【ニュース】インドネシアのバス会社Pahala Kencana社と業務提携契約を締結しました
先日、弊社インドネシア総合研究所と、インドネシア・中部ジャワに拠点を置くバス会社Pahala Kencana社は業務提携契約を締結しました。
契約時の様子
Pahala Kencana社について
Pahala Kencana社は、中部ジャワにあるクドゥスという地域からジャカルタに拡大し、インドネシアで多くの都市を結ぶ都市間バスサービスを提供しております。
業界で40年以上の実績と経験があり、1日あたりの乗客人数の平均は700〜1500人に及び、インドネシアの人々の都市間の移動を助けています。
Pahala Kencana社のWEBサイトはこちらからご覧ください。
インドネシアにおける高速道路の整備
Pahala Kencana社との業務提携契約をした内容のご紹介の前に、まずはインドネシアにおいて都市間バスが発達した背景をご説明します。
インドネシアで都市間バスが発達した背景には、インドネシアにおける高速道路の整備が挙げられます。
高速道路の整備はインドネシアの首都ジャカルタから始まり、1978年にボゴールやチアウィなどの近隣都市とジャカルタを結ぶ、長さ59kmの*Jagorawi高速の運用を開始しました。
(*Jagorawi高速=高速道路の名前。Jakarta、Bogor、Ciawiの地域から名前が取られています)
現在、ジャワ島において西部から東部にかけて走る高速道路により都市・人・リソースが結びつけられており、経済における主要な要素になっています。
また、高速道路の整備により下表のようにバスの移動時間が短縮されました。
<高速道路整備による移動時間の変化>
区間 | 整備前 | 整備後 |
ジャカルタ〜スラバヤ | 22時間 | 12時間 |
バンドゥン〜ジョグジャカルタ | 12時間 | 9時間 |
ジャヤルタ〜スマラン | 11時間 | 5時間 |
ジャカルタ〜スラバヤ間に関しては、高速道路の整備により移動時間が10時間も短縮されており、整備前と比べるとかなり短くなったことが分かります。
また移動時間の短縮によりバス会社は運転手に支払う給料等のコストを抑えることが可能となり、高速道路の整備は都市間バスの発展に大きな影響を与えました。
高速道路の整備により、都市間を結びサービスエリアに乗客を運ぶことができるようになった都市間バスは、インドネシアにおいて飛行機や電車など他の交通機関に劣らない経済効果をもたらす交通手段として位置付けられるようになりました。
都市間バスの現状
都市間バスのターゲットであるインドネシアの中間層の人たちは、将来的に上の層へ上がる可能性を秘めており、今後所得が増加することによって現在よりも都心間移動の頻度が増える可能性があります。
そのため今後インドネシアの都市間バスの需要は更に高まり、バス会社にとって追い風になることが予想されています。
一方で、バス会社はバスを所有する際担保が必要であり、この担保がバス会社を悩ませている課題になります。
そこで、Pahala Kencana社と弊社は業務提携契約を行い、下記のような取り組みを行うことを決定しました。
Pahala Kencana社との取り組み
Pahala Kencana社との今後の取り組みとして、下図の通り自社で保有するバスの一部を投資家に保有してもらうことで、運営により一層力を入れていきたいという意向があります。
<Pahala Kencana社の取り組み>
投資を行う際の条件は以下の通りです。
【投資の条件】
・投資家はバス1台につき、Rp 5億5,000万を支払う
・投資期間は4年間(48か月)
・投資家は投資をしたバスごとに利益分配金を取得
・48ヶ月後、投資契約は終了
投資フローは以下の通りです。
【投資フロー】
(1) 投資家から問い合わせを頂く
↓
(2) Pahala Kencana社は投資家へ契約書を送る
↓
(3) 投資家は契約書を確認
↓
(4) Pahala Kencana社との間で契約書の修正
↓
(5) 投資家は契約書へサイン
↓
(6) 投資家はサイン後、5営業日以内に送金
↓
(7)契約成立
契約が成立し実際にバスを保有した場合の利益について、乗客が25名と仮定すると下表のようになります。
<乗客が25名の場合の利益予想>
損益分岐点は18.91ヶ月となり、約1年半を過ぎると利益が出ると予想されます。
Pahala Kencana社はシェアエコノミーの一環として、今回の取り組みで計50台分のバスについて投資家を募集しております。
インドネシアにおける都市間バス事業は、今後の経済成長に期待ができる注目度の高い取り組みになっておりますので、ご興味・ご質問のある方は弊社までお気軽にお問い合わせください。
株式会社インドネシア総合研究所
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Tel: 03-5302-1260