【コラム】インドネシアのスーパーフード

近年、健康意識の向上が顕著なインドネシアですが、もともと健康に良い食品を取り入れる文化を持っている国でもあります。

今回は、インドネシアで生産されている、または日常的に消費されている栄養価の高い食品、「スーパーフード」についてご紹介します。

 

モリンガ(Kelor)

モリンガの葉のお茶

モリンガは、南アジアが原産の熱帯植物で、インドネシアでも栽培されています。

モリンガには、葉をはじめ、樹皮や花、実、種、さらには根まで、全てに健康に良い成分が含まれており、薬として古くから使用されてきました。まさにスーパーフードといえる植物です。

特に利用されるのは葉の部分で、そのまま茹でて食べることも、乾燥させてお茶のようにして飲むこともできます。

モリンガの葉には、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンC、葉酸、カルシウム、カリウム、鉄、マグネシウム、リン、亜鉛が含まれています。

また、抗酸化作用があり、血圧のコントロールや血糖値を下げる働きをするほか、美容にも効果があると言われています。

参考:​​https://www.kompas.com/sains/read/2021/09/06/120200723/dijuluki-superfood-ini-manfaat-daun-kelor-untuk-kesehatan?page=all 
https://www.cnnindonesia.com/gaya-hidup/20210412082814-255-628624/5-manfaat-teh-daun-kelor-bantu-turunkan-berat-badan

ノニ(mengkudu)

強烈な匂いが特徴で、日本ではテレビ番組での罰ゲームに使用されていたことから、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

実はノニは、インドネシア原産の植物であると言われています。

ノニの実を使ったジュースには、ビタミンB群、ベータカロテンや、マグネシウム、カリウムといったミネラルが豊富に含まれており、抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌作用、痛み止め効果などがあると言われています。

また、血管を広げる働きをすることから、血圧を調整し、心臓の健康維持にも効果が期待できます。さらに、尿酸値を下げ痛風にも効果があるようです。

参考:https://www.merdeka.com/jatim/14-manfaat-jus-buah-mengkudu-untuk-kesehatan-baik-untuk-kulit-dan-asam-urat-kln.html
https://edukasi.kompas.com/read/2021/08/30/171500871/pengganti-suplemen-pakar-unair-tanaman-herbal-ini-bisa-menjaga-kesehatan?page=2

バタフライ・ピー(Bunga Telang)

バタフライピーティー。レモンを入れると青から紫に変わる

最近日本でも人気を博していますが、インドネシアではごく一般的に見られる花です。

実はこのバタフライピー、色が美しいだけではなく、ビタミンやミネラルが豊富で栄養価の高い食品でもあるのです。

抗酸化作用が期待できるアントシアニンを多く含んでいるほか、糖尿病にも効果があると言われています。

1日にコップ1杯〜400mlほどを目安に摂取すると健康効果が期待できるそうです。

参考:https://www.kompas.com/homey/read/2021/05/04/205645576/dari-antioksidan-hingga-cegah-kanker-ini-sederet-manfaat-bunga-telang?page=all

 

スパイス(rempah-rempah)

インドネシア料理には、トウガラシやショウガ、ウコンなど、さまざまなスパイスが使われています。

ご存知の通り、スパイスには健康によい成分が含まれており、さまざまな効果が期待できます。

たとえば、インドネシアなどが原産のバンウコン(kencur)。日本ではあまり馴染みのないものですが、ショウガの仲間で、見た目はショウガそっくりです。漢方薬のような独特の香りがあります。

バンウコンに含まれる成分には殺菌効果、消炎効果があり、風邪、せき、消化不良や下痢に効果があります。また、すりおろしたものをお湯にまぜて飲むと尿路結石の治療にも効果的だと言われています。

ほかにも、日本であまり見かけないものとして、ヒハツ(Jawa long pepper)というスパイスがあります。

ヒハツの主要な産地はインドですが、インドネシアでも生産されており肉料理やカレーに使用されています。英語名は「ペッパー」ですが、胡椒とは異なる甘い香りが特徴です。

ヒハツには血行を促進する効果があり、冷えの防止が期待できるため、これからの寒い季節にぜひ取り入れたいスパイスです。

参考:https://health.kompas.com/read/2020/07/08/180600068/10-manfaat-kencur-obati-batuk-hingga-turunkan-kolesterol?page=all
https://www.davidvanille.com/en/rare-peppers/32-java-long-pepper.html
https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/lifestyle/entry/2018/018453.html
https://www.bodybook.jp/slim/149998.html

ジャムゥ(Jamu)

インドネシアの伝統的な健康食品といえばジャムウがあげられます。現在でもジャムウについての研究が進められており、最近では、IPBの研究チームが、クミス・クチン(ネコノヒゲ)やスオウの木、陳皮などから作った、糖尿病に効果のあるジャムウドリンクを開発しています。

一方で、市販のジャムウ製品の一部には化学物質が含んでいるものもあり、それが健康に悪影響を及ぼすおそれがあるとの指摘もあります。選び方には注意が必要だといえそうです。

参考:​​https://nasional.kompas.com/read/2021/10/15/14092161/bpom-temukan-53-jenis-obat-tradisional-yang-mengandung-bahan-berbahaya-ini?page=2Bahan Kimia dalam Obat Tradisional dan Efek Sampingnya

 

ほかにも、大豆から作られた発酵食品「テンペ」や、ココナッツオイルなど、インドネシアには注目すべき健康食品が多くあります。弊社の過去コラムでも詳しくご紹介しておりますので、合わせてご覧ください。

関連コラム:

日本ではまだあまり一般的でないインドネシアのスーパーフードには、ビジネスにつながる可能性も大いにあると考えます。

現地での市場調査など、ご興味をお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。

 

株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-5302-1260

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次