【コラム】インドネシアにおける富裕層について

発展途上国と言われるインドネシアにおいて、富裕層はどのくらいいるのでしょうか。

また、インドネシアのどの地域で富裕層が多いのでしょうか。

今回はインドネシアにおける富裕層についてご紹介していきます。

 

インドネシアにおける富裕層の割合

2020年に総資産が100万ドル以上のインドネシアの富裕層の人数は171,740人に達し、2019年と比較し61.69%増加しました。

インドネシアの総人口からすると1%にも満たない割合ではありますが、増加傾向にあることは事実です。

また、総資産が1億ドル以上の富裕層は2019年と比較し22.29%増加し417人です。

新型コロナウイルスが蔓延した2020年においても、富裕層の人数は増加していることが分かります。

参考WEBサイト: https://www.kompas.com/tren/read/2021/07/17/093200465/di-tengah-pandemi-covid-19-jumlah-orang-kaya-di-indonesia-meningkat-

2021年のインドネシアにおける裕福な上位3名

インドネシアにおける、富裕層の中でも最も裕福である人々はどのくらいの資産を持っているのでしょうか。

2021年のインドネシアにおける、最も裕福な3名をご紹介します。

 

1位:ハルトノ兄弟

インドネシアで最も裕福な人とされており、二人の純資産は、388億ドル(日本円で約4兆3768億円、12月5日時点)に達しています。

彼らの資産は、1997年〜1988年のアジア通貨危機の際に取得したBCA銀行(Bank Central Asia)への株式投資から得た資産が、大部分を占めています。

 

2位:Widjaja家

Widjaja家は、インドネシアの財閥の一つです。

父エカ・チプタ・ウィジャジャにより設立された「シナールマスグループ」により資産を築きました。

シナールマスグループは、同族経営が行われており、ココナッツオイル等の食用油事業、製紙事業、金融、保険等、様々な事業を手がけており、純資産は、199億ドルに達しています。

 

3位:Prajogo Pangestu

バリトーパシフィックグループを設立し、インドネシアの林業王と言われています。

純資産は、60億ドルです。

 

なお、日本における、長者番付の1位はソフトバンクの孫正義氏で総資産額4兆8920億円(約431億ドル)と言われています。

インドネシアにおける富裕層も見劣りしない額の純資産を持っていることが分かります。

参考WEBサイト: https://www.tokopedia.com/blog/orang-terkaya-di-indonesia-fin
https://forbesjapan.com/feat/japanrich/

 

インドネシアの裕福な地域

インドネシアにおける地域別の一人あたりのGDP(国内総生産)が多い地域を裕福な地域として、いくつかご紹介していきます。

※州を更に細分化した地域別のGDPとなるため、州別GDPとは異なります。

 

ジャカルタ首都特別州セントラルジャカルタ

セントラルジャカルタは、経済の中心であるインドネシアの首都ジャカルタの中でも更に中心の地域です。

セントラルジャカルタの一人当たりのGDP約6億9,224万ルピア(約4万8千米ドル、日本円で約540万円)となっており、インドネシアにおいて最も裕福な地域です。

 

西パプア州ビントゥニ

西パプア州ビントゥニと聞いて分かる人は少ないかもしれませんが、ビントゥニはインドネシア最西端の都市です。

鉱物資源、天然ガスに恵まれた地域で、一人当たりのGDPは約4億5,793万ルピア(約3万2千米ドル)とインドネシアで2番目に裕福な地域となります。

 

東ジャワ州クディリ

東ジャワ州のブランンタス川近くにあるクディリでは、砂糖と煙草などの大規模な貿易産業が盛んな地域で、一人当たりのGDPは約4億4,923万ルピア(約3万1千米ドル)とインドネシアで3番目に裕福な地域です。

 

アナンバス諸島

アナンバス諸島は、リアウ諸島州に属するとても海が綺麗な島です。

アナンバス諸島は、天然ガスや石油が産出される地域でシンガポール等への輸出も行われており、一人あたりのGDPは約4億186万ルピア(約2万8千米ドル)です。

 

パプア州ミミカ

パプア州ミミカは、インドネシアの東部に位置します。

ミミカには、インドネシアで最大の鉱業会社Freeport社があり、金・銀・銅などの鉱物資源が豊富です。

ミミカの一人当たりGDPは約3億9,604万ルピア(約2万7千米ドル)です。

 

以上がインドネシアにおける裕福な地域トップ5です。

一人当たりのGDPが高い地域は、天然資源や鉱物資源に恵まれ、貿易が盛んであるという特徴があると言えます。

インドネシア全体の一人当たりのGDPが約4千ドルである事から一部の裕福な地域に富が集中していることがわかります。

参考WEBサイト:https://artikel.rumah123.com/10-kota-terkaya-di-indonesia-penduduknya-pasti-sultan-orang-tajir-crazy-rich-100033

インドネシアの富裕層の健康意識の高まり

インドネシアは発展途上国ではありますが、富裕層の割合は増えており、インドネシアの富裕層向けのビジネスは、インドネシアへの進出や貿易ビジネスの成功の一つの重要なポイントとなり得ます。

近頃は、新型コロナウイルスの影響もあり、インドネシアの中間層〜富裕層において健康意識が高まっております。

インドネシアのECサイトでは、健康サプリの販売や健康食品が多く販売され、ジャカルタ等の都市部では、富裕層の奥様の間でピラティスやヨガを楽しむ人も増えてきております。

ジャカルタのピラティス教室では、日本と同様の価格設定のピラティス教室がこれら高所得層の人々の間で人気となっています。物価が日本より低いインドネシアにおいても、一部の富裕層にはこのピラティスの様に価格帯として高級なサービスや物品への需要が旺盛です。

また、インドネシアの奥様のコミュニティは結びつきが非常に強固なため、コミュニティのうちの一人に気に入ってもらえると、同じコミュニティの人々が次々と興味を持ってくれるというメリットがある事も、この種の富裕層向けビジネスの妙味とも言えるでしょう。

インドネシアにおけるピラティスの詳細はこちら

 

今回のコラムではインドネシアの富裕層についてご紹介しました。

インドネシアにおいて、年々中間層〜富裕層が増えており、先進国と同じような価格帯でものやサービスを提供しても十分な需要が期待できる未来が近いと思います。

特に東南アジアの中でも人口の多いインドネシアにおいてはこの様な富裕層人口の増加はその市場でのビジネスチャンス拡大は人口の少ない国に比べ大きいと言えるでしょう。

 

弊社ではインドネシアの富裕層の動向に注視し、大きなビジネスチャンスを取り込む事を計画している皆様のバックアップをさせていただきます。

また、様々な分野でインドネシア進出のサポートや、調査などを行なっております。

セミナーの開催や講師派遣なども行っておりますので、ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡ください。

 

株式会社インドネシア総合研究所
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