【コラム】インドネシア人の食生活の変化と食品の消費量の推移

ご存知の通り、インドネシアは近年大きな経済成長を遂げ、所得の増加や中間層の拡大に伴い、人々の生活や食に対する意識も徐々に変わりつつあります。
例えば、以前はインドネシア人にとって主食であるコメは食事には欠かせない存在でしたが、生活が多様化し、麺類やパンなども主食の一つとして広く普及するようになりました。
先日のコラムでは、インドネシア人の1か月あたりの平均的な食費についてご紹介しましたが、それぞれの食材や食べ物の消費はどのように変化しているのでしょうか?
“食”の多様化と減少傾向にあるコメの消費
上述の通り、インドネシアの人々のライフスタイルや食生活は徐々に変化しつつあり、消費される食材にも徐々に変化が現れています。
インドネシアでは、コメの生産量はここ数年で徐々に上昇しているものの、コメの消費量は緩やかな減少傾向にあり、一方小麦粉や麺類、イモ類などコメに代わり主食となるような食品・食材の消費量が増加傾向にあります。
2014年から2018年にかけて、主食となる各食品の月々の平均消費量は以下のように変動しています。
インドネシア人一人当たりの月平均消費量の変動
[table id=61 /]
また、インドネシア人のコメの消費量のみで見てみますと、都市部、並びに農村部の両方で緩やかな減少傾向にあることが分かります。
上記のグラフから、インドネシア人一人当たりの1週間のコメの消費量について、2018年における消費量は2011年のそれと比較して【約140g】減少していることが分かります。
インドネシア農業省は、更に2020年以降も緩やかに減少していくと予測しています。
これは、上述の通り、インドネシア人の食が多様化したことや、健康意識の高まりにより炭水化物を減らそうとする人の増加なども要因と言えるでしょう。
一方、コメを含む食材、特に加工された食品の消費量は以下の表のように増加傾向にあります。
インドネシア国民一人当たりのコメを含む食品の2018年における消費量と変動
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インドネシア人一人当たりのコメ自体の消費量は減少傾向にあるものの、コメを含む食品は近年消費が増加していることが分かります。
インドネシアのコメ事情については、こちらのコラムも併せてご覧ください。
その他の食材の消費量の推移
では、コメ以外の食材の消費量はどのように推移しているでしょうか?グラフを見てみましょう。
それぞれの食材を比較してみると、いずれも徐々に増加傾向にあることが分かります。
これも、経済成長に伴いインドネシア人の購買力が上がっているためと考えられます。
都市部と農村部での食材の消費量の比較
インドネシア人一人当たりの各食材の消費量(1か月あたり)
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いかがでしょうか。
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