【無料レポート公開のお知らせ】インドネシアの2024年総選挙:注目すべきポイント
インドネシアでは来年2月に大統領選挙を控え、国内の選挙戦は徐々にヒートアップしつつあります。今回は、2024年インドネシア大統領選挙の注目すべきポイントについて無料レポートを公開しました。無料レポートでは、コラムに収まりきらない2024年インドネシア大統領選挙についてのより詳しい情報をご提供しています。
ご興味のある方は、どうぞ以下のリンクからご覧ください。
今回コラムでは、無料レポートを読む前に知っておきたい基本情報として、2024年インドネシア大統領選挙の背景と3名の有力候補者についてご紹介いたします。
1.2024年インドネシア大統領選挙の背景
インドネシアの選挙管理委員会であるKPU(Komisi Pemilihan Umum)が2024年2月14日に予定されている大統領選挙に向けた選挙キャンペーンの日程を公開しました。
2024年インドネシア大統領選挙のキャンペーンは2023年11月28日から2024年2月10日にかけて行われる予定で、2024年2月14日の選挙で選ばれたインドネシアの新しい大統領と副大統領は2024年10月20日に就任します。
参考URL:
https://education-services.britishcouncil.org/news/news/indonesia%E2%80%99s-general-election-2024
https://infopemilu.kpu.go.id/Pemilu/Peserta_pemilu
現在のインドネシア大統領であるジョコ・ウィドド氏は、2014年、2019年の大統領選挙で2回続けて勝利しておりインドネシア国内でも高い支持率を維持していますが、インドネシアは憲法で大統領の3選を禁止しているため今回の大統領選挙には出馬出来ません。
そのため、次回2024年の大統領選挙では必ず新大統領・新副大統領が誕生することとなります。
約10年間続いたジョコ・ウィドド大統領の代わりに大統領になるのはどの候補者なのか、この2024年インドネシア大統領選挙にはインドネシア国内外から注目が集まっています。
参考URL:
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/04/53d6bfcff965fcfb.html
https://www3.nhk.or.jp/news/special/tag/g7/2023/leader/15.html
2.2024年インドネシア大統領選挙の候補者
2024年インドネシア大統領選挙の正副大統領候補者の登録機関は2023年10月19日から2023年11月25日とまだ先ですが、すでに数名の有力政治家たちが立候補する意向を示しています。今回のコラムでは特に有力な候補者とされている3名を紹介いたします。
1)プラボウォ・スビアント(Prabowo Subianto)氏
Credit :Danny Gaida Tera ELgar, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons
元陸軍将校で現在国防相を務めるプラボウォ氏は、インドネシアのグリンドラ党の党首を務めており、昨年2022年8月に主要な候補者の中で初めて2024年インドネシア大統領選への出馬意欲を表明しました。プラボウォ氏はグリンドラ党の会合で「国のために戦う準備が出来ていることを表明する。全身全霊をインドネシアに捧げる」と語りました。
プラボウォ氏は2014年と2019年の大統領選挙にも出馬しており、特に直近の2019年の大統領選挙ではインドネシアのイスラム保守主義地域を中心に支持を広げ約45%の票を得ました。しかし穏健イスラムと非イスラムの多い地域で支持を集めた現行のジョコ・ウィドド氏に敗れています。
なお、プラボウォ氏の所属するグリンドラ党は現在国会で20%以上の議席を持っていないため、直近の総選挙で25%以上を得票した政党または政党連合の支持を得る必要があります。
参考URL:
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM12BF90S2A810C2000000/
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Eyes/2019/ISQ201920_016.html
2)ガンジャル・プラノウォ(Ganjar Pranowo)氏
Credit : Fath Ayah Yudhis, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons
ガンジャル・プラノウォ氏は、現在の中部ジャワ州知事です。ガンジャル氏は2023年4月に、インドネシアの最大与党である闘争民主党の党首かつ元インドネシア大統領のメガワティ・スカルノプトリ氏から次期大統領候補として支持され、闘争民主党の役員に任命されました。ガンジャル氏は、「ジョコ・ウィドド大統領の路線を踏襲しなければならない」と語るなど、ジョコ・ウィドド大統領の後継者となる姿勢を示しています。
また、ガンジャル氏は2023年7月9日に、インドネシアのジョグジャカルタ州で現行のジョコ・ウィドド大統領と30分間の面談をし、ジョコ・ウィドド大統領から大統領選挙と選挙後に向けたメッセージを受け取りました。
参考URL:
https://www.jakartashimbun.com/free/detail/62899.html
https://www.dlri.co.jp/report/macro/247053.html
https://www.cnnindonesia.com/nasional/20230719162612-617-975329/ganjar-ungkap-pembicaraan-30-menit-dengan-jokowi-di-yogyakarta
3)アニス・バスウェダン(Anies Baswedan)氏
Credit : AntaraTV, CC BY 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/3.0>, via Wikimedia Commons
アニス・バスウェダン氏は2017年から2022年までの約5年間インドネシアの首都であるジャカルタ特別州の州知事を務めました。州知事としてのアニス氏の人気は高く、2022年10月にジャカルタで行われたアニス州知事の最後の演説会には多くの群衆が押し寄せました。
アニス氏は政党には所属しておらず無所属の政治家ですが、スルヤ・パロ氏率いるナスデム党、アフマド・シャイク氏率いる福祉正義党、ユドヨノ前大統領の息子のアグス氏率いる民主主義者党の3党から次期大統領候補として支持されています。また、アニス氏はインドネシアの強硬派のイスラム防衛前線の幹部との繋がりもあり、イスラム主義政党からも支持を得ています。
アニス氏はアメリカの大学を卒業した国際派でもあり、2022年5月にはジャカルタ特別州知事としてイギリス、ドイツ、フランス、ルクセンブルクを訪問し、これらの国との関係を強化しました。また2022年8月には来日し、林芳正外務大臣と意見交換を行い、また広島大学でも学生に向けた講演会も行いました。
今回のコラムでは、2024年インドネシア大統領選挙の背景と3人の有力候補者についてご紹介いたしました。無料レポートでは、2024年インドネシア大統領選挙のみどころや、各候補者の深堀りした背景、政策、方針の特徴などについてご紹介しております。
もっと深く2024年大統領選挙について知りたい方は、ぜひ無料レポートをご覧ください。
また、インドネシア大統領選挙はインドネシアでは大変重要なイベントです。投票日の2024年2月14日が祝日になる他、大統領選挙前後で会社設立やVISA申請といった公的な手続きで通常以上に時間がかかるなど、インドネシアでのビジネススケジュールに大きく影響する可能性がございます。
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