【コラム】インドネシアで人気のAIツール(2023)

https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/ZPOoDQc8yMw

昨今、AI(人工知能)技術を様々なタスクに活用する便利なツールが次々と登場しています。『ChatGPT』に代表されるAIツールは、単純な作業の自動化、膨大な量のデータ分析、人的コスト削減等、自動化が進む社会において、欠かせない作業効率化手段となっています。日本社会においても目まぐるしい勢いで導入が進んでいる様々なAIツールですが、インドネシアではどのように受け入れられているのでしょうか。今回のコラムでは、インドネシアにおいて人気の高いAIツール、及びインドネシア社会の反応について詳しくご紹介いたします。

インドネシアで人気のAIツールトップ7(弊社作成)

インドネシアの調査会社『Populix』が今年4月に行った調査によると、インドネシアの労働者や起業家のほぼ半数にあたる約45%が、何かしらのAIアプリケーションを利用したことがあると回答しました。中でも最も多く利用されていたのは『ChatGPT』で、52%の回答者が利用したことがあると回答しました。ChatGPTは、「Chat Generative Pre-trained Transformer」の略で、米OpenAI社が2022年11月に公開した、様々な質問や要望に対して文章や式で回答する人工知能チャットボットです。次いで利用者が多かったAIツールは『Copy.ai』で、29%となりました。Copy.aiはAIを利用し自動で文章を作成するライティングツールです。続いて、高い画像編集機能を持つ『Luminar AI』が18%、ビジネス用途に特化したソフトウェア大手『Oracle』が開発する一連のAIサービスが15%、デジタル画像を生成する『Dall-e』、およびボーカルリムーバーや音源分離サービスなどを提供する『Lalal.ai』が12%、人材採用の業務効率化に活用できる『Outmatch』が11%という結果になりました。

参考:https://databoks.katadata.co.id/infografik/2023/06/26/survei-chatgpt-jadi-aplikasi-ai-paling-banyak-digunakan-di-indonesia
https://databoks.katadata.co.id/datapublish/2023/06/21/deretan-aplikasi-ai-paling-banyak-digunakan-di-indonesia-chatgpt-teratas

(https://www.istockphoto.com/photo/ai-chatbot-artificial-intelligence-digital-concept-gm1494104649-517566292?phrase=Ai

AIの導入には賛否両論がありますが、インドネシアにおいてはAIを楽観的に捉える割合が高いようです。世界31カ国を対象に行われたインドネシアの統計サイト『Databoks』の調査によると、「AIがもたらす利益は害を上回る」と回答した割合は、インドネシアが78%と最も高いことがわかりました。続いてタイ(74%)、メキシコ(73%)、マレーシア(69%)、ペルー(67%)、トルコ(67%)、韓国(66%)、コロンビア(65%)、インド(65%)、ブラジル(64%)が上位10位に入りました。一方で、AIの普及に対し最も悲観的な国はアメリカとフランスで、「AIがもたらす利益は害を上回る」と回答した割合は僅か37%でした。カナダとスウェーデンでもその割合は低く、それぞれ38%と39%という結果となりました。AIに対して楽観的なインドネシアとは対照的に、欧米諸国ではAIによる将来的な脅威を懸念する割合が高いことが明らかになりました。

参考:https://databoks.katadata.co.id/datapublish/2023/08/03/indonesia-negara-paling-optimistis-akan-manfaat-teknologi-ai

(https://www.istockphoto.com/photo/approved-stamp-visa-and-passport-document-to-immigration-at-airport-in-country-gm1569879183-527865503?phrase=visa)

ChatGPTの普及に伴って話題になっているのが、米OpenAI社共同設立者兼CEOであるSamuel Altman氏が、インドネシアの『ゴールデンビザ』を取得した最初の外国人となったというニュースです。ゴールデンビザは2023年8月30日から発行が開始された新しいビザで、インドネシア経済に貢献する外国人へ5年から10年の滞在許可を与えるビザです。インドネシア入国管理局は、「Altman氏は、AIが全人類に利益をもたらすことを確実にする使命を持つ世界的人物である」と評価し、彼の国際的な知名度と事業の規模から、ゴールデンビザ発給に至ったと公表しました。またAltman氏は、去る6月中旬、AIに関する知識を共有するためにインドネシアを訪れています。初のインドネシア「ゴールデンビザ」取得者としてのAltman氏の活躍によって、インドネシアにおけるAI技術活用の更なる発展が期待されています。

参考:https://databoks.katadata.co.id/datapublish/2023/09/06/bosnya-dapat-golden-visa-indonesia-bagaimana-perkembangan-popularitas-chatgpt

(https://www.istockphoto.com/photo/artificial-intelligence-touch-screen-gm1483272785-509910883?phrase=ai+and+human)

今回のコラムでは、インドネシアにおけるAIの導入事情についてご紹介いたしました。便利なAIツールは日々続々と登場しており、インスタグラムなどで最新のAIツールや、その活用する方法を紹介するコンテンツなどを目にする方も多いのではないでしょうか。日ごとに進化するAIは、上手く活用することができればビジネスシーンにおいても絶大な効果をもたらします。異なる文化圏を跨ぎ展開する国際事業では、最新かつ正確の情報を常に手に入れることが肝となりますが、ここでもAIツールを駆使した業務の効率化が注目されています。弊社インドネシア総合研究所は、日本とインドネシアという2つの国を結ぶ様々な事業を後押しする、インドネシアのプロフェッショナルです。ジャカルタ現地法人との密な連携、インドネシアでの市場調査、セミナーの開催、現地視察、越境EC展開など、日本企業様のご事業を手厚くサポートさせていただきます。インドネシアでのビジネスについてご興味をお持ちの皆様、是非お気軽に弊社インドネシア総合研究所へお問合せくださいませ。

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(来週、次のコラムとしてゴールデンビザについて書く予定ですので、そのurlも可能でしたら入れたいと思います。)

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