【コラム】インドネシアの自動車産業情報(2023年)

インドネシアの自動車産業は近年目覚ましい成長を遂げており、東南アジアの自動車市場における主要プレーヤーとしての地位を確固たるものにしています。道路を走る自動車の数は増加の一途を辿り、消費者は多様なブランドから好きな自動車を選択できるようになり、インドネシアにおける自動車販売及び保有の規模は急速に拡大しています。今回のコラムでは、インドネシアにおける自動車販売及び保有の現状を探り、インドネシアで自動車を購入する方法などについて、詳しくご紹介いたします。

インドネシアの自動車保有状況

経済が急成長し、中産階級が増加しているインドネシアでは、自動車保有台数が大幅に増加しています。インドネシアの道路を走る自動車の数は、過去10年間で着実に増加しており、2023年現在、インドネシアにおける自動車(一般的な自家用車)保有台数は約1,920万台に上ります。インドネシアでは、コンパクトなシティーカーから頑丈なSUV(スポーツ用多目的車)まで、幅広い車種が流通しています。東南アジア全体の自動車保有台数は世界的に見ても目覚ましい成長を遂げていますが、インドネシアはその中でも特に大きな割合を占める国の一つです。東南アジアの自動車産業は、Covid-19収束後の次の10年間、すなわち2022年から2031年にかけて更に拡大して行くことが予測されていますが、中でもインドネシアの自動車産業が秘める潜在力は計り知れないと言われています。

参考:
https://uumtoday.com/news/the-number-of-vehicles-in-indonesia-in-2023-has-increased-exceeding-more-than-half-population/#:~:text=The%20number%20of%20vehicles%20in%20Indonesia%20is%20increasing%20from%20year,2020%20with%20137.1%20million%20units.
https://www.globenewswire.com/en/news-release/2022/08/11/2496509/28124/en/Southeast-Asia-Automobile-Industry-Report-2022-Rising-Demand-of-Southeast-Asian-Automobile-Market-will-Prompt-Global-Automobile-Vehicle-and-Parts-Manufacturers-to-Increase-Exports-.html

ブランド別自動車販売台数

インドネシアの自動車市場は、多種多様な自動車ブランドによって構成されており、消費者に様々な選択肢を提供しています。この競争の激しい市場でリーダーとしての地位を確立し、常に大きな売上を獲得している自動車ブランドは、トヨタ、ホンダ、三菱です。

1.トヨタ
トヨタは数年に渡り、インドネシアを代表する自動車ブランドとしての地位を維持しています。グローバルな信頼性と多用途性で知られるトヨタは、7人乗り小型ミニバン「アバンザ(AVANZA)」のようなコンパクトモデルから、頑丈な大型車「フォーチュナー(FORTUNER)」まで、幅広い車種を提供しています。トヨタの安定した業績と高いブランド評価により、トヨタはインドネシアの自動車購入者の間で人気を博している。

2.ホンダ
インドネシアでトヨタに次ぐ人気を誇るのがホンダです。ホンダ車はスタイリッシュなデザインと先進技術で高く評価されています。特に小型車「ブリオ (BRIO)」やコンパクトSUV「HR-V(日本名は「ZR-V」)」のようなモデルは、インドネシア市場で強力な足場を築いています。ホンダの技術革新と燃費効率へのこだわりが、インドネシアの消費者にヒットし、高く評価される理由となっています。

3.三菱
安定性の高いSUVとピックアップ・トラックを販売する三菱も、インドネシアの自動車産業にて高い存在感を放っています。広々とした車内空間とスタイリッシュな外装で知られる三菱エクスパンダーシリーズ(XPANDER)は、家族連れや都市部の通勤者に好まれる選択肢となっています。

これらの日本の自動車ブランドはインドネシアの自動車市場を常にリードしていますが、インドネシアの自動車産業には他の国際自動車メーカーや国内自動車メーカーももちろん人気を集めており、インドネシアの自動車市場は多様かつ大規模な競争力の高い市場となっています。

インドネシアでの自動車購入方法

インドネシアでの自動車購入時のステップは基本的に日本と同じです。インドネシアで自動車を購入する際、車の代金を一括で支払う予定がない場合、銀行ローンやディーラーが提供する自社ローンなどの申請は比較的簡単に行うことができます。自動車ローンを利用する際には、一般的には車両販売価格の20~25%程度の頭金が必要となり、場合によっては30%に達することもあります。銀行ローン金利は、借入先、ローンの種類、借入期間、借り手の信用度、市場の実勢金利など、いくつかの要因によって異なり随時変動しますが、おおよそ年間6~12%の範囲であることが一般的です。自動車ローンは1~5年の担保なしのローンが一般的ですが、最大7年間の融資が利用できる特定のパッケージなどを提供する会社も幾つかあるようです。

まとめ

インドネシアの自動車産業は力強い成長を遂げており、街中では日々多くの自動車が走り、トヨタ、ホンダ、三菱などの日本ブランドを始めとし様々なブランドが多様な消費者の嗜好に応えています。インドネシアの自動車販売は、東南アジア市場の主要プレーヤーとして、今後もこの地域における自動車産業の拡大を牽引し続け、同国の経済発展にとって極めて重要な要素であり続けることが予想されています。このように将来が有望視されるインドネシアの自動車市場は、成長分野への投資を検討している企業家様や投資家様にとっても有望な機会となり得ます。弊社インドネシア総合研究所は、GAIKINDO(インドネシア自動車製造業者協会)など、現地機関ともネットワークがあり、また、自動車関連会社様の視察ご案内や調査の実績がございます。ワンストップでのアドバイザリーとサポートにて、日本企業様のインドネシアの自動車市場でのビジネス拡大をご支援させていただきます。ご関心をお持ちの方は是非お気軽にお問い合わせください。

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