【コラム】インドネシアの若者のトレンドについて
「若者はトレンドの発祥」とも言われます。
現在のインドネシアにおける若者のトレンドはどのようになっているのでしょうか。
今回のコラムでは、インドネシアの若者のトレンドについてご紹介していきます。
インドネシアにおける若者の割合
インドネシアの中央統計局(BPS)によると、インドネシアにおけるZ世代(1996年〜2012年生まれの世代)の人口は7,549万人に達し、インドネシアの総人口の約28%を占めています。
また、ミレニアル世代(1981年〜1995年生まれの世代)の人口は6,938万人に達し、インドネシアの総人口の約26%の割合を占めていることが分かっています。
Z世代とミレニアル世代を合わせると、インドネシアの人口の半数を若者が占めていることが分かります。
インドネシアにおける若者のトレンド
ここ数年で、インドネシアの若者の間で流行しているトレンドをご紹介していきます。
韓流文化
韓流ブームは日本の若者の間で流行しているのと同様、インドネシアの若者の間でもとても流行しています。
K-POPアイドルから派生し、韓国ドラマ、韓国ファッション、韓国料理、韓国語など、若者の間で韓流文化への関心が高まっています。
K-POPが好きな若者の間では、日常的にインドネシア語と韓国語を混ぜて話したり、K-POPファンコミュニティのグループを作ったり、韓流文化への関心の深化が伺えます。
また、韓流文化は若い世代だけでなく、その親世代にも浸透しています。
インドネシアのマルフ・アミン副大統領は、若者の韓流文化への関心を前向きに捉えており、若者の韓国文化への関心をきっかけに、両国の良好な関係を強化したいと考えているようです。
参考WEBサイト: https://prbandungraya.pikiran-rakyat.com/nasional/pr-26758256/tren-k-pop-semakin-menjamur-di-indonesia-wapres-berharap-dapat-tingkatkan-kreativitas-anak-muda
https://www.kompasiana.com/aminfitriadiningrum3666/60aa63ccd541df37da30ad32/trend-bahasa-kpop-dikalangan-anak-muda
TikTok
インドネシアの若者の間で、ソーシャルメディアは欠かせないものとなっていますが、その中でも特に流行っているのがTikTokです。
2019年から2020年にかけて、インドネシアにおけるTikTokアプリのダウンロード数がFacebookやInstagramなどのソーシャルメディアを上回りました。
TikTokは、ユーザーが自ら簡単にクリエイティブな動画を発信することができるという点が、インドネシアの多くの若者に親しまれています。
また、TikTokの投稿に寄せられるコメントは、ポジティブなものが多く、それもTikTokが流行している要因であると考えられます。
また、Tiktokから派生した、TikTok careersでは、動画を通して職探しをすることが可能で、インドネシアの若者にとって、TikTokは動画を楽しみ発信するツール以上の彼らの生活に欠かせない程の存在となっています。
参考WEBサイト:https://inet.detik.com/cyberlife/d-5133039/tiktok-makin-disukai-anak-muda-ini-alasannya
https://www.bbc.com/indonesia/majalah-59144916
古着ファッション
インドネシアの若者の間ではファッションに古着を取り入れることが流行っています。
世界的に有名なアーティストが古着を着ていたり、インドネシアのインフルエンサーが古着を着ていたりしたことがきっかけで、若者の間でもファツションに古着を取り入れることが流行っているようです。
インドネシアの若者の間で人気の古着のスタイルは、ヴィンテージものを取り入れたスポーティーなファツションで、古着でなくては味わえない個性を主張できるファッションが人気を集めています。
また、古着は新品の服と比較すると安価であることも、人気の理由のひとつです。
カフェ
お洒落なカフェで時間を過ごすことはインドネシアの若者の間でも流行しています。特に、インドネシアの都市部を中心に雰囲気を重視したカフェが急増しています。
カフェへ行き、そこでカップルで過ごしたり、友達と集まったりするのが習慣となっています。
彼らがカフェへ行く理由を聞いておりますと、「流行から取り残されたくない」というインサイトもあるようです。
また、Instagramなどのソーシャルメディアに、若者好みのインスタ映えするカフェが沢山載っており、ソーシャルメディアを見てカフェに行く若者も多くいます。
日本の若者向けマーケティングと同様、「インスタ映え」は重要なキーワードとなっており、こじんまりとしたカフェに「インスタ映えする」ことを理由に大行列ができる、といった光景をよく見かけます。
参考WEBサイト:https://lifestyle.kontan.co.id/news/ternyata-ini-alasan-anak-milenial-suka-nongkrong-di-cafe
以上、インドネシアの若者の4つのトレンドを取り上げましたが、これらはここ最近の日本の若者のトレンドとの類似点が多かったように思います。
日本の若者のトレンドとインドネシアの若者のトレンドをそれぞれ理解し比較することで、今後のインドネシアの若者世代のトレンドを掴める可能性や、日本の先行事例をインドネシアで生かせる可能性があるのではないでしょうか。
ご存知の通り、インドネシアは東南アジア諸国の中で最大の人口を誇ります。
そのインドネシアの人口の過半数を占める若者(人口にして約1億4千万人超)のニーズに合ったサービスの提供ができれば、急成長する東南アジアにおける他国でのビジネスチャンスに繋がる可能性もあります。
このビジネスチャンスを掴むには、日頃から若者の動向を敏感に察知しておくことが重要です。移り変わる流行をおさえ、若者受けする特徴あるサービスの提供とそのスピードが重要な鍵となると言えるでしょう。
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