【コラム】インドネシア人の健康意識の向上とインターネットの活用について~前編~
弊社コラムでも過去に何度かご紹介を致しました通り、インドネシアでは健康に関する知識へのニーズが高まり、健康的な生活習慣の重要性への理解が広まりつつあります。
そのため、インドネシアではより健康的な生活習慣や食事を取り入れ始めている人が増えている傾向にありますが、これは不健康な生活習慣から生じる疾患などのリスクに対する意識の高まりがあると言えるでしょう。
インドネシアにおける三大死因は「生活習慣病」となっており、「脳卒中」、「虚血性心疾患」、「糖尿病」が最も多いです。一方、2017年インドネシア保健省の報告によると、インドネシア人の平均寿命は年々に伸びています。平均寿命が伸びている原因としては、インドネシアの人々の生活の質が徐々に向上していることや経済の発展が挙げられていますが、健康意識の高まりにより今後は更に寿命が延びていくと考えられます。
インドネシア人の寿命の推移
出典:インドネシアの健康プロフィール、2017年、インドネシア健康省より弊社作成
http://www.depkes.go.id/resources/download/pusdatin/profil-kesehatan-indonesia/Profil-Kesehatan-Indonesia-tahun-2017.pdf (閲覧:2019年3月6日)
ジャカルタ市民の健康意識の高さ
JETROがジャカルタ市民200人を対象に行った調査では、人々の健康意識は高い傾向にあるという結果がでています。
出典:JETRO「-Jakarta Edition- HEALTHY LIFESTYLE」より弊社作成
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2018/ff9bb182691f5f50/hls-jkt.pdf (閲覧:2019年3月6日)
健康についての情報源
出典:JETRO「-Jakarta Edition- HEALTHY LIFESTYLE」より弊社作成
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2018/ff9bb182691f5f50/hls-jkt.pdf (閲覧:2019年3月6日)
また、同調査ではジャカルタ市民が健康に関する情報を得る際に最も利用するものは、20代~50代の全世代共通で1位が「インターネット」、2位が「ソーシャルメディア」となっています。
どの世代でも80%以上がインターネットで健康増進に関する情報を得ており、特に30代では96%にまで上ります。
つまり健康情報の提供やヘルスケア製品の宣伝などにおいて、インターネットの活用は非常に有効な手段といえます。
インドネシア人がインターネットで検索している健康情報とはGoogleが公開したレポートによると、2018年にインドネシアにおいて検索が増加したワードとして以下のものが紹介されました。
数字は前年比です。
- 4.3倍 「ケトダイエット(diet keto)」
- 2.8倍 「炭水化物/糖質ダイエット(diet karbohidrat)」
- 1.7倍 「オートミール(oatmeal)」
- 2.1倍 「食物繊維の多い食べ物(makanan berserat tinggi)」
- 1.6倍 「低脂肪牛乳(susu rendah lemak)」
出典:Google「Year in Search:Insights for Brands 2018」 (閲覧:2019年3月6日)
「ケトダイエット」や「糖質オフダイエット」は近年日本を含む多くの国々で流行しており、インドネシアの人々も健康に関する世界的トレンドを抑えているようです。
いかがでしたでしょうか?インドネシアの健康ブームは着実に広まりつつあります。
後編では、新たにインドネシアで登場した健康関連のサービスや、人気のサイト・アプリについてご紹介予定です。
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