【コラム】インドネシアの子ども向け商品・玩具事情とローカルブランド

インドネシアは国の人口が世界第4位である事に加え、その人口構成においては若者の人口割合が高く、若者や子ども向けの商品市場が大きい国です。

中央統計局(BPS)の統計によると、2022年のインドネシアの人口は約2億7268万人で、そのうち0-4歳の子どもの人口が約2204万人、5-9歳の子どもの人口が約2202万人で、0-9歳までの子どもだけでも全体の約16%を占めています。

子どもや若者の多い市場において子ども向けの商品や玩具は市場として注目度の高い分野です。

今回のコラムでは、インドネシアの子ども向けの商品や玩具事情に触れながら、海外市場での競争力も期待されるインドネシア発の子ども向け商品のローカルブランドをご紹介したいと思います。

https://www.bps.go.id/indikator/indikator/view_data_pub/0000/api_pub/YW40a21pdTU1cnJxOGt6dm43ZEdoZz09/da_03/1

インドネシアの子ども向け商品・玩具事情


【玩具】
2020年の新型コロナウイルス感染拡大によるパンデミック以降、家に滞在する時間が増えた子ども達にとって知育玩具は大変重要な遊び道具となり、あるメディアによると知育玩具への関心はコロナウイルスのパンデミック下で45%も増加したとの報道がありました。

子どもの人口の多さやパンデミックの影響で玩具への需要が伸び続ける一方で、インドネシア国内における玩具の供給は、2018年時点では輸入品が約65%を占めており、国内生産品は約35%に過ぎません。特に中国からの輸入製品がその多くを占めています。

また、小さなボルトなどの部品をインドネシア国内で生産することが難しいという点がインドネシア国産玩具の生産のネックとなっています。

こうした国内の玩具メーカーの競争力が決して高いとは言えない状況から、インドネシア工業省は国内玩具産業に対しての税制優遇、海外からの輸入品に対するインドネシア国家規格(SNI)の厳しい適用を行っていくとの指針を表明しています。

https://kemenperin.go.id/artikel/22587/Ekspor-Tembus-USD-343-Juta,-Kemenperin-Pacu-Inovasi-Industri-Mainan-Anak
https://www.fimela.com/lifestyle/read/4579329/minat-mainan-edukasi-anak-meningkat-45-selama-pandemi
https://ekonomi.kompas.com/read/2018/07/24/131403526/mainan-anak-asal-china-banjiri-pasar-lokal

【子ども服】
インドネシアにおける子ども服市場は、子どもの人口の多さや出生率の高さから需要が高いです。

一方で子ども服を扱う国内のブランドやショップが数少ないことから供給が少なく、成人向けの衣服と比較すると価格が高く設定されやすくなっています。

また、子ども服に使用される素材が成人向けに比べて限られていることや、子ども服生産であっても人件費などの生産コストが成人向けのものと同等であることも子ども服の価格が高水準である事の要因です。

現在子ども服のデザインのトレンドは、普段着ではパステルカラーやベージュを使ったシンプルなデザインの服に人気があり、特別な日の服としてはゴールドカラーの服に人気があります。男の子向けの服では、Tシャツの人気が高いです。また、素材選びにも敏感な親が多く、環境にも肌にも優しいオーガニックコットン100%の服の売れ行きが好調です。

https://lifestyle.kompas.com/read/2021/05/12/110000520/ternyata-pakaian-anak-pun-ada-trennya-yuk-intip-
https://akurat.co/ini-dia-alasan-kenapa-baju-anak-anak-lebih-mahal-dari-baju-anak-dewasa

インドネシアの子ども向け商品を扱うローカルブランド3選

【Letter in Pine】
Letter in Pineは、子どもを安心して遊ばせる事ができる木製の玩具や絵の具などを主力商品とするローカルブランドです。このブランドの玩具は運動能力、創造性、数え方の練習などの教材に適していることに加えて、高いデザイン性と品質からインテリアとしても見栄えの良い商品を売るブランドとして高い評価を得ています。

【Bohopanna】
Bohopannaは子ども服のブランドで、明るい色の生地に可愛いイラストが描かれたTシャツが人気です。ほかにもバンダナやスタイ、おくるみなどベビー向け商品も数多く取り揃えています。現在このブランドはASEAN各国、南アジア、ヨーロッパの国々に進出していますが、販売価格はリーズナブルです。

【Bonnels Essential Oils】
Bonnels Essential Oilsはエッセンシャルオイルを扱うブランドで、持久力の向上や睡眠の質向上、蚊よけ効果など用途に合わせた天然成分を配合したオイルを販売しています。子ども向けのみならず、授乳中の母親向けの母乳の出を良くするマッサージオイルなども販売しています。

https://news.okezone.com/read/2021/08/26/1/2461672/membanggakan-5-jenama-lokal-untuk-anak-ini-tayang-di-times-square-new-york

今回のコラムでは、インドネシアの子ども向け商品や玩具事情、そしてローカルブランドについてご紹介いたしました。インドネシアは子どもの人口の多さから、子供服や玩具等の子ども向け商品の需要は高い反面、その供給はまだまだ輸入に頼っているのが現状です。

インドネシアの子ども用品市場や教育産業への進出にご興味を持たれた事業者の皆様、一度弊社インドネシア総合研究所までお問合せ下さいませ。弊社では子ども用品の他にも教育産業などへの進出もお手伝いさせて頂きます。
皆様からのお問合せをお待ちしています。

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