【コラム】ビーチだけじゃない!バリの奥深い魅力
バリ島は観光地、リゾート地として非常に人気が高い場所です。
実際に、旅行でバリ島を訪れたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
リゾートとして非常に魅力的なバリですが、実はその文化も大変興味深いものなのです。
今回のコラムでは、文化や風習的な側面からバリをご紹介いたします。
善と悪の共存
バリでは、「良い神様も悪い神様も、崇めることによってバランスを保っている」という考え方を持っています。
善が悪を倒すのではなく、善と悪の適切なバランスのよって共存していることが重要である、とされています。
バロンダンス(Barong)
邪悪な魔女ランダとの戦いを描いたチャロナラン劇を観光客向けにしたものです。
聖獣バロンと悪の象徴である魔女ランダの戦いですが、勧善懲悪ではなく、両者の戦いは決着がつかずに物語は幕を閉じます。
お供え物
バリ島では毎日様々な神様に様々な種類のお供え物をしますが、善の神だけでなく、悪の神にもお供え物をします。これには、悪いことをしないでほしいという想いが込められています。
循環経済
スバック(Subak)
バリ島の伝統的な水利組合、そしてシステムであり、全ての耕作者に平等に水を配分するための機能です。2012年に世界遺産にも登録されました。
スバック毎に寺院を持ち、水の神や稲の神などへの崇拝や宗教儀礼とも密接に結びついています。
オゴオゴ(Ogoh Ogoh)
悪の神を祀るパレードです。作られた人形は最後に全て燃やされますが、このことからバリの人には減価償却の発想がないということが分かります。
ンガベン(Ngaben)
バリ人のお葬式を「ンガベン」と言います。バリの人々は生前稼いだお金をこの儀式で全て使っており、バリ島の人は死ぬために働く(働く意欲は死後のため)と言っても過言ではありません。
バリ島では、人が亡くなる時に経済が回るのです。
ちなみに、バリの人々が借金をする際、無担保で村の信用組合よりお金を借りることができます。
なぜ無担保が可能かというと、返済をせずに逃げてしまうとそのことが噂で広まり、誰にも火葬されなくなるからです。
火葬してもらえないということはつまり、天国に行けなくなってしまい、葬式が全財産を使うほど重要な儀式であるバリの人々にとっては大問題です。
心理的な担保によって資金の調達を行っていると言えるでしょう。
いかがでしょうか?
バリ島には独特の文化が存在しており、その特徴は他の州とは大きく異なります。
バリ島は観光地としてとても人気ですが、その歴史や文化を学べばより一層バリの面白さに気づくことでしょう。
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