【コラム】2021年のラマダンとレバラン休暇の日程と注意点

ラマダン(断食月)とレバラン(断食明けの大祭)は、イスラム教徒にとって年に一度の大切なイベントです。

国民の8-9割をイスラム教が占めるインドネシアでは、宗教に関連するイベントは国の経済やビジネスに特に大きな影響を与えています。

ラマダンの日程はイスラム暦によって毎年開始日程が変わり、2021年は4月12日(月)から5月12日(水)までの1か月となっています。レバランのスケジュールは以下の通りです。

2021年5月12日(水) 有給取得奨励日(政令指定休日)
2021年5月13日(木) レバラン休暇
2021年5月14日(金) レバラン休暇
2021年5月15日(土) 休日
2021年5月16日(日) 休日
2021年5月17日(月) 有給取得奨励日(政令指定休日)
2021年5月18日(火) 有給取得奨励日(政令指定休日)
2021年5月19日(水) 有給取得奨励日(政令指定休日)

今年のレバラン休暇は、前後併せて8日間の大型連休となる予定です。

レバラン休暇時にはインドネシアの人々は一斉に地元に帰省をしますが、昨年は新型コロナ感染拡大の影響により、移動による感染拡大を防ぐために当初予定されていたレバラン休暇や政令指定休暇の日程が変更されました。

現在、インドネシアにおける新型コロナウイルス新規感染者数はピーク時と比較すると徐々に減少傾向にありますが、状況次第では昨年と同様の措置が講じられたり、休暇は予定通りの日程のまま移動規制などが適用となる可能性も考えられます。

インドネシアのイスラム教指導者は、コロナ禍でのラマダンの過ごし方について以下のようなガイドラインを発表しました。

・ 病気にかかった人、免疫状態が良くない人を除いて、ラマダンの断食は必須である。
しかし新型コロナウイルスに感染した人やその兆候がある人は断食の義務が免除される。    (但しコーランに従って回復後別の日に断食を行う必要がある。)
・ 免疫を維持する必要がある医療従事者などはラマダンの断食を放棄するという選択が可能。
・ 居住エリア内で周囲に新型コロナウイルス感染者が出た場合、モスクでの礼拝は控え、自宅での礼拝にとどめること。
・ 各モスクの管理者は新型コロナウイルス感染拡大防止のための健康プロトコルの実施を行うこと(ドアや共用部の消毒や人数制限など)。
・ 断食明けの翌日(Idur Fitri)の礼拝や挨拶は大人数で集まらないようにし、住居の周りのみ、またオープンスペースにおいて少人数にとどめるようにすること。

参考WEBサイト:
https://www.cnnindonesia.com/nasional/20210314173713-20-617322/muhammadiyah-keluarkan-pedoman-ibadah-puasa-masa-pandemi

ラマダン中は日中飲食ができなくなることから、勤務時間が早まったり、短縮したりするケースもあります。

一般的にラマダン期間中には作業効率が低下すると言われており、打ち合わせのアポ取得や長時間の拘束が発生するようなプロジェクトは難航する傾向にあります。

また、レバラン休暇の前後で更に長く休暇を取るケースも珍しくありません。

現状、日本からインドネシアへの入国はまだ難しい状況にあるため直近でインドネシア現地の視察を予定されていらっしゃる方は少ないかと思いますが、4月~5月頃にインドネシアでの調査やプロジェクトの実行などを予定されている方は十分ご注意ください。

以下も併せてご覧ください。

 

 

 

株式会社インドネシア総合研究所
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