【コラム】インドネシアの年末年始
一年とは早いもので今年もあとわずかですね。
みなさんは年末年始をどうやって過ごされますか?
日本では、年末年始は1週間ほど会社がお休みになり、帰省や旅行をして家族とのんびり過ごす人が多いと思います。
今回は日本とは違ったインドネシアでの年末年始の過ごし方についてご紹介します。
インドネシアのお正月は年に4回ある!?
民族や宗教が多様なインドネシアでは、西暦の新年以外にもお正月があり、それぞれ国民の祝日に指定されています。
1. イスラム新年
イスラム暦(ヒジュラ暦)の第一月に行われます。
モスクで金曜礼拝のような合同礼拝が行われたりしますが、意外にもレバラン(断食明け大祭)やイードゥルアドハー(犠牲祭)の時のような賑わった雰囲気はあまりありません。
2. ニュピ(ヒンドゥー教のお正月)
主にヒンドゥー教徒が多数を占めるバリで見ることができます。
ニュピの前日にはオゴオゴという悪の神を祭る盛大な儀式が行われます。
静寂の日といわれるニュピの日は、働くことや外出、火の使用も禁止されています。
空港も閉鎖されていて、観光客であっても外出できませんので、バリ島に行かれる際にはチェックが必要です。
3. イムレック(中国正月)
日本では旧正月として知られているイムレックは、中華系の人々の間で盛大にお祝いされます。
スハルト政権期には華人文化を表現することが禁止されていましたが、民主化に伴い自由化され、現在はイムレックが近づくとモールでの中華風の装飾も見られます。
バロンサイ(獅子舞)を見ることができる各地の寺院には、多くの参拝客が訪れます。
インドネシアの年始年末休暇は短い
上記以外にもクリスマスやワイサック(仏教大祭)など、それぞれの宗教にとって重要な日は祝日となっています。
一方で、年始年末のお休みは日本のような三が日などはなく、ほとんどの企業では12月31日と1月1日のみがお休みとなるのが一般的です。
日本の年始年末休暇のような長期休暇になるのは、インドネシアではラマダン(断食月)後の「レバラン休暇」です。
レバラン休暇には故郷へ帰省したりモールで大きなセールが実施されたりします。
レバランについてお知りになりたい方は、過去にコラムでご紹介いたしましたのでぜひこちらをご覧ください。
インドネシアの年越しは盛大
Photo by Bleck
インドネシアの年越しは、各地でカウントダウンを待つ人で賑わいます。
ジャカルタなどの都市では、コンサートやライブイベントも毎年行われたり、露店で売られている光るカチューシャを付け、おもちゃのラッパを吹き鳴らす子供たちをあちらこちらで見かけます。
年が明けると花火が一斉に打ちあがり、盛り上がりは最高潮を迎えます。
とても盛大に新年がお祝いされるため、インドネシア人にとっては日本の年越しはとても静かに感じるようです。
このようにインドネシアの年末年始は日本とは少し異なりますので、ビジネスシーンでは注意が必要です。
ご視察や、プロジェクトのご予定を立てられる際はご参考ください。
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