【コラム】インドネシアで続々と新設される空港

現在アジアは「空港建設ラッシュ」と言われています。

インドネシアも例外ではなく、続々と新空港の開設が計画、着工されています。

中間層の拡大でビジネストリップや海外旅行をする人々が増えたことにより、既存の空港では収容人数が限界を迎えており、各地で空港を新設や増築する必要に迫られています。

ジョコウィ大統領は就任当初から「インフラ開発」を公約の一つとして掲げており、ジョコウィ政権の下で既に10か所の空港が新たに開港されました。

特に注目されたのは西ジャワのクルタジャティ国際空港(Kertajati International Airport)で、1800ヘクタールのスカルノ・ハッタ空港に次ぐ大規模な空港が2018年に新設されました。

参考:Detik finance. 2018 Des 20. “Jokowi Sudah Bangun 10 Bandara Baru”
https://finance.detik.com/infrastruktur/d-4352838/jokowi-sudah-bangun-10-bandara-baru

2015年
– Letung空港…リアウ諸島州アナンバス県
– Namniwel空港…マルク州ブル県

2016年
– Miangas空港…北スラウェシ州タラウド諸島県
– Morowali空港…中部スラウェシ州モロワリ県

2017年
– Werur空港…西パプア州タンブラウ県
– Maratua空港…北カリマンタン州ブラウ県
– Koroway Batu空港…パプア州ボベンディゴエル県

2018年
– Kertajati空港…西ジャワ州マジャレンカ県
– Aji Pangeran Tumenggung Pranoto空港…東カリマンタン州サマリンダ市
– Tebelin空港…西カリマンタン州シンタン県

更に2019年中には以下の空港を開設予定となっています。

– Siau空港…北スラウェシ州シアウ・タグランダン・ビアロ県
– Tambelan空港…リアウ諸島州ビンタン
– Muara Teweh空港…中部カリマンタン州北バリト県
– Buntu Kunik空港…南スラウェシ州タナトラジャ県
– Pantar空港…東ヌサトゥンガラ州アロル県

 

ハブ空港 スカルノ・ハッタ空港も拡張中

インドネシア最大の空港であるスカルノ・ハッタ空港は、2016年に第3ターミナルをオープンしました。

しかし2017年の利用者数は約6300万人にまで達し、「世界で最も忙しい空港ランキング」では17位にランクインしています。

スカルノ・ハッタでは混雑や遅延の問題が絶えず、それらを解決するために、現在、第4ターミナル新設計画が進行中です。

参考:CNN travel. 2018 Sep 20. “The world's busiest airport revealed”
https://edition.cnn.com/travel/article/worlds-busiest-airports-2017/index.html

 

目次

建設中・建設予定の主要新空港

第二のスカルノ・ハッタ空港

インドネシアの空港管理国営企業「Angkasa Pura II」は、スカルノ・ハッタ空港に次ぐ規模の空港をジャカルタに新たに建設する計画を立てています。

事業費は100億ドル程度が見込まれており、スカルノ・ハッタ空港から北へ15キロメートルの埋め立て地に建設が予定されています。

 

ジョグジャカルタ新国際空港(New Yogyakarta International Airport:NYIA)

スカルノ・ハッタ空港とバリのングラ・ライ空港に次ぐインドネシアで3番目に大きな空港となる予定です。

2019年4月から一部で開港が開始されることになっており、年内には完成が予定されています。

同空港の建設で、ジョグジャカルタへの外国人観光客のさらなる集客が期待されています。

参考:merdeka.com. 2019 Feb 11. “Beroperasi April, Pembangunan Bandara New Yogyakarta Baru 53 Persen”
https://www.merdeka.com/uang/beroperasi-april-pembangunan-bandara-new-yogyakarta-baru-53-persen.html

バリ北部の空港

バリ島の空港は南部にあるングラ・ライ空港のみですが、今後北部に新たに空港を建設する案が検討されています。

バリの観光地は南部に集中していますが、北部の空港建設が実現すれば北部の開発が進展していくことが予想されます。

また、近年のアグン山の噴火により唯一の空港が一時閉鎖に追い込まれていることも、新たな空港の建設を後押しする大きな要因となっているようです。

参考:detikFinance. 2018 Des 19. “Bandara Baru Bali Bakal Dibangun di Buleleng 2019”
https://finance.detik.com/infrastruktur/d-4350305/bandara-baru-bali-bakal-dibangun-di-buleleng-2019

クディリ空港

大手たばこ会社グダン・ガラム(PT Gudang Garam Tbk)が進めている東ジャワで計画中の民間空港です。

同空港の事業は国家事業戦略には組み込まれませんでしたが、2019年にも建設開始が見込まれています。

グダン・ガラムが空港を新設するのは初の試みで、1兆以上10兆ルピア以下の予算を投じる予定です。

参考:Liputan6. 2018 Aug 28. ” Bangun Bandara Kediri, Gudang Garam Siapkan Rp 10 Triliun”
https://www.liputan6.com/bisnis/read/3630778/bangun-bandara-kediri-gudang-garam-siapkan-rp-10-triliun

 

ジョコウィ政権下で実施された空港新設事業のほとんどが官民パートナーシップ(PPP)で民間資金を活用し、官民一体となって進行してきました。

数年余りで10か所もの空港を開港させたというのは、ジョコウィ政権の大きな功績といえるでしょう。

 

いかがでしょうか?

ますます開発が進むインドネシア。2019年4月には大統領選挙を控えており、今後もインドネシアの空港建設ラッシュが続くのか注目されます。

インドネシアのインフラについてご興味がある方はぜひお気軽に弊社までお問合せください。

 

株式会社インドネシア総合研究所
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Tel: 03-5302-1260

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