【コラム】実はこんなに奥深い!バリ料理をご紹介

自然豊かで美しいバリ島は、その景観以外にもバリ特有の料理も観光客に人気のポイントです。

実はバリ料理には奥深い哲学があり非常に興味深い食べ物なのです。

今回のコラムでは、バリ料理にどのような哲学があるのか見ていきましょう。

 

バリ料理の哲学

バリヒンドゥーの伝統的な儀式において、食べ物は神や精霊のための饗宴ととらえられており、儀式の間、果物や食べ物をお供え物として寺院に持参され飾られます。

バリ人は「食べ物が神に献呈するものとして相応しい」と信じています。

例えば、豚肉はバタラ・カラ(Batara Kala)という神に、アヒルはブラフマ神(Brahma)のようなヒンドゥーの神々に好まれていると信じられており、カメの肉といった珍しい食材なども儀式で供えられています。

その中でも哲学的意味を持つバリ料理の一つとして有名なのは「ラワール(Lawar)」です。

ラワールはひき肉(主に豚)とおろしたココナッツ、香辛料、生血を混ぜ合わせたバリの伝統的な料理です。ラワールという単語には“調和”や“均衡”という意味があるのですが、その由来は使われている食材にあります。

ラワール

Photo by Midori
https://id.wikipedia.org/wiki/Berkas:Lawar_babi_guling.jpg

下記の神様がそれぞれの方位を守り均衡を保つことと、そのシンボルカラーを表す食材を混ぜ合わせることが、調和と均衡を意味するラワールの由来となっています。

食材の色と神様について

食材
おろしたココナッツ 白色 東を守る神様イスワラ(Iswara)のシンボルカラー
生血 赤色 南を守るブラフマ神(Brahma)のシンボルカラー
香辛料 黄色 西を守る神様マハデワ(Mahadewa)のシンボルカラー
テラシ(調味料)/エビペースト 黒色 北を守るウィスヌ神(Wisnu)のシンボルカラー

 

バリ料理の食材と香辛料

バリ料理でよく使われる食材や香辛料は以下の通りです。

ミックススパイス(8種類の香辛料の組み合わせ) 白コショウ、黒コショウ、コリアンダー、クミン、クローブ、ナツメグ、ゴマ、キャンドルナット
虫が寄りつかない匂いのある木の根 赤玉ねぎ、ニンニク、ガランガル、ウコン、ショウガなど
トウガラシ バリ料理に辛さと刺激を与える緑と赤のトウガラシ
ヤシの砂糖 バリ料理では甘いものと辛いものをMIXされることがよくあります。
甘さを加える際には生のヤシの砂糖が使用されます

 

人気のあるバリ料理

バリに行かれる際には是非試していただきたい、人気のバリ料理をご紹介します。

Sate Lilit Bali(サテ リリッ バリ) バリのサテ(串焼き)で、肉を串刺しにして焼いた後、
チリソース、野菜、ココナッツミルクをミックスしたもの(マリネード)に絡ませます
Babi guling(バビグリン) バリで試してみる価値のある料理の一つです。 豚を丸焼きにしたもので、他の料理も一緒に提供されます。(上記のラワールの写真に添えてあるのがバビグリンです)
Betutu(ベトゥトゥ) 王様たちのお気に入りの食べ物と言われています。 Betutuは、通常、鶏肉やアヒルを主な食材としてスパイス、豆、チリソースを混ぜ合わせます。 この料理は調理に約8時間もかかります
Lawar(ラワール) 上記でも述べたように、生血を使用しています。しかし、血を使わないLawar putih(ラワール プティ)というタイプもあります
Nasi Jinggo(ナシ ジンゴ) 米、野菜、おかずとスパイスをバナナの葉で包んだ料理です。量が多くないのと価格が安い事で有名です
Sambal matah(サンバルマタ) バリ料理に欠かせないサンバル(チリソース)です。主な原材料は赤玉ねぎ、ニンニク、トウガラシなのですが、フレッシュさの秘密は、みかんの葉とレモングラスに混ぜあわせたものにあります

 

いかがでしょうか?何気なく食べているバリ料理にも実は深い意味があるのです。バリの奥深い文化が垣間見えますね。

過去の記事では、バリの料理学校と弊社がMOU締結した旨をご紹介いたしました。

https://www.indonesiasoken.com/news/column-baliculinarypastryschool/

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