インドネシア健康食品・ヘルスケア業界動向―マレーシアを中心とする東南アジア市場で拡大するインドネシア健康食品のプレゼンス-

インドネシアの健康食品・ヘルスケア産業は、マレーシアなど東南アジア市場で急速に展開が進んでいます。今回は、インドネシア現地の注目企業や人気製品、製品詳細や最新トレンドを具体的に取り上げ、事業者の皆様が、インドネシアを取り巻くヘルスケア市場を把握できるような最新情報をご紹介します。

目次

【Nutrifood Indonesia】

1979年設立の栄養食品メーカーで、インドネシアの健康食品市場を牽引するリーディングカンパニー。「Tropicana Slim(トロピカーナスリム)」は低カロリー甘味料を用いたダイエット飲料で、「NutriSari(ヌトリサリ)」はビタミンCを豊富に含むインスタントジュース、「L-Men」は男性向け高タンパクサプリ、「HiLo」はカルシウム強化ミルクブランドとして知られています。同社製品は現地ECでも人気となっています。

参照:https://www.nutrifood.co.id/

【Sido Muncul(シド・ムンチョル)】

1940年創業、伝統的ジャムウの最大手。「トラックアンギン(Tolak Angin)」はインドネシアで最も有名なハーブサプリメントのひとつで、風邪の予防や免疫強化、体調管理向けの葛根湯のような飲料です。液体・キャンディ・タブレットタイプも開発されており、海外展開も進んでおり、日本にも進出しています。

参照:https://www.sidomuncul.co.id/en/home.html

【Green Rebel Foods】

2019年設立の、インドネシア初のプラントベースミート(植物性代替肉)大手企業です。遺伝子組み換えでない大豆・きのこ・現地スパイスを用いており、「Beefless Rendang(ビーフレスルンダン)」や「Chick’n Salad(チキンサラダ)」などインドネシアを代表する伝統料理をヴィーガン仕様で展開しています。東南アジア大手チェーンや航空会社機内食との提携も増加中の注目企業です。

参照:https://greenrebelfoods.com/?srsltid=AfmBOoqxwwPoi7N4sqIhM3FHdNsiOIjlTbficBQUMk56Msj2AOHMpryq

【PT Amerta Indah Otsuka(アメルタ・インダ大塚)】

日系企業の大塚製薬傘下の現地企業です。食物繊維飲料「ファイブミニ(現地名Fibe-Mini)」は、腸内環境改善・免疫サポート飲料としてインドネシア現地の食習慣や健康志向に合わせて現地生産・販売されています。他にも「ポカリスエット」「SOYJOY」など現地化製品を展開しています。

参照:https://www.aio.co.id/

東南アジアヘルスケアファーマショウ(SEACare 2025)の開催概要と意義

東南アジアヘルスケアファーマショウ(SEACare 2025)は、2025年4月23日から25日にマレーシア・クアラルンプールの国際展示場MITECで開催された、東南アジア最大級の医療・薬品・ヘルスケア分野の国際展示会です。本年度は61か国から約1万5,000人のトレードバイヤー・業界関係者を招き、約500社が出展し、総商談成立見込は約11億リンギ(約11.96億円)の潜在商談額に上りました。

特にインドネシア企業の存在感は大きく、公式報道によればインドネシア・パビリオンには以下の4団体・企業が参加しました。

  • Mensa Group
  • PT Graha Teknomedika
  • インドネシア医療機器製造業者協会(ASPAKI)
  • インドネシア医療エコシステム開発協会(Hipelki)

同社・同団体が紹介した主な事業・製品は、医療機器・診断機器、健康・介護関連製品、各種医薬品、サプリメントなどです。現地商談や国際バイヤーへの提案活動も積極的に行われ、商談成立や販路拡大の大きな成果を発表しています。インドネシア政府関係者によると、今回のSEACare参加は、現地メーカーや医薬品・健康食品事業者の東南アジア市場開拓と輸出多角化に直結する重要な一歩と報じられています。

SEACare 2025全体としては、健康食品・医療機器・医薬品だけでなく、デジタルヘルスや高齢者ケア、介護用テクノロジー、診断支援AIなど、イノベーションの紹介と国際的なネットワーキング・マッチングも重視されています。本展示会の主催はQube Integrated Malaysia Sdn. Bhd.、マレーシア政府のMATRADEやMedical Device Authorityの後援で開催され、ASEAN域内の産業横断的連携の場ともなっています

参照:https://sea-healthcare.com
https://www.aap.com.au/aapreleases/cision20250116ae98083
https://cj.my/153766/seacare-drives-healthcare-innovation-in-malaysia/
https://voi.id/en/economy/483918
https://www.jetro.go.jp/en/database/j-messe/tradefair/detail/138574
https://www.healthcareasia.org/2025/sea-healthcare-and-pharma-conference-2025-pioneering-the-future-of-healthcare-in-the-region/

マレーシアで売れるインドネシア健康食品・東南アジアとの比較

マレーシアでもインドネシアの製品、たとえばTorak AnginやVITALONG C などが長年支持されており、インドネシア製品のプレゼンスが大きいです。販売チャネルとしては、Shopee・Lazada等のEC、ドラッグストア、専門食材店に加え、現地の健康志向層やハラール志向消費者に向けマーケティング。SNS・インフルエンサープロモーションの活用も目立ちます。

タイ・ベトナム・フィリピンでも同様のハーブサプリ、プロバイオティクス、低糖質・高タンパク食品の市場が拡大。インドネシア商品の特徴は、ハラール対応・伝統薬膳と現代栄養の融合・現地食文化に根ざした商品開発です。ASEAN域内の健康食品市場は2023年約5%成長と堅調です。

現地大手企業のグローバル展開、新興ブランドの台頭、テクノロジー活用(SNS、EC、DX)の発展、サステイナビリティとウェルネス志向の融合が加速しています。政府主導の輸出支援と規制緩和、ハラール基準強化も現地ビジネスの追い風となるでしょう。日系・現地パートナー企業による共同開発や販路提携も進行しており、今後もマレーシア・東南アジア市場における事業機会は拡大していく見込みが大きいでしょう。

参照:https://www.tpc-cop.co.jp/topics/4653/
https://aic-sg.com/insights/2025012201-2/

今こそ狙い目、インドネシア健康食品・ヘルスケア事業のASEAN進出

インドネシア発の健康食品・ヘルスケア製品は、「伝統・革新・ハラール・ウェルネス」という強みを武器に、マレーシアを中心としたASEAN展開で多様な事業チャンスが広がっています。企業の製品開発力・現地市場でのブランド力、東南アジアの消費者らのニーズを踏まえたパートナー戦略が成功の鍵を握るでしょう。現地調査や商談への参加を通じて、インドネシアの食と健康製品分野で勝ち残るための第一歩を踏み出してはいかがでしょうか。ヘルスケア事業、食品輸出などに関心をお持ちの事業者の皆様、ぜひ弊社までお問い合わせください。

株式会社インドネシア総合研究所
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