【コラム】インドネシアにおける自動販売機事情

日本は、世界的にも自動販売機の設置台数が多く、約270万台(コンビニエンスストアの50倍の規模)で自動販売機が設置されています。
インドネシアにおける自動販売機の数は、日本ほど多くはありませんが、近年徐々に自動販売機の需要は拡大しつつあります。
今回のコラムでは、インドネシアにおける自動販売機事情についてご紹介します。

参考WEBサイト :https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20221125hitokoto.html#:~:text=%E5%9B%BD%E5%86%85%E3%81%AE%E6%99%AE%E5%8F%8A%E5%8F%B0%E6%95%B0%E3%82%92,%E5%8F%B0%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%8

また、飲み物やお菓子を手軽に購入したいという需要が人口増加とともに高まっており、更に追い風となっています。

一方で、停電により自動販売機が停電してしまい損失に繋がってしまう点や、設置費用が高い点、防犯面などは今後改善が必要となります。

今後ますます勢いが増すと予想されているインドネシアの自動販売機市場でありますが、自動販売機の設置台数はまだまだ少ないため、参入のチャンスがある市場であると言えます。

参考WEBサイト:https://www.6wresearch.com/industry-report/indonesia-vending-machines-market-2020-2026


↑タッチパネル式の自動販売機


↑従来の商品が陳列されているが商品の選択は右のタッチパネルから。


↑タッチパネル式。飲食料品以外の商品が販売されている。


↑水のみ販売しているタッチパネル式の自動販売機。

インドネシアの自動販売機について

歴史
インドネシアにおいて自動販売機の利用が開始されたのは1990年代の終わり頃で、ヨーロッパから自動販売機が輸入されたのがきっかけです。
1962年に利用が開始された日本と比較すると、今後の普及に期待が持てます。

参考WEBサイト:http://j-sda.or.jp/vending-machine/rekishi.php

販売商品
インドネシアの自動販売機では、主に「飲料」「スナック菓子」「食べ物」などが販売されていますが、最近では化粧品やマスクなどジャンルの異なる商品も販売されるようになりました。
また、冷凍技術の進歩により、アイスや冷凍食品なども販売されはじめています。

設置場所
インドネシアでは、自動販売機は盗難防止のため基本的に建物内に設置されています。
オフィス、商業施設、空港、レストラン、小売店などに設置されていることが多いです。

自動販売機の利用方法
インドネシアの自動販売機の利用方法は、日本と同じくお金を入れ、商品のボタンを押すと商品を購入することができます。
最近では、タッチパネル式の自動販売機が広く導入されており、タッチパネル式の場合は、先に商品を選択した後にお金を支払います。
また、支払いは現金以外に、QRコード決済も可能なタイプも普及しています。

参考WEBサイト:https://www.smartven.biz/blog/cara-menggunakan-vending-machine

金額設定
インドネシアの自動販売機で販売されている商品の金額は、日本と同じく、スーパーマーケットで購入するより若干高い金額で設定されています。

インドネシアにおける自動販売機の主要メーカー

インドネシアに設置されている自動販売機の主要メーカーは以下の通りです。

・PT Indomarco Prismatama
インドネシア全土に店舗を展開している大手コンビニエンスストアチェーン

・Mayora Indah
Kopikoというコーヒーキャンディーが有名な、食品・飲料メーカー

・Coca-Cola Amatil Indonesia
コカ・コーラインドネシア

その他の企業
・CV Global Internusa Lestari
・Riana Utama Teknik

新型コロナウイルスによる自動販売機市場への影響

新型コロナウイルスの外出制限の影響で、インドネシアでもオフィスや商業施設が閉鎖されたため、自動販売機市場の売上は減少しました。
また、新型コロナウイルス の影響で人々の外出の機会が減ったことに加え、健康への関心が高まり、自動販売機で販売している加糖飲料やスナック菓子の購入の需要が低下しました。

新型コロナウイルスで、非接触が注目されていたものの、施設内に自動販売機が設置されていることもあり、新型コロナウイルス が自動販売機市場の成長には繋がりませんでした。
しかし、コロナ 禍で「非接触」で商品が購入できる自動販売機は、注目が集まりアメリカでは自動販売機の価値が見直されるようになりました。

参考WEBサイト:https://www.provej.jp/column/tr/vending-machine/
https://www.6wresearch.com/industry-report/indonesia-vending-machines-market-2020-2026

日本でも、新型コロナウイルス の影響による外出機会の減少により自動販売機の需要は低下しましたが、非接触で購入が可能という点で自動販売機は注目が集まっています。
また日本では、近頃、餃子やラーメンを販売する自動販売機や、お肉の自動販売機など様々な種類の自動販売機の幅が広がっています。

「非接触」に世界的に注目が集まっている今だからこそ、自動販売機大国の日本の技術を活かして、今後ますます需要が拡大すると予測されるインドネシアの自動販売機市場への参入を考えてみるのもよいかもしれません。

また、その際には、インドネシアならではの停電や盗難などのリスクを知った上で展開していくことが非常に重要です。

弊社では様々な分野でインドネシア進出のサポートや、調査などを行なっております。
セミナーの開催や現地調査なども行っておりますので、ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡ください。

関連コラム:
【コラム】インドネシアにおける加糖飲料の大量消費と規制動向


【コラム】インドネシアのコンビニエンスストア事情

株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-6804-6702

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次