【コラム】人気急上昇中の観光地、ラブアンバジョとは?

バリ島の東に位置する「ラブアンバジョ(Labuhanbajo)」は「夕焼けの村」と呼ばれ、海と山の双方の魅力を合わせ持つ自然リゾートとして近年人気が急上昇しています。

世界中から観光客を集める隣のコモド島への玄関として、コモド空港を中心に観光業で栄えるラブアンバジョを今回は紹介します。

 

基本データ

ラブアンバジョはジャワ島やバリ島のさらに東にあるフローレス島の最西端の村です。

近くにはコモド島やリンチャ島などの世界自然遺産が名を連ね、それらの島々への玄関としての役割を持っています。

▲世界地図から見たラブアンバジョの位置
出典: Google Maps, 2020より弊社作成

 

人口は7000人強とコモド郡の中で2位の大きさで、インドネシアの都市化していない村の中では比較的生活水準が高い村だという位置付けになります。

コモドドラゴン関連の観光業を主軸に経済が回っているため、インバウンド業界が盛り上がっている中、これからも発展が見込める村だと考えられます。

▲東ヌサトゥンガラ州、西マンガライ県、コモド郡のそれぞれの地域別人口分布

出典: BPS, Kecamatan Komodo Dalam Angka 2017 並びにBPS, Population by Sex and District in Manggarai Barat Regency 2018 より弊社作成
(閲覧日:2020年2月21日)

https://manggaraibaratkab.bps.go.id/publication/2017/09/20/8f9cc9fda1662b6f26cdedd2/kecamatan-komodo-dalam-angka-2017.html
https://manggaraibaratkab.bps.go.id/statictable/2016/08/31/106/penduduk-berumur-15-tahun-keatas-menurut-jenis-kelamin-dan-tingkat-partisipasi-angkatan-kerja-di-kabupaten-manggarai-barat-2015.html

 

観光

ラブアンバジョの主要大通りを覗くと一目でわかる通り、街中にはコモド島やリンチャ島向けの旅行代理店がいたるところに立ち並んでいます。

世界自然遺産にも登録されているコモドドラゴン関連の観光事業は非常に強力で、21県1市が所属する東ヌサトゥンガラ州に訪れる観光客の60%以上が、ラブアンバジョやコモド島がある西マンガライ県を目的地としています。(下図参照)

出典: BPS東ヌサトゥンガラ支部(BPS NTT), “Jumlah Wisatawan Mancanegara Menurut Kabupaten/Kota di Provinsi Nusa Tenggara Timur,
2006-2017” より弊社作成(閲覧日:2020
年2月21日)
https://ntt.bps.go.id/dynamictable/2015/03/17/54/jumlah-wisatawan-mancanegara-menurut-kabupaten-kota-di-provinsi-nusa-tenggara-timur-2006-2017.html

また西マンガライ県のみに焦点を当てると、2017年までの6年間で大きく伸び、現在に至るまで着実に増えています。

コモド島のみでなく、周辺のラブアンバジョやパダール島への観光客が増えていることも大きな要因として考えられます。(下図参照)

出典: BPS NTT, “Jumlah Wisatawan Mancanegara Menurut Kabupaten/Kota di Provinsi Nusa Tenggara Timur, 2006-2017” より弊社作成

 

さらに、季節によって観光客の足が大幅に減る国とは違い、乾季と雨季の2種類しか気候の変化がないインドネシアでは、雨季になるとある程度の観光客数減少を見せるものの、常に一定数以上の観光客を招き入れています。

ラブアンバジョでは雨季のピークである1月にある明らかな凹み以外は、大きな変動もなく1年間を通して45%-60%程度の客室稼働率を維持しています。(下図参照)

出典: BPS NTT, “Tingkat Penghunian Kamar (TPK) Hotel Bintang di Provinsi NTT pada bulan Agustus 2019” より弊社作成

まとめ

自然豊かな情景で、観光の町として成立してきたラブアンバジョですが、Wi-Fiが入る場所はほとんどなく、エアコンの普及などもまだまだ先だと見受けられます。

これからの観光業では、エコツーリズムやノマドワーカーなどの影響力も強まっていく中、電力基地の設営や環境に配慮した経済が求められていくと考えられます。

こちらの記事でもインドネシアの観光業について紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

弊社ではラブアンバジョやその周辺地域の調査も行っています。

市場調査などご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

 

株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-5302-1260

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