【コラム】インドネシアで調査を行うときに注意すべきポイント
インドネシアで調査を行うためには気を付けなければならないポイントが多くあります。
特にインドネシア現地で調査を実施する際には、他の国で実施する調査とは異なる側面に注意しなければなりません。
ここでは、下記の各種調査実施において、注意するべき代表的な点とその対策方法をご紹介いたします。
2 専門家インタビュー
3 グループインタビュー
4 定量調査アンケート回答
☆注意すべきポイント
1 デスクリサーチ
・インタビュー以外でマーケットや業界に関する情報を詳しく入手するためには?
インドネシアのマーケットや特定の業界に関する情報を収集するには、もちろん日本語や英語で提供されているサイトや文献などもございますが、その情報は限られているという現状にあります。
また、日本では一般的な企業ホームページも、開設していないという企業がインドネシアには多いことも、会社の事業内容や業界におけるポジションを把握するのを難しくしております。
【対策】
大部分の情報がインドネシア語で記載されているため、インドネシア人の経験豊富な調査員に情報収集を依頼すると効率よく、幅広い情報を集めることが可能となります。
このような調査員はインドネシアならではの情報収集のノウハウを活かして、リサーチを行うことができます。
2 専門家インタビュー
・専門家をリクルーティングするためには?
インドネシアでは専門家(企業の社員、協会関係者、政府関係者など)へのインタビューを実施する際、必ず事前にアポイントメントを調整しなければなりません。
通常、専門家インタビューのアポイントメントを取得する場合、ネットワークを利用して知り合いを紹介してもらう、もしくは初めてアポ取りをする際には正式な手順を踏んでリクエストを出す必要があります。
この正式な手順というのは下記の通りとなります:
(2)専門家の所属機関からの承認を取得(可能な場合)
(3)専門家との日程調整
(4)インタビュー実施
上記のプロセスのうち、特に、(2)の部分で難航する場合があります。
専門家の立場によっては重要な情報を持ち合わせているため、所属機関側が許可を出さない場合も見受けられます。
【対策】
まず、競合企業にインタビューを行いたい場合は、正直に自社名をお伝えすると警戒される可能性があり、アポイントメント調整まで難航する可能性があります。
対策として、調査会社であるインドネシア総研の調査員の一員としてご参加頂ければ、「アジアのトレン
ド調査を行っている」等を理由にアプローチしやすくなる可能性が高まります。
弊社の現地調査員のみがインタビューに参加・同席し、その結果を後からご報告することも可能です。
また、そもそも所属機関からなかなか承認が得られない可能性が高い場合は、インタビュー対象者ご本人を説得するため、インタビュー実施場所を、専門家の職場ではなく外部のカフェ等で行うことも、スムーズにアポイントメントを取得するためのポイントとなります。
3 グループインタビュー
・グループインタビュー実施時に誘導せずに質問するには?
グループインタビューを行う際は、大勢でインタビューの様子を見学していると緊張のため、なかなか事実を答えてもらえない場合がございます。
また、グループの組み方によっては、参加者が他の参加者と比較して気を遣ったり、見栄を張ったりすることもあり、純粋な答えを得ることができない場合もございます。
【対策】
複数人が参加するグループインタビューを実施する際は、流れの妨げとならないよう、マジックミラー越しに見学を行うことをお薦めしております。
日本人が複数名いると気構えてしまう可能性が高く、意識した回答をされてしまうというケースもございます。
調査を実施している部屋では全ての会話をインドネシア語で行い、ミラーの外側では通訳が会話内容を日本語に通訳することで、見学している日本人もその場で内容を理解することもできます。
グループの組み方については、調査内容により、なるべく同様の条件の被験者同士を集め(年代や職業、所得層別)、調査結果を比較しやすいよう4グループ程度のインタビューを実施すると良いでしょう。
似た立場の被験者同士の方が共感しやすく、お互いに意見を出しやすくなり、会話が盛り上がることも頻繁にあります。
4 定量調査
・アンケートの質問に正しく答えてもらうには?
一つ一つの質問文を丁寧に確認する日本人とは異なり、インドネシアではあまり時間をかけずにさっと回答されることもよくあります。
その場合は前後の質問内容への回答が矛盾していたり、本来選ぶべき選択肢とは違うものが選ばれていたりといった正確性に欠けるデータを集めることとなってしまいます。
また、メールなどで対象者に対し質問文を送っても回答を得られないケースもあります。
【対策】
弊社では、調査員が対象者一人一人の元を訪れ、質問文を読み上げながら回答を確認する手法をとっております。
そのような手法をとることでより正確なデータを収集することが可能となります。
この方法では質問文の意味を理解してもらえない時にも調査員がより詳しく説明するというフォロー。
実際に顔を合わせて調査を実施することにより、後日気になる点を聞き直したい場合にも、対象者から返事を得やすくなるというメリットもあります。
まとめ
いかがでしょうか?インドネシアで調査を行う際の注意点と対策についてご紹介いたしました。
弊社ではデスクリサーチからインタビューの実施まで調査を承ることが可能でございます。
またアポイントメントの取得、通訳手配のみのご依頼にもご対応可能でございますので、インドネシアの調査にご興味のある方は是非ご気軽にお問い合わせください。
株式会社インドネシア総合研究所
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