【コラム】インドネシアで注目の産業とは?
近年、インドネシアに目を向ける海外企業が増加しており、投資の機会に恵まれているこの国ではあらゆる産業が注目されています。
長期間に渡る独裁政権が崩壊した後、インドネシアは民主化と社会・経済の発展を遂げました。
今回のコラムでは、目まぐるしい変化の中で、現在特に注目を集めている産業を紹介していきます!
インドネシアの概要
導入としてまず、これから紹介する産業がどのように活性化しているかを見極めるため、インドネシアの概要を①政治、②経済、③人口、④資源の側面から見ていきましょう。
①政治的安定
インドネシアではスハルト時代の独裁体制下で社会がコントロールされていました。
しかし、1997年のアジア金融危機後、長期にわたる独裁政権が崩壊し、1998年以降、インドネシア政府は「民主化」を掲げ経済と社会の立て直しに励みました。
2004年から政権を握ったユドヨノ大統領の10年に渡る任期の間には比較的安定した政治体制を維持することができ、積極的に政策による国の発展を推進しました。
現大統領のジョコウィも民間出身の政治家であることから国民に期待されており、失業率の軽減等の実績を残しています。
しかしながら、今年は大統領選挙が行われるため、政策や動向についてはウォッチが必要です。
②堅実な経済成長
インドネシアのGDP推移
出典:IMF, World Economic Outlook Database 2017,
https://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2017/02/weodata/index.aspxより弊社作成
前述のアジア金融危機発生後にインドネシア経済は混乱することになりましたが、体制を整えなおすと共に安定的な経済成長を遂げました。
2009年は再び世界的な金融危機に影響を受けましたが、中国から東南アジアへのマーケットシフトなども加わり、2011年には経済発展のピークを迎えました。
現在は安定的に経済が成長し、今後もこの傾向が続くと見られています。
③豊富な労働力
(出典:茂木正郎著「インドネシアには選ばれる理由がある」)
インドネシアの人口は世界第4位であり、現在も人口の増加は加速しているため、2030年頃まで「人口ボーナス期」が続くと見込まれています。
人口ボーナスとは、労働力の増加率が人口の増加率より高くなり、経済成長を後押しすることです。
また、出生率も高く若年層が多いため、国民の平均年齢も28歳と非常に若いです。
このような背景から、インドネシアは労働力が豊富であり、人材の宝庫としても注目されています。
④豊かな資源
インドネシアは温暖な気候条件、島国であるという地理的条件から鉱物資源、農産物、海産物が豊富にあります。
このような恵まれた環境にあるインドネシアは資源大国として自国の経済発展に貢献しているだけではなく、海外からの需要にも対応しています。
産業紹介
【インフラ産業】
インドネシアの経済を支える基盤となるインフラ整備は、まだまだ開発の余地を大きく残しています。
深刻な渋滞で有名な首都ジャカルタは、高速道路整備や交通機関の新規開発が進んでいますが、地方部に目を向けると大きく様子が異なる姿を目にすることができます。
地方都市のインフラ整備のみならず、島しょ国であるインドネシアの島と島を結びつける手段も大きな課題となっています。
また、ライフラインもまだ未整備の地域が多く、開発のため多くの地域の政府、企業、投資家がインフラ事業に注力しています。
【エネルギー産業】
前述の通りインドネシアには豊富な資源があり、人口の増加と工業化の推進を背景として電力需要が高まっているため、エネルギー産業もインドネシア政府が力を入れている分野となっています。
電力需要はジャワ島に集中していますが、地方部は電力が通っていない地域も未だに多い現状にあるため、国内全体でのエネルギー供給量を増やす必要があります。
近年は海外も燃料の供給先としてインドネシアに目を向けています。
トレンドとしてはインドネシア政府が固定価格買い取り制度(FIT)を導入し、再生可能エネルギーの活
性化に期待しています。
【不動産業】
インドネシアでは人口が増加する一方で住宅の供給が追い付いていない現状にあり、慢性的な住宅不足に悩まされています。
現在インドネシアでは大手デベロッパーを中心とした、郊外の住宅、都市部のオフィスビル、商業施設、ホテルの開発が盛んに行われています。
近年の傾向としてジャカルタの郊外地域や地方部で大規模開発案件が増加しています。
インフラが整備されると共に不動産事業の更なる活性化に期待が寄せられています。
【食品産業】
中間層増加による消費拡大でインドネシアの食品産業が伸びています。
特に飲料水市場やアイスクリーム市場の需要が拡大するとも報道されています。
近年、ライフスタイルの変化から都市部を中心として加工食品や冷菓製品を求める消費者が増えていました。
高温多湿な気候、島国であるという地理的条件、インフラ未整備の現状が課題となっていますが、コールドチェーンも需要拡大に伴い今後大幅に伸びる産業として予想されています。
【観光産業】
インドネシアを訪れる外国人観光客の数は年々増加しています。
国内の状況に目を向けると、経済成長に伴う購買力の高まりとライフスタイルや価値観の変化から、消費者は若者を中心に従来の車や嗜好品の購入から「体験型」の消費へと目を向け始めている様子が窺えます。
都市部の富裕層、中間層が旅行する機会は急増しており、国内旅行も盛んとなってきました。
インドネシア観光省も観光業がより活性化するよう戦略を立てています。
【EC産業】
インドネシアでは銀行口座の保有率が低いこと、インターネットとスマートフォンの普及が進行していること、インターネットに慣れている若い世代の人口が多いことを背景としてE-Commerce市場に大きな期待が寄せられています。
オンライン配車アプリ事業者のGojek、オンライン旅行事業者のTraveloka、通販サイトのTokopediaを初めとして、近年ローカル発のEC事業者の活躍が目立っています。
幅広い業界に関係するEC事業は今後世界の中でも特に成長が見込まれている期待の産業となっています。
インドネシアのEC市場に関する記事はこちらからご覧になることができます。
まとめ
インドネシアでは上記の通り、様々な産業が活性化しており、巨大な市場として注目されています。
ここで紹介させて頂いた産業は特に今後伸びることが予想されていますが、他にも様々な分野で活動が強化されることが想定されています。
弊社は市場調査、産業調査の実績がございますので、特定のマーケットにご興味をお持ちの方をはじめ、進出先として漠然とインドネシアをご検討されている方でもお気軽にお問い合わせ下さい。
また、現地にもスタッフがおり、政府機関や企業連盟などにコネクションがございますため、インドネシア進出のサポートを行うことも可能でございます。
株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-5302-1260