【ニュース】インドネシア総合研究所がバリの大学ITB STIKOM BaliとMOUを締結

弊社インドネシア総合研究所では、この度バリの大学ITB STIKOM Baliと業務提携を結びました。ITB STIKOM Baliは、ITとビジネスの分野に特化した私立大学で、2000年代に設立されこれまでで8,000人以上の卒業生を輩出してきました。情報・コンピュータ学部とビジネス学部の2つの学部を持ち、現在6,000人以上の学生が在学しています。比較的新しい大学ながら、政府機関や民間企業とも協働して様々な取り組みを実施しており、2020年にはバリとヌサトゥンガラで最も人気のある大学の一つに選ばれました。

今回の業務提携には、現在弊社が力を入れている日本へのインドネシア人材送り出し事業について、大学と提携していく狙いがあります。ITB STIKOM Baliは、2021年にインドネシア移民労働者保護庁(BP2MI)から委託を受け、日本で働くために3,000名の学生を派遣した実績があります。
今回のMOUの締結と合わせ、弊社インドネシア総研の学校事業とITB STIKOM Baliがコラボレーションして日本への人材派遣を行っていく構想についても学長と協議させていただきました。

現在の構想についてご紹介いたします。
端的には、ITとビジネスに強みを持つ大学との提携であることを生かし、IT知識のある大学生の教育の一環として日本での就労経験を提供し、その後の日本でのキャリア構築につなげていく、というものです。そのために、現在弊社が展開している特定技能人材の送り出し機関のノウハウを活用できるのではないかと考えています。

これまでの記事でもご紹介してきたように、現在弊社インドネシア総研では、日本企業様からインドネシアでの人材送り出し機関設立のご依頼をいただき、運営委託という形で送り出し機関での日本語教育を実施しています。既に。介護分野などで日本にインドネシア人の特定技能人材を送り出してきました。
事業について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

今回の構想として、まずインドネシアの学生に、大学在学中に特定技能人材として日本で一定期間就労してもらいます。就労後は一度インドネシアに帰国して大学を卒業し、次は大学で得た専門知識を得て技人国ビザなどに切り替え高度人材として来日、日本企業でキャリアを積んでもらうことを考えています。

日本では少子高齢化が叫ばれて久しく、日本の2022年時点での生産年齢人口の割合は59%と過去最低を記録しています。1990年代から、人口に占める労働人口の割合が低下傾向にあり、様々な分野で人手不足が深刻化しています。とりわけ中小企業の人手不足は深刻です。大企業に就職希望者が集中する一方で、従業員299人以下の中小企業では、2021年の求人倍率は3.4倍となり、求人数が就職希望者数を上回る状態が続いています。

出典:https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2021np/index.html
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2021/shokibo/b1_1_3.html
(最終アクセス:2023/11/29)

一方のインドネシアの生産年齢人口の割合は2022年時点で約68%と、生産年齢人口が高齢者と子供の数を上回る「人口ボーナス期」に入っています。若者が多く活気にあふれているインドネシアですが、人口に雇用が追いつかず若者の失業が深刻化するなど、急激な人口増は弊害も引き起こしています。

出典:https://www.bps.go.id/publication/2022/02/25/0a2afea4fab72a5d052cb315/statistik-indonesia-2022.html
(最終アクセス:2023/11/29)

インドネシアと日本の人口・雇用については以下の記事でもご紹介しております。


特に、インドネシアではジョブ雇用が主流なこともあり。大卒でも経験が無ければすぐに職を見つけるのは難しく、多くの若者がインターンなどで就労経験を積むことが主流になっています。そこで、在学中から日本での就労を経験することで、インドネシアの学生にとっても経験を蓄えることができ卒業後の進路の選択肢を広げることができると考えています。

また、ITB STIKOM Baliの学長によれば、多くの卒業生がIT分野で職に就くものの、システムを構築するにも現場での経験が無いことが多いことに課題感がある、というお話でした。特定技能人材として就労することで、現場感覚を身に着けることができるのではというご提案をさせていただいたところ、学長からもとても良い、前向きに検討したいという旨お伝えいただきました。

特定技能人材としての就労期間に現場感覚と高い日本語運用力を身に着け、その後日本の中小企業などに高度人材として就労することで、大学で学んだITの知識を生かしシステム構築などに携わってもらうことができるでしょう。そして、最終的には、人手不足が深刻な中間管理職のポジションにまでインドネシア人材が活躍できる形を目指したいと考えています。

写真:弊社の運営する送り出し機関の授業の様子

現在はまだ構想段階ですが、これまでにも様々な大学と業務提携を結んできたネットワークを生かし、実現に向けて進めていく予定です。特に、インドネシアでは産業界における大学のプレゼンスが高いため、今回さらにそのネットワークを拡大できたことは非常に重要であると言えます。
また、インドネシアの大学側も、日本での学生の就労機会拡大や、日本の様々な技術について学ぶプログラムの新設などに関心があることが多いため、そういった大学と日本企業のマッチングも拡大していく予定です。

弊社インドネシア総合研究所は、この様にインドネシアビジネスで大きな効果を発揮できる現地の様々な教育機関との協力関係を今後も益々充実化させて参ります。

また、ご紹介した特定技能人材・技能実習生の送り出し機関についても、今後さらに事業規模を拡大し、日本の人手不足問題解消に貢献して参ります。
弊社の運営する送り出し機関では、日本語はもちろん、日本での生活や職場でのマナーに至るまで教育することで、受け入れる日本企業側も、働く人材側も良好な関係で働ける環境づくりに貢献しております。また、日本語のレベルについても、全員日本語検定N4に合格してから送り出しています。近年では介護、食品加工をはじめとする様々な分野でインドネシア人材の雇用に関するお問合せをいただいております。
また、同様の送り出し機関の新規設立についても弊社で支援させていただいております。

インドネシア人材の雇用や、インドネシアでの人材送り出し機関の設立に関して、ご興味がございましたら、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせくださいませ。

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Tel: 03-6804-6702

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