【コラム】インドネシアの魚料理と魚ビジネスについて
日本ではお寿司や焼き魚などの魚料理は食卓に欠かせない食材ですが、インドネシアでも日常的に魚が食べられています。
今回のコラムでは、インドネシアにおける魚の消費量や、インドネシアでよく食べられている魚の種類についてご紹介していきます。
インドネシアの人々の魚の消費量
2021年のインドネシアの魚の年間の魚の消費量は55.37kg/人 で、2020年と比較すると1.48%増加していたことが分かっています。
またこのインドネシアにおける魚の消費量は2011年から毎年増加を続けています。
日本における魚の消費量は23.9kg/人(2018年)で、日本人は魚を多く食べるイメージがありますが、それよりも更にインドネシアの方が魚の消費量が多いことが分かります。
インドネシアでよく食べられている魚
インドネシアで主に食べられている魚の種類は、鯛、鯖、マグロ、ナマズ(淡水魚)、ティラピア(淡水魚)、鯉(淡水魚)などです。
鯛、鯖、マグロなどは日本でも馴染みがありますが、ナマズや鯉などの淡水魚は日本では食用としてはあまり馴染みのない魚ですが、インドネシアでは人々がよく食べる魚です。
インドネシアでは臭みが強いナマズや鯉は香辛料を使用して調理されているため、あまり臭みを気にすることなく食べることができます。
また海に面していない地域では、海水魚より近くの湖や池で獲ることができる新鮮な淡水魚の消費量が多いです。
インドネシアの魚料理
インドネシアでは日本の刺身や寿司のように生の魚を食べる文化はなく、「揚げる」「煮る」など火を通して食べるのが一般的でした。しかし最近は日本スタイルの回転ずしの店も増加し、インドネシア人が寿司や刺身を好んで食す様になりました。
以下はインドネシアでよく食べられている魚料理の一例です。
Ikan bakar(イカンバカール)
―香辛料をぬった魚を炭火で焼いた料理
Ikan goreng(イカンゴレン)
―香辛料をつけて食べる魚のフライ
Asam padeh(アッサムパデ)
―マグロをココナッツやお酢や香辛料で煮た料理
Sop ikan(ソプイカン)
―鯛と海老の塩スープ
このように、インドネシアには魚を使った料理が沢山あり、味や調理方法も様々です。
それほどインドネシアにおいて魚は日々の生活に欠かせない食材であることが分かります。
また、インドネシアでは宗教上の理由で豚肉を食べない人が多いため、その代わりに魚を食べる機会が多くなる要因のひとつではないでしょうか。
近年、日本では価格の高騰やライフスタイルの変化で魚の消費量が減少しています。
一方インドネシアでは魚の消費量が増加しており、今後も需要が高まると予想されています。
そこで、日本の養殖技術、冷凍保存・輸送技術をインドネシアへ移転する等、日本の魚ビジネスのノウハウをインドネシアで活かせるチャンスは大きいのではないでしょうか。
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