【コラム】インドネシアにおけるインターネット普及率とその利用状況とは
インドネシアにおけるデジタル社会は、特にここ数年の情報通信技術分野の目覚ましい成長によって大きく成長しています。
2018年時点ではインドネシアにおけるインターネット利用者は1.7億人を超えたとされており、インドネシアのデジタル市場は大きなマーケットとして海外からも注目を集めています。
インドネシアでは携帯電話、特にスマートフォンの利用率が大きく上昇し続け、また各世帯でのパソコン普及率やインターネット利用率も増加し続け、その状況は刻一刻と変わりつつあります。
更に、インドネシア人のインターネット利用時間や利用目的などについても過去のコラムでご紹介いたしましたが、2019年時点でインドネシアは日本と比較してもインターネットやSNSの利用時間は長く、インターネットを利用するインドネシアの人々にとってそれらが生活の中でなくてはならないものとなっていることが見受けられます。
参考コラム:
では、インドネシアにおけるインターネットの利用については、ここ数年でどのような変遷を遂げているのでしょうか?
冒頭部分で述べた通り、インドネシアにおけるパソコンを所有している世帯並びにインターネットの利用率は増加傾向にあります。
出典:インドネシア中央統計庁、Statistik Telekomunikasi Indonesia 2018(インドネシアの通信統計2018)より弊社作成(閲覧日:2020年3月13日)
https://www.bps.go.id/publication/2019/12/02/6799f23db22e9bdcf52c8e03/statistik-telekomunikasi-indonesia-2018.html
インドネシアにおけるインターネットの利用率について、インドネシアの都市部と農村部で比較してみると、都市部と比較して農村部でのインターネット利用率の割合が徐々に増加しており、都市部よりも農村部の世帯におけるパソコン所有率の増加率が大きくなっていることが分かります。
出典:インドネシア中央統計庁、Statistik Telekomunikasi Indonesia 2018(インドネシアの通信統計2018)より弊社作成(閲覧日:2020年3月13日)
https://www.bps.go.id/publication/2019/12/02/6799f23db22e9bdcf52c8e03/statistik-telekomunikasi-indonesia-2018.html
インドネシアは地域間での格差の解消が国家としての課題の一つとしていますが、インドネシア中央統計庁は上記のようなインターネットの利用状況について、通信面では徐々に地域間の格差が縮まり、都市部と農村部での差異を徐々に解消しているという見方を示しています。
インドネシアの人々がインターネットが利用する場所別でみた場合、いずれもインターネット利用率は上昇傾向にあります。
特に2014年から2015年にかけて、それぞれの場所でのインターネット利用率が大きく増加しており、インドネシアにとっても大きな転換点の年となったことが伺えます。
5歳以上のインドネシア国民が過去3か月以内にインターネットを利用した場所とその割合
出典:インドネシア中央統計庁、Statistik Telekomunikasi Indonesia 2018(インドネシアの通信統計2018)より弊社作成(閲覧日:2020年3月13日)
https://www.bps.go.id/publication/2019/12/02/6799f23db22e9bdcf52c8e03/statistik-telekomunikasi-indonesia-2018.html
インドネシアではここ数年で、飲食店やショッピングモールでもWiFiが導入され、インターネットが利用できる場所が大幅に増えました。
その他、デバイス別でみたインターネット利用率では、インターネットを利用する人のほとんどがスマートフォンを利用していることが分かります。
5歳以上のインドネシア国民が過去3か月以内にインターネット利用したデバイスとその割合
出典:インドネシア中央統計庁、Statistik Telekomunikasi Indonesia 2018(インドネシアの通信統計2018)より弊社作成(閲覧日:2020年3月13日)
https://www.bps.go.id/publication/2019/12/02/6799f23db22e9bdcf52c8e03/statistik-telekomunikasi-indonesia-2018.html
デスクトップPC並びにラップトップPCからのインターネット利用が減少傾向にあるのは、スマートフォンな急速な普及も要因の一つと考えられるでしょう。
更に、インターネットの利用場所や目的は以下の通りとなっています。
10歳以上のインドネシア国民が過去3か月以内にインターネットにアクセスした割合とその利用場所/目的
出典:インドネシア中央統計庁、Statistik Telekomunikasi Indonesia 2018(インドネシアの通信統計2018)より弊社作成(閲覧日:2020年3月13日)
https://www.bps.go.id/publication/2019/12/02/6799f23db22e9bdcf52c8e03/statistik-telekomunikasi-indonesia-2018.html
インドネシアでは多くの学校でインターネットが導入されているため、エリア別、並びにインドネシア全体で見ても学校でのインターネット利用率が最も高いことが分かります。
更に細かくインターネットの利用目的を見てみると、SNSの利用並びに検索、情報収集目的が過半数を越えています。
5歳以上のインドネシア国民が過去3か月以内にインターネットを利用した目的
出典:インドネシア中央統計庁、Statistik Telekomunikasi Indonesia 2018(インドネシアの通信統計2018)より弊社作成(閲覧日:2020年3月13日)
https://www.bps.go.id/publication/2019/12/02/6799f23db22e9bdcf52c8e03/statistik-telekomunikasi-indonesia-2018.html
いかがでしょうか。
上記のようなインターネット利用の普及から、インドネシアでは近年各方面でデジタル化が進み、eマネーの普及をはじめ、eコマースやスマートシティ、遠隔医療など様々な分野で目覚ましい進化を遂げています。
弊社では、インドネシア現地の視察や調査など実績が豊富にございますので、是非お気軽にお問い合わせください。
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