【コラム】魅力あふれるインドネシアの伝統工芸品

インドネシアは島嶼国であり、300以上の民族から成ると言われている多様性から、様々な文化や芸術で溢れています。
豊かな文化や芸術はインドネシアの各地域の伝統工芸品から見ることが出来ます。
最もよく知られているのは無形文化遺産にも指定されたバティックですが、非常に有名なものからまだまだ名の知られていないものまで他にも様々な工芸品があります。
インドネシアの伝統工芸品産業は、その製品の輸出の達成を通じて国の外国為替に大きく貢献する可能性を秘めていると考えられます。
インドネシア工業省によると伝統工芸品の輸出は2016年に7億4700万米ドル、2017年には7億7600万米ドル、さらに2018年には2017年の価値から10%を増加したと報告されました。
インドネシアの伝統工芸品の輸出先の国は、アメリカが1位で、日本は3位です。
出典:インドネシア工業省WEBサイトより弊社作成(閲覧日:2019年11月29日)
https://www.kemendag.go.id/id/economic-profile/10-main-and-potential-commodities/10-potential-commodities
では、インドネシアの伝統工芸品には、いったいどのようなものがあるのでしょうか?
代表的なものをいくつかご紹介します。
1. バティック (Batik)
弊社の過去のコラムでも何度かご紹介いたしましたが、バティックはインドネシア国内ではもちろん、世界的にも広く知られているポピュラーなアイテムです。
バティックのデザインは非常にユニークで美しく、魅力的な模様を持ち、文化的及び哲学的な要素を表現しています。
バティックは主にジャワ島で作られますが、その他、ソロ、スマラン、ペカロンガン、ジョクジャカルタでも生産されています。
その土地によって柄が異なるのも非常に魅力的なポイントの一つです。
参考:
2.木彫り (Ukiran kayu)
インドネシア産の木材は優れた品質を持っており、美しい彫刻は美術品として非常に優れています。
木彫りで有名なインドネシアの都市の1つは中部ジャワのジェパラという町で、カリグラフィー、彫刻、レリーフの形で作ったジェパラの木彫は、多くの国際市場に販売されました。
Photo by Tropenmuseum
3.ワヤン (Wayang)
ワヤンはジャワの伝統的な人形であり、独特で芸術的な形ですが、現在は家のインテリア装飾としてもよく使用されています。
インドネシア人だけでなく、インドネシアに来る外国人観光客の記念のお土産としても非常に人気があります。
Wayang Golek(木製の人形)
(Photo by BrokenSphere)
Wayang Kulit (皮製の人形)
(Photo by ASITRAC)
4. 織物 (Anyaman)
機織りは現代にも残る伝統工芸品であり、インドネシアの島々で幅広く作られています。
織物に使われる原料は様々な木の植物ですが、人気のあるのが竹の織物や籐の織物です。
これらは装飾として使用するのに適しており、椅子、カバン、フードカバーなどの家庭用家具にも役立ちます。こちらもお土産にも人気があります。
竹の織物
(Photo by Karya sendiri)
籐の織物
(Tas anyaman rotan)
5. 陶器(Gerabah)
陶器は粘土で作られた工芸品であり、貯金箱、鍋、水差し、その他の家庭用品としてさまざまな商品が展開されています。
陶器はインドネシアのほぼすべての島で生産されており、ジェパラ、プルウォケルト、マジャレンカ、西ヌサトゥンガラ、南スラウェシ、チレボン、バリなどが特に有名です。
インドネシア政府は伝統工芸品が世界で良く知られており、様々なイベントも開催されています。
先日ジャカルタでも伝統工芸品のイベントが開催され、多くの人が集まりました。
KRIYA NUSA 2019(2019年クリヤ・ヌサ)https://www.kriyanusa.id/
このように、インドネシアには素晴らしい伝統工芸品が数多く存在しますが、更に知名度を上げることや、伝統工芸を継承する職人の育成などが課題となっています。
いかがでしょうか?
弊社では、現地の視察アテンドやイベント出展サポートなども承っております。また、インドネシアのデザイナーと提携し日本でのバティックファッションショーを開催した実績などもございます。
参考:
ご興味がある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
株式会社インドネシア総合研究所
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