【コラム】日本よりも若い!若い労働力を抱えるインドネシア
日本では少子高齢化や人口減少が進んでいますが、インドネシアは近年堅調な経済発展を遂げ、活気があふれています。
インドネシアは今後も人口増加が続き、2033年頃には人口3億人を突破すると予測されています。
インドネシアの人口推移と人口ピラミッド
出典:インドネシア統計庁(BPS)、Proyeksi Penduduk Indonesia(インドネシアの人口予測)より弊社作成(閲覧日:2019年7月30日)
https://www.bps.go.id/publication/2018/10/19/78d24d9020026ad95c6b5965/proyeksi-penduduk-indonesia-2015-2045-hasil-supas-2015.html
インドネシアは現在約2.5億人もの人口を抱えており、子供の人口も大変多く、いわゆる“理想的”な人口ピラミッドの形をしています。
出典:インドネシア統計局(BPS)、「Statistik Indonesia/Statistical Yearbook of Indonesia 2018」より弊社作成(閲覧日:2019年7月29日)
https://databoks.katadata.co.id/datapublish/2017/12/03/piramida-penduduk-indonesia-masuk-tipe-ekspansive
出典:総務省統計局HPより弊社作成(閲覧日:2019年7月29日) https://www.stat.go.jp/info/today/114.html
日本人の平均年齢は世界で最も高い約46歳ですが、一方まだまだ子供人口が多いインドネシアでは平均年齢は約29歳で、非常に若く生産人口が多い状態です。
ちなみに、インドネシアの生産年齢人口(15~64歳)は約1億7千万人といわれており、これは人口全体の約64%に匹敵します。
人口ボーナスとは
人口ボーナスとは、生産年齢人口が非生産年齢人口よりも多い状態にあることを指します。
対義語は人口オーナスであり、人口に占める労働人口の割合が低下する現象を指します。
日本は1990年代に人口オーナス期に突入したことから、労働力の減少などが社会問題となっています。
インドネシアは現在労働人口が多く人口ボーナス期ですが、インドネシア国家開発企画庁(BAPPENAS)のバンバン長官は、インドネシアの人口ボーナスは2040年まで成長が続く見込みであるとしています。
この人口ボーナス期にインドネシアは更に安定して高い経済成長を遂げ、生産年齢人口の多くが中間層から富裕層に属することになるとも見込んでいます。
しかし一方で、2040年頃に人口ボーナスがピークを迎えるまでに、インドネシアが技術力や労働者の質や能力を向上させる必要があることについて大きな課題だと述べています。
現在の生産年齢人口は約1億7千万人ですが、2030年には2億人を超える見込みであり、経済を大きく動かす若者の間で失業を増やさずできるだけ雇用を生み出すことの重要さを指摘しています。
インドネシアをけん引するミレニアル世代
ミレニアル世代とは、1980年代中盤から2000年代初頭ごろまでに生まれた世代を指します。
ミレニアル世代はその上の世代とは異なり、例えば、家や車などの所有よりも経験を重視する傾向にあることなどが大きな特徴として挙げられます。
平均年齢が若いインドネシアでは、20~30代の世代が経済をけん引していますが、インドネシアのミレニアル世代には更に以下の特徴が挙げられます。
デジタル・ネイティブ
…PCやスマートフォンを活用し、SNSなどでも情報発信・情報集を行います。
日本好き
…幼い頃から日本のアニメなどの文化に慣れ親しんだ人が多く、日本への憧れを持つ人も多いです。
インドネシアは親日国ですが、若い世代は特に日本に関心を持つ人も多く、日本と訪れるミレニアル世代が増加しています。
中間層の多くはミレニアル世代であり、中間層とミレニアル世代は、インドネシアのマーケットを考える上で見逃せない層なのです。
インドネシアにおける増加する人口と労働人口の若さは非常に魅力的な市場であり、世界から注目が集まっています。
若者、ミレニアル世代を対象とした調査なども可能ですので、ご興味がある方はお気軽にお問合せください。
株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-5302-1260