で掲載)。

(画像引用先 https://sertifikasi.postel.go.id/sertifikat/sertifikat-terbit

TKDN発効後は、次は通信デジタル省(Komdigi)の販売許可と、商業省の輸入許可(PI)へ進みます。これらの手続きは通常、申請から最長で約2週間。当局の見立てでは、審査が順調なら、早ければ10月初旬に販売開始になるのではないかとしておりましたが、実際に10月17日に販売が開始されました。

「遅延の教訓」を踏まえた対応

昨年の iPhone 16 は、TKDN と各種許認可の手続きが遅れたためインドネシアでの発売が後ろ倒しになりました。これに対して iPhone 17 は、9月11日に TKDN を取得し、続いて通信当局(Postel)の認証も進展しました。これは、iPhone16の発売遅延を踏まえての対応とみられます。

参考
・Kompas.com. (2025,October 17 ), Resmi, iPhone 17 Series Mulai Bisa Dibeli di Indonesia Hari Ini. https://tekno.kompas.com/read/2025/10/17/09280047/resmi-iphone-17-series-mulai-bisa-dibeli-di-indonesia-hari-ini.
・CNBC Indonesia. (2025, September 12). TKDN tembus 40%, iPhone 17 sah dijual di RI Oktober 2025. CNBC Indonesia. https://www.cnbcindonesia.com/news/20250912101651-4-666405/tkdn-tembus-40-iphone-17-sah-dijual-di-ri-oktober-2025 cnbcindonesia.com
・CNBC Indonesia. (2025, September 19). iPhone 17 series resmi sudah boleh dijual di Indonesia. CNBC Indonesia. https://www.cnbcindonesia.com/tech/20250919092252-37-668390/iphone-17-series-resmi-sudah-boleh-dijual-di-indonesia
・Vanessa GB. (2025, September 23). iPhone 17 dipastikan masuk Indonesia awal Oktober, sudah kantongi sertifikat TKDN dan Postel. Borneo Globe. https://www.borneoglobe.com/tekno/102815963013/iphone-17-dipastikan-masuk-indonesia-awal-oktober-sudah-kantongi-sertifikat-tkdn-dan-postel Borneo Globe – Buka Mata Temukan Dunia
・Yahya, U. H. D. (2025, September 15). Sertifikat TKDN iPhone 17 terbit, tegaskan keberlanjutan investasi Apple di RI. Warta Ekonomi. https://wartaekonomi.co.id/read582704/sertifikat-tkdn-iphone-17-terbit-tegaskan-keberlanjutan-investasi-apple-di-ri Warta Ekonomi

iPhone 17のインドネシア市場展開を契機として、外資・日本企業が今後注視すべき視点は以下の通りです。

製造・部材サプライチェーンのローカル化

インドネシア政府は「海外製造・輸入」だけでなく、国内加工・部材調達・付加価値の国内蓄積を重視しています。インドネシアにおいて早期展開を行うためには、この要件をある程度クリアできる必要があります。

ライセンス・認証・税務・流通体制の事前精査

インドネシアにおいて必要な認証・許可の取得漏れは遅延リスクです。許可取得・流通チャネル確保・在庫管理・アフター体制を日本側から準備しておくことが必要です。

制度変更・投資促進策の動向把握

インドネシア政府は、外資誘致・国内産業育成を目的に制度を見直しています。iPhone 16での遅延事例があったからこそ、iPhone 17ではインドネシア政府側・企業側双方の対応スピードが上がったと考えられます。日本企業も制度変更の動きを先取りすることで、参入ハードルを低くできます。

インドネシアのTKDNについては、無料レポートも公開しておりますので、ぜひこちらも併せてご覧ください。

iPhone16販売遅延に見るTKDN制度の実態と留意点_インドネシア市場進出における最新動向と戦略的対応
https://indonesiasoken.stores.jp/items/68a28496ae8e9e0058589064

インドネシア新TKDNで何が変わる?―25%インセンティブ、計算簡素化、認証短縮の実務ガイド
https://indonesiasoken.stores.jp/items/6901688ad91711398e051016

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