【コラム】インバウンドの課題とTX Travel社の取り組み
近年、インドネシアから日本へ旅行で訪れる観光客の数は年々増加しています。
弊社のスタッフも都心を歩いていて、インドネシア人観光客の方に出会う頻度が増えたと感じております。
出典:日本政府観光局(JNTO)、「訪日外客数」より弊社作成(閲覧:2019年5月27日)
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/since2003_visitor_arrivals.pdf
背景としては、インドネシアと日本の直行便が増えたことや、中間層が拡大し日本に旅行に訪れることができる層が増えた、という点等が挙げられるでしょう。
では、時期で見てみるとどうでしょうか。
インドネシアの経済に大きく影響を与えるラマダン・レバランなどの時期にもよりますが、おおよその傾向があることが分かります。
出典:日本政府観光局(JNTO)、「インドネシアの基礎データ」より弊社作成(閲覧:2019年5月27日)
https://www.jnto.go.jp/jpn/inbound_market/market_basic_indonesia.pdf
レバランの時期(2016年7月、2017年と2018年は6月後半)や12月が最も来日観光客が多く、次に4月の桜シーズンの観光客数が多くなっていることが分かります。
ラマダンはイスラム暦の9月に行われますが、この時期は毎年異なり、約半月ずつほど早まっていますので、時期については毎年確認が必要です。
一方、8月は最も観光客数が少ない結果となっています。これは、日本の夏の暑さや、近年ではレバランの直後だったことが起因していることが考えられます。
では、人気の観光地はどちらなのでしょうか。
すでにたくさんの人がインドネシアから訪れていますが、いわゆるゴールデンルートと呼ばれる東京、箱根、富士山、名古屋、京都、大阪を訪れる方が多いのが現状です。
これ以外の都道府県や、まだまだ外国人観光客が訪れない場所の認知度を向上させ、いかにして訪問客数を増やしていくのかが今後の重要な課題でしょう。
よく見られるプロモーション方法としては、最近のトレンドは“インフルエンサーの活用”があげられるのではないでしょうか。
確かにインドネシアはSNS人口が多く、口コミが大変力を持つため、インフルエンサーの活用はプロモーションとしては効果的でしょう。
しかし、インフルエンサーを使ったプロモーションだけで終わってしまうと一時的なものになってしまい、継続的な観光客の増加にはつながらない、というお話も伺います。
インフルエンサーの利用で一時的な認知度は挙がるかもしれませんが、本質的にインドネシア人観光客が求めているものかどうか、そしてその後継続的に集客ができるようになるかどうかはまた別の問題だと考えられるでしょう。
先日弊社ホームページのコラムでもご紹介しましたが、弊社は先日インドネシアの大手旅行代理店TX Travel社と業務提携を結びました。
https://www.indonesiasoken.com/news/txtraveltomouwoteiketsu/
コラムにも記載の通り、TX Travel社はインドネシアにおけるネットワークが広大で、この提携によりインドネシア人訪日観光客が実際何を求めるのかインサイトの取得や、インドネシア人観光客に対するブランディングが可能となります。
例えば、宿泊施設で見てみると、日本での宿泊を考える際、インドネシアの人が慣れているホテルが良いのか、それとも日本ならではの旅館が良いのか、などインドネシア人観光客が何を求めているかインサイトが必要になるでしょう。
また、インサイトを活用すれば、ある商品をインドネシア人観光客の訪問先・宿泊先に届けることなども可能になってまいります。
また、今後インドネシア人訪日観光客を更に呼び込むために、中間層以上(富裕層含む)、そしてミレニアル世代へのアプローチは不可欠です。
このような層が、日本の何に惹かれ、どのような旅行スタイルを追求するのかを明確にすることはインバウンド施策においても不可欠です。
TX Travel社とは定期的にインドネシア現地で打合せを実施しており、今後の具体的な活動に向けて準備を行っております。
インバウンドについてご興味をお持ちの方はぜひお気軽にお問合せください。
株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-5302-1260