【コラム】インドネシアのアイスクリーム事情

暑い日には食べたくなるアイスクリーム。日本では様々な種類のアイスクリームが販売されています。
1年を通して気候が暖かいインドネシアではアイスクリームの消費量はどのようになっているのでしょうか。またどのようなアイスクリームに人気があるのでしょうか。
今回のコラムでは、インドネシアにおけるアイスクリーム事情についてご紹介していきます。

インドネシアのアイスクリーム消費量

インドネシアにおける一人当たりのアイスクリーム消費量は年間約0.75リットルで、この数字は他のASEAN諸国と比較すると低い数字です。
また、日本における一人当たりのアイスクリーム消費量は年間6.7リットルで、日本と比較してもインドネシアのアイスクリームの消費量が低いことが分かります。
しかし、インドネシアのアイスクリーム市場は今後10年間で10%以上の成長が予想されており、インドネシアで注目されている市場と言えます。

参考WEBサイト:https://www.beritasatu.com/ekonomi/792317/pasar-es-krim-indonesia-diyakini-tumbuh-cukup-besar
https://www.icecream.or.jp/iceworld/data/consumption.html

インドネシアで人気のあるアイスクリームメーカー

インドネシアで人気のあるアイスクリームメーカーを3つご紹介します。

WALL’S

(画像参照元:https://www.wallsicecream.com/id/brand-kami/paddlepop/paddle-pop-twister-fruity.html

WALL’Sは日本では販売されておりませんが、ユニリーバのアイスクリーム事業として、アジア地域を中心に世界中で知られているアイスクリームメーカーです。
1990年代にインドネシアに進出して以来、子供から大人まで多くの世代の人々に愛されています。
カップアイス、棒アイス、コーンアイス、シャーベットアイスなど、約40種類もの品揃えがあり、価格的にもお手頃な商品から高級な商品まで幅広い商品があります。
アイスクリームを販売しているスーパーマーケットやコンビニの店頭には必ず並んでいると言っていい程、WALL’Sのアイスクリームはインドネシアに強く根付いています。

参考WEBサイト:https://www.wallsicecream.com/id/es-krim.html

Campina

(画像参照元:https://www.campina.co.id/product/concerto/

Campinaは今回ご紹介する3つのアイスクリームメーカーのうち唯一インドネシア国内資本のメーカーです。
1972年に東ジャワ州のスラバヤで設立されて以来、長い間インドネシアの人々に愛されています。自転車販売から始まったCampinaですが、現在はインドネシア証券取引所に上場するほど大きな企業に成長しました。
販売されている商品はWALL’Sと似ていますが、WALL’Sよりお安い価格で購入できます。

Aice

画像参照元:https://aice.co.id/products/mochi/mochi-vanilla

Aiceはシンガポールのアイスクリームメーカーで、2014年にインドネシア市場に参入しました。西ジャワ州のブカシに工場があり、東南アジアで最も人気が高いメーカーです。
価格設定はWALL’Sの約半分程度で、50種類近くの豊富な種類の商品が販売されています。
1年間で売上額が260%も増加したこともあり、今後更にインドネシアのアイスクリーム市場で売上を拡大していくと予想されています。

参考WEBサイト:https://goodstats.id/article/3-merek-es-krim-favorit-masyarakat-indonesia-6VcR8
https://www.liputan6.com/lifestyle/read/4126647/konsumsi-es-krim-di-indonesia-makin-meningkat

上記でご紹介したメーカー以外にもグリコ、ネスレ、ハーゲンダッツなど各国から様々なアイスクリームメーカーが進出しており、このことからもインドネシアのアイスクリーム市場は比較的魅力ある市場であることが分かります。
また、日本と比較すると、インドネシアでは視覚的にも赤や黄色など鮮やかなアイスクリームが多く販売されており、味も日本より甘いものが多いです。

インドネシアでアイスクリームの消費量が他の国より低い理由として、冷凍設備や運送時の冷凍技術に課題がある点が挙げられます。
今後アイスクリーム市場を拡大させるにあたり、この技術が非常に重要であると言えます。
是非、日本の冷凍設備や運送技術をインドネシアで活かすことが出来ればアイスクリーム以外の肉や魚等、冷凍技術を必要とする食品市場の成長の波に乗れる可能性もあるのではないでしょうか。熱帯気候のインドネシアでの冷凍技術の技術向上は人口の多いこの国の食品業界の保存や流通を大きく進歩させる可能性を秘めています。

弊社では、例えばこの様な日本の技術のインドネシアへの展開を検討する場合の事前調査を消費者目線、専門家目線、又は諸規制を睨んだ事業性のシミュレーションを描くための様々な調査における多くの実績と高いノウハウがあります。皆様がお持ちの技術をインドネシアで活かしてみたいとお考えの皆様、是非お気軽にお問い合わせください。

株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-6804-6702

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