インドネシアの教育予算と政策(2026年):無償給食拡大の影響とは

インドネシア政府は2026年度国家予算において教育を最優先事項の一つとして位置づけており、教育予算は757.8兆~769.08兆ルピアに達しています。

政府にとっても「教育」は重点分野の一つであることがわかります。

本コラムでは、インドネシアにおける教育予算と2026年の教育予算と政策についてご紹介します。

目次

インドネシアの教育予算の推移

以下は2022年〜2026年にかけての国家予算案における教育予算の推移です。

Good Stats公式サイト「2026年度の教育予算の44%がMBGに充てられるのは本当か」を基に弊社作成(2026年3月24日)
https://goodstats.id/article/benarkah-44-anggaran-pendidikan-akan-digunakan-untuk-mbg-AfJV7

上図より、2022年以降、教育予算は継続的に増加していることがわかります。

また、2026年度の教育予算は過去最高額となっています。

2026年の教育予算の割り当て

2026年のインドネシアにおける教育予算は、757.8兆~769.08兆ルピアと推定され、国家支出総額の約20%に相当します。

これは2025年の予算見通し(690~724.3兆ルピア)と比較して、0.4%〜9.8%の増加となります。

教育予算は主に「学生」「教師・教育関係者」「学校」の3つに分けて配分されています。

学生

  • 8,290万人への無償栄養食(MBG)と30,000箇所の栄養サービス提供ユニット(SPPG):335兆ルピア
  • LPDP奨学金(4,000人の学生対象):25兆ルピア
  • 20万人の学生向け奨学金(KIP-Kuliah)スマートインドネシアカード(KIP):17.2兆ルピア
  • 2,110万人の学生を対象としたスマートインドネシアプログラム(PIP):15兆6000億ルピア

教師・教育関係者

  • 正規職員への手当(TPG)および非正規職員への手当(TPD)、教育者給与:82兆9,000億ルピア
  • 160万人の教師に対する地方公務員手当(ASND):68兆7000億ルピア
  • 754,747人の非公務員の正規職員への手当:19兆2000億ルピア
  • 80,325人の非公務員の非正規職員への手当:3兆2,000億ルピア

学校

  • 5,360万人の生徒に対する学校運営支援(BOS):64兆3000億インドネシアルピア
  • 人民学校、新設校200校、運営校200校:24兆9000億ルピア
  • 850のイスラム学校と11,686の学校の改修:22兆5,000億ルピア
  • 高等教育運営支援(BOPTN)201校/機関への支援:9兆4,000億ルピア
  • 770万人の生徒対象とする幼児教育運営支援(BOP PAUD):5兆1000億ルピア
  • 英才教育機関ガルーダ高等学校建設事業(9校):3兆ルピア

教育予算は以下のように割り当てられます。

UMSURA公式サイト「教育予算の半分がMBGに充てられるが、専門家は教師の福祉と研究を重視している」を基に弊社作成(2026年3月24日)
https://www.um-surabaya.ac.id/article/separuh-anggaran-pendidikan-untuk-mbg-pakar-soroti-kesejahteraan-guru-dan-riset#:~:text=Separuh%20Anggaran%20Pendidikan%20untuk%20MBG%2C%20Pakar%20Soroti,dan%20Riset%20*%2019%20Agu.%20*%202025.

教育予算の内訳を見ると、最も大きな割合を占めているのは無償給食プログラムであり、全体の約44%、335兆ルピアが割り当てられています。

次いで教員手当が約24%(178兆7,000億ルピア)を占めています。

インドネシア政府は長期的な人材育成の観点から無償給食プログラムに大きな予算を投じていますが、この配分については専門家や国民の間で議論も起きています。

参考WEBサイト:UMSURA公式サイト「教育予算の半分がMBGに充てられるが、専門家は教師の福祉と研究を重視している」
Good Stats公式サイト「2026年度の教育予算の44%がMBGに充てられるのは本当か」

2026年度州予算における教育政策

インドネシアの2026年度教育政策は、以下の4つの柱で構成されています。

教育への平等なアクセス

政府は、経済的な背景に関わらずすべての子どもが教育を受けられる環境の整備を進めています。主な施策は以下の通りです。

  • スマート・インドネシア・プログラム(PIP)
  • 大学進学向けスマート・インドネシア・カード(KIP)
  • 学校運営支援(BOS)
  • 幼児教育運営支援(BOP PAUD)

これらのプログラムにより、貧困家庭の子どもたちも質の高い教育を受ける機会が与えられます。

学習の質と教師の質の向上

教育アクセスの拡大に加え、教育の質向上にも重点が置かれています。

具体的には、教育インフラの整備や学校の質向上、教員の能力強化が進められています。

また、教員手当(TPG・TPD)を通じて待遇改善を図り、教員のモチベーション向上も目指しています。

職業教育、STEAMに基づいた高等教育

職業高等学校(SMK)の強化に加え、産業界との連携を通じた実践的な教育が推進されています。

また、科学・技術・工学・芸術・数学(STEAM)に基づいた高等教育の発展も重視されています。

教育と栄養:幼少期からの人材育成への投資

無償給食プログラム(MBG)を通じて、子どもの栄養状態を改善し、学習能力や出席率の向上を図る政策も進められています。

参考WEBサイト:財務省公式サイト「2026年度集予算における教育」

今回のコラムでは、インドネシアにおける2026年度の教育予算と教育政策についてご紹介しました。

2026年度の教育予算は過去最高規模となり、特に無償給食プログラムへの大規模な投資が特徴的です。一方で、教育予算の配分については、教員待遇や教育の質とのバランスを巡り議論も見られます。

インドネシアでは、教育・栄養・人材育成を一体として捉えた政策が進んでおり、今後の労働市場や産業発展にも大きな影響を与えることが予想されます。

弊社インドネシア総合研究所では、インドネシアの教育政策や市場動向に関する情報提供から、現地調査・市場レポートの作成まで幅広く対応しております。

インドネシア市場への進出や人材戦略の検討の際には、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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https://www.indonesiasoken.com/

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