【ニュース】日本の循環資源事業をインドネシアへ展開
インドネシア総合研究所と、BRIN『インドネシア国家イノベーション研究庁』顧問のMarsudi教授が会長のYMIE(Yayasan Masyarakat Indonesia Emas)『インドネシアゴールデン財団』が、Sangga Buana大学と2022年10月27日に『環境と食糧安全保障』に関するスマートトークのセミナーを開催しました。
本セミナーでは、超高速発酵型ゴミ処理施設HAZAKA PLANTの発明家の葉坂 勝氏を迎えて『地域資源循環の考え方』を300人以上の大学生や来賓の方々にプラントの素晴らしさを訴えました。
本セミナーには、PANGDAM JAWA BARAT『西ジャワ州陸軍司令部』KEPALA BADAN PANGAN NASIONAL『インドネシア食品基準長長官』Arief Prasetyo Adi氏、KETUA ASPARINDO『インドネシア市場管理協会』Joko Setiyanto氏にご参加頂き、それぞれの立場で環境を配慮しながら食糧安全保障を成し遂げるかについての考察しました。
葉坂勝氏は「堆肥作りは室町時代に完熟堆肥づくりが完成し、江戸時代に日本が鎖国にも関わらず100万都市の江戸の人口が維持できたのは、長屋等の糞尿を資源として土に戻して完全に循環型社会が確立したからだ」とご説明下さいました。
インドネシアではゴミ問題が深刻化していますが、問題とされていますがゴミ=残渣はそれこそが土に戻さないといけない大切な資源であると指摘しました。
そして「ゴミは大切な資源なので皆さんもうゴミと言う言い方はやめませんか?」と熱く語っていらっしゃいました。
葉坂氏はこれら残渣循環の仕組みを以下の様に説明しています。
①私達人類が恩恵を受けた食物等の残渣を土に戻すこと
②葉坂プラントの考え方は「バクテリアによる廃棄物分解」という大自然の仕組みを利用させて頂くことで世界中のゴミ問題解決を目指すものである
③現在世界で問題となっているコロナウイルスをはじめ菌を死滅させ、今後の持続的な世界環境維持改善にはこの大自然の教えを取り入れた技術で世の中の環境問題に寄与して参りたい。
④昔の人々はこれら自然界から与えられた法則を「頭」ではなく「心」で体得し生活の知恵として活かしてきた。現代の頭と理論で考えられる人々の社会では、この様な大自然の恩恵を受け取る適応力が退化しており、今後の世の中では人類はこの大自然との対話を必要としている。
そしてこの「葉坂プラント」は微生物に関する様々な特許が取られて先月世界で初めて猛毒の硫化水素H2Sを堆肥の中の微生物群が吸収して1500ppmをゼロにする技術についての特許を取得しました。
ちなみに、インドネシア総合研究所は葉坂プラントで出来た土(堆肥)を「スーパーソイル」supersoilと名付けて3年前からインドネシア国内で『地域資源循環型の普及』で使用を試みています。
国家食糧庁のArief氏はインドネシアはベラルーシからリンを大量に輸入していましたが、今回のウクライナでの政情不安状況で化学肥料価格が高騰しています。そこで農産物の価格を安定化するために価格設定や補助金等を拠出していますがBRIN『国家イノベーション研究』や大学や国内外の企業と連携し、食に関する技術革新の促進を図ろうとしています。
食に関して、葉坂氏は各地域の①風土 ②風景 ③風味を重要視しています。
即ち「土地の食物をその土地で食すことが大切であり、バクテリアもその土地に合致した種類のものが発生し食を守るという大自然の法則がそこにもある。」と主張しています。
また、「流通分野の市場(いちば)もDX推進や金融スキーム導入も進めながら流通構造を簡略化する様努力する」とインドネシア市場管理協会のJoko Setiyanto氏が語りました。
今回のイベントのアクションプランとして『地域資源循環』の考え方に基づいてインドネシア(Indonesia)大学・パジャジャラン(Padjadjaran )大学等の大学とIKN新首都庁・BRIN等の関連省庁とも連携して政策から技術活用まで一貫していくつかの検討委員会を作る予定です。
今回のインドネシアの各大学や政府機関と図る事ができたこれら連携関係をきっかけに弊社インドネシア総合研究所は日本・インドネシアのゴミ問題の解消に尽力して参ります。
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