【コラム】インドネシアの家の種類と持ち家の所有率

家は世界中の人々にとって生活の拠点となる重要な存在です。
また、家族と共に暮らす居場所のような存在でもあります。
今回のコラムでは、インドネシアの家の種類から、持ち家の割合など、インドネシアの家に関する様々な事をご紹介します。

インドネシアの住宅の種類

日本では大きく分けて、一軒家、マンションと分けることが多いですが、インドネシアには様々な住宅の種類があります。
インドネシアの住宅の種類は以下の通りです。

土地付き住宅(Rumah tapak)

土地と建物がセットになっている住宅です。

クラスターハウジング(Cluster)

小型住宅団地のようなもので、戸建て住宅を土地の上に建て、その周りに共有敷地がある種類の住宅です。
敷地内はフェンスや塀などに囲まれており、セキュリティがしっかりしているのが特徴です。

一戸建て住宅(Rumah tunggal)

以前は一戸建て住宅が多かったのですが、最近は別荘として利用されていることが多いようです。
インドネシアの山間部や海岸沿いでよく見られる住宅の種類です。

カップリングハウス(Rumah Kopel)

カップリングハウスは、2棟建ての家を二つに区切った一軒家のことを指します。
オランダの植民地時代の名残で、インドネシアの西ジャワ州で多くみられる住宅の種類です。

参考WEBサイト:https://gentosha-go.com/articles/-/14719

アパートメント(Apartmen)

アパートメントは、建物の内部が区切られた集合住宅のことを指します。アパートメントには、住民が使用できる娯楽施設やお店などが併設されています。
比較的、都市部に建てられていることが多く、一般的に日本で思い浮かべる「アパート」のイメージよりは、マンションに近いものがインドネシアのアパートメントになります。

コンドミニアム(Kondotel)

コンドミニアムは、アパートメントタイプの住宅にキッチンや洗濯機が備えられているホテルのような高級住宅のことを指します。
インドネシアでは、2,000年以降にバリやジャカルタ などの大都市で建てられはじめました。

コス(Kos)

コスは、インドネシア独自の住宅の種類で、シェアハウスとアパートの間のようなものです。
一般的には、キッチンは共有で、その他の設備は各部屋に備えられています。
通常のアパートより安いため、学生の一人暮らしでは、コスに住むのが一般的です。

以上がインドネシアの一般的な住宅の種類です。
インドネシアの住宅は、日本と比較しても種類が多いことがわかります。

参考WEBサイト:https://berita.99.co/jenis-rumah-dan-hunian/

インドネシアにおける持ち家の所有率

2022年のインドネシア中央統計局(BPS)のデータによると、インドネシアの世帯数全体の83.99%の割合が持ち家を所有していることがわかっています。
前年と比較すると、約3%の所有率が増加しています。

また、持ち家の所有率が最も高い州は、西スラウェシ州(92.51%)で最も低い州は、ジャカルタ 首都特別州(56.13%)です。
都市部より郊外の方が持ち家の所有率が高い傾向にあります。

参考WEBサイト:https://www.bps.go.id/indicator/29/849/1/persentase-rumah-tangga-menurut-provinsi-dan-status-kepemilikan-rumah-milik-sendiri.html
https://berita.99.co/jumlah-penduduk-indonesia-punya-rumah-sendiri-2022/#:~:text=Pada%20tahun%202021%20masih%20melansir,atau%20naik%202%2C91%20persen.

インドネシアの百万戸住宅供給プログラム(OMHプログラム)

インドネシアでは、持ち家の所有率が増えていますが、低所得者を中心に十分な質の家に住んでいなかったり、住宅が不足しているなどの社会問題を抱えているのが現状です。
2014年時点ではインドネシア国内で不足する渋滞は1,350万戸とされており、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、2015年から住宅不足や住宅の質を改善するために毎年100万戸の住宅を供給する「百万戸住宅供給プログラム」を実施してきました。
このプログラムによって、2015年から2021年までの間に約700万戸近い住宅が供給されたと発表されています。2023年上半期時点でのインドネシア国内の住宅供給の実績は48万戸となっており、年末にかけて100万戸供給を実現できるよう住宅建設事業の加速が呼びかけられています。

持ち家の所有率は増えていますが、インドネシア社会全体でみると家に関する解決するべき問題があると言えます。

参考WEBサイト:https://voi.id/en/economy/244492

今回のコラムでは、インドネシアの家事情についてご紹介しました。
インドネシアには様々な種類の家があり、持ち家の所有率も増加していることがわかりました。
しかしながら、住宅供給数や、その住宅の質にもまだまだ課題があり、今後も改善が必要とされています。

一方で、家についての格差があるのも事実です。
インドネシア政府も取り組んでいる、インドネシアの家の格差問題についてビジネスをするうえで注視する必要があるのではないでしょうか。

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