【コラム】インドネシア人に受け入れられるビジネスを興すコツは?デザイン思考でニーズを掴む。

インドネシアで受け入れられるビジネスを組み立てるには?

日系企業がインドネシアに進出するなど、未知の領域で複雑な課題を解決する手法として、「デザイン思考」が注目されています。

ここでいう「デザイン」は、見た目を美しくする「意匠」や「加飾」のことではなく、「思考・概念を組み立て、問題点を解決するためのプロセス自体から設計すること」を意味します。

つまり、何を対象とするべきかを見極め、どのようにアプローチするかを含め、ビジネス自体を組み立てること=デザインと定義されています。

日系企業にとってまだまだ未知の部分も多く、変化が加速しているインドネシアという市場では、早く世に問うて、素早く現実にアジャストしていくアプローチが重要です。また、高品質なモノやサービスも溢れはじめており、”人の気持ち”を起点としてモノやサービスの価値を考えるアプローチの重要性が増してきています。

「デザイン思考」では、「インサイト(潜在的な欲求)の把握」、「アイデア創造」、「検証・改善」を、どのフェーズにおいても“ひとの気持ち”に寄り添い、高速で回しながらスパイラルアップ的に洗練させていきます。

 

インドネシアの“イノベーションの種”をどう捕らえるか?

イノベーションの種は、これまで当たり前だと思っていたことに対して、違和感や疑問を見付け、その本質的な理由を理解することにあります。

これを捕らえるためには、目に見える行動や言動だけではなく、その背景にある心情や価値観に近づくことが重要です。市場やユーザの情報を得る時、最も多く活用されるのが「言葉」を介したデータです。しかし、対象者本人も意識していない行動や情報は「言葉」から得ることはできません。そこで、エスノグラフィと呼ばれる、観察手法が重要になります。

また、既存の考えにとらわれないようにするためには、一人の目線だけではなく多視点で考えることも効果的です。良く行われている方法では、異なる専門性を有する4~5名のチームを作り、想定されるユーザのもとへ観察調査を実施します。そして、観察を通じて得られたデータ(フィールドノート、写真、映像、音声など)をチーム内で整理、分類、解釈を繰り返し、ユーザの体験や経験、主観を可視化し、新たな気づき(インサイト)を獲得します。

 

インドネシア向けビジネスのアイデアを創るには?

ビジネスは「課題」から生まれるとも言えます。デザイン思考でも問題定義のプロセスは重要とされており、アイデア発想のスタート地点に置かれています。

できる限りユーザのストーリーや背景にある価値観への深い洞察を行い、ユーザ自身も気付いていない本当の課題や目的を絞り込み、目指すべき方向性やコンセプトを定義します。
この手法としては、ユーザ像を明確にイメージする「ペルソナ」やユーザの経験を整理する「カスタマージャーニーマップ」などがあります。

このように課題を定義したうえで、より多くのアイデアを、質よりも量を重視し、量産します。ここでもブレインストーミングやアイデア創出技法といった創造の技法が用意されています。考えられる限りの多くのアイデアを出し、収束させていくことで、質の高いアイデアに繋がります。

このようにして発想したアイデアを、スケッチやコラージュなどですばやくカタチにし(プロトタイピング)、インドネシアの有識者や専門家などを交え、実際の事情や、当該領域に深く関わっているひとのマインドをヒアリングしながら、さらにアイデア創発を行っていきます。

これを繰り返すことで、アイデアを適切にアップデートできるようになり、インドネシアに受け入れられるビジネスに繋がります。

 

インドネシアを含む、急成長&変化の速い新興国でのビジネスを担う人材開発は「デザイン思考マラソン」で。

「デザイン思考マラソン」は次世代の人材に必須とされる「デザイン思考」を企業組織に取り入れることを目的とし、座学での学習だけにとどまらず、2か国ホームステイなどを通じ、デザイン思考のマインドを「体得」するプログラムです。

本プログラムは、エネルギッシュに変貌を遂げる新興国2カ国をリレー訪問し、現地生活者とのワークショップやフィールドワーク、短期ホームステイなどを通じて「人に対する深い洞察を重視するデザイン思考の精神」を体得すると共に、クロスフィールドのチームワークで新しい商品・サービスアイデアまでを創り上げる、計約6ヶ月間の異業種混成型トレーニングプログラムです。過去にはインドやベトナムでの開催実績があり、ご参加いただいた企業様からはご好評の声を頂いております。

デザイン思考の基本となる、「観察/共感」、「問題定義」、「アイデア創出」、「プロトタイピング」、「検証」を現地生活者とインタラクティブにセッションし、体感し、学ぶことによって、より実践的な力を養うことが可能です。

また、これまでの業務の中でトリニティが培ってきた豊富な現地ネットワークにより実現する、現地家庭でのホームステイや現地生活者とのワークショップにより、「生の声」を直接知ることで、参加者の日常業務の中での意識改革にも貢献します。

参加実績(五十音順・敬称略):

アイシン精機株式会社、河西工業株式会社、株式会社JVCケンウッド・デザイン(旧 株式会社ケンウッド・デザイン)、株式会社KDDI総合研究所、株式会社タニタ、株式会社デンソー、株式会社デンソーテン(旧 富士通テン株式会社)、株式会社ニコン、株式会社本田技術研究所、スズキ株式会社、ソニー株式会社、トヨタ車体株式会社、豊田合成株式会社、トヨタ紡織株式会社、日産自動車株式会社、日野自動車株式会社

詳しくは、下記のURLをご覧ください。

▼若手人材の実践的トレーニングプログラム新興国デザイン思考マラソン:インド・インドネシア2カ国
http://trinitydesign.jp/dtm/
↓過去のデザイン思考マラソンの様子

トリニティ様について

トリニティ株式会社

トリニティは日本で最初のデザインコンサルティングとして誕生。

以来、20 年以上にわたり、日本を代表するグローバル企業群のデザインの現場に伴走しています。

お問い合わせフォーム http://trinitydesign.jp/contact/general/
Tel: 03-5211-5150

ご興味がある方は、ぜひお気軽にお問合せください。

 

株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-5302-1260

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