【コラム】インドネシアのSUSHIインダストリー
インドネシア人の間で和食、特に寿司の人気が高まっています。
日本ではおなじみの寿司チェーン店もジャカルタだけでなく、バンドゥンやスラバヤなどのインドネシア各地に展開しています。
インドネシアのレストランアプリ「Zomato」にて「SUSHI」というキーワードで検索すると、ジャカルタだけでも5,134店見つかります。
そこで今回のコラムでは、インドネシアで日に日に存在感が大きくなっている「SUSHI産業」についてご紹介します。
回転寿司はぜいたく!?
ジャカルタを代表するモールの一つ、プラザ・スナヤンの一角にある寿司チェーンGenki Sushiでは、サーモンが2万3000ルピア(約180円)で、はまち(一貫)が3万4000ルピア(約260円)と、インドネシア人だけでなく日本人も高いと思うくらいの値段設定で寿司が提供されています。
いくら軍艦に至っては5万5000ルピア(約420円)もします。
栃木県を中心に主に関東エリアに展開する回転寿司チェーン「元気寿司」は、すでにジャカルタで10店舗近く、またバンドゥンやスラバヤにも出店しており、インドネシア人に認知され始めています。
ただ、インドネシアでは日本のように一皿2貫で100円ではなく、基本的に一皿200円以上で提供しており、その値段や貫数も寿司ネタによって異なります。
この傾向は、元気寿司だけでなく、元気寿司以前からインドネシア人で人気のある寿司チェーン「Sushi Tei」にも見られます。
日本人にとっては安いと感じる回転寿司屋も、インドネシアでは高級料理のようです。
インドネシア人向けにアレンジされた寿司
インドネシアではサーモンがとても人気があり、サーモンをインドネシア人向けにアレンジした商品も数多く展開されています。
また、日本にはないようなユニークな寿司も提供されていますす。
例えば、「Sushi Tei」ではサーモンロールの上に細切りのフライドポテトを山盛りのせた「サーモン・トルネード・ロール」が提供されています。
Sushi Tei 公式HPより引用 http://www.sushitei.co.id/index.php
また、寿司だけでなく、刺身や天ぷら、麺類などの和食メニューもかなり豊富に取り揃えられているお店が多い印象です。
イスラーム教徒はカニ寿司NG?
ムスリムが約9割を占めるインドネシアで、外国の食文化や食材を用いる飲食ビジネスを営む場合、「ハラール」の問題は常に付きまとってくるでしょう。
2014年には現職のジョコウィドド大統領が全てのレストランにハラール認証を取得するように呼びかけたことがニュースにもなりました。
寿司ビジネスを行う上で気をつけないといけないのが、まず、醤油です。
日本で一般的に使われているアルコール分を含んでいる醤油は食べないというムスリムがいます。
また、魚はハラールだと言われていますが、貝やエビに関しては、それらを魚とみなすか節足動物と
みなすかによってハラールかどうかの認識が一人ひとり異なり、甲殻類や貝類を避けるムスリムも少なくありません。
ハラールの基本情報については、過去のコラムでご紹介しましたので併せてご覧ください。
https://www.indonesiasoken.com/news/column-halal-basicinformation/
インドネシア人が好きな味・食材の傾向や価格帯、また宗教上避けた方がよい材料など、インドネシアでフードビジネスを行う際には考慮しなければならない点がいくつもあります。
インドネシアにおけるビジネスで必要なのは、情報です。
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