【コラム】OSS(オンラインでの事業承認)導入によって期待されること
2018年7月9日に、事業用許認可統合電子システム(Online Single Submission (以下、OSS))がインドネシア政府によって正式に導入されました。
これによって、許認可申請などがオンラインで手続きできるようになり、さらに投資やビジネスを加速・増加すると考えられています。
まず、OSSについて見ていきましょう。
OSSの施行に関する政府規定No.24/2018
OSSの施行は2018年6月21日にジョコ・ウィドド大統領によって調印された統一電子事業承認サービスに関する政府規定(PP)のNo.24/2018に基づいています。インドネシア投資調整庁(BKPM)の承認プロセスと許可書発行のほぼ全権が、経済担当調整省へ移行されました。
その理由は、OSSを適応するためには適当な予算とシステムを作動できる人員が必要と考えられたからです。
そのため、インドネシア投資調整庁(BKPM)は2018年6月29日に公式ウェブサイトを通じて、「一時的に全ての許可プロセスと証明書の発行を停止し、今後はOSSを通じて行う」と発表しています。
ただし、経済担当調整省が事業承認のプロセスと許可書発行を6ヶ月間担った後、再度インドネシア投資調整庁(BKPM)に権限を返還予定となっています。
次に、OSSのフローや投資実現について見ていきましょう。
OSSのフロー(簡易版)
インドネシアの投資上昇
インドネシアへの投資実現は、次のグラフに示すように年々増加し続けています。
2017年の第1四半期と2018年の第1四半期で比較すると、国内投資(PMDN)と外国資本投資(PMA)の両方で投資が増加していることが分かります。
次の各グラフでは国内投資と外国資本投資の実現を、地域別プロジェクト・部門別事業・インドネシア投資国別で示しています。
今回のOSSの導入によって、インドネシアの投資環境の改善や、引き続き経済成長することが予想され、国内ではそれらによるインドネシア社会での公共福祉の実現までもが期待されています。
先日、このOSS移行のためにインドネシア投資調整庁(BKPM)内のすべての手続きが一旦ストップするという事態が発生し、すでに会社設立のための申請をしていた企業の手続きはすべて保留、数日間全く動きがない、という状況になっていました。
なかなかインドネシアの最新情報を日本で取得することは難しいかもしれませんが、スムーズに進出をするためにも、常に正しい情報、最新の情報を把握しておくことが、進出の際には非常に重要なポイントとなります。
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