【アルビ―日記】インドネシアのクラウドキッチンビジネス需要増の背景と今後の活用方法

こんにちは。アルビ―です。

弊社WEBサイトのコラムでもご紹介しておりますが、弊社はインドネシアの首都ジャカルタにて、主にフードデリバリーサービスにて飲食メニューを提供する宅配厨房(クラウドキッチン)ビジネスを展開しています。

実際にクラウドキッチン店舗を運営し始めて数か月たちましたが、弊社がジャカルタで展開するクラウドキッチンの店舗はリピーターの方のご利用も多く、地域に密着する“地域共同キッチン”になりつつあるのではないかと感じています。

弊社は調査・コンサルティングサービスが主な事業であるため、その強みを生かし、今後の出店計画やトレンドの把握のため日々調査・分析を行っております。

取得しているデータの分析によって、インドネシアにおけるフードデリバリーサービスとクラウドキッチンの需要に関する以下の2つの背景が見えてきました。

 

1.忙しい現代人のライフスタイルに適している

弊社が実施した聞き取り調査では、フードデリバリーサービスは忙しい現代人のライフスタイルにマッチしているということが1つの大きな理由として挙げられました。

弊社は、ジャカルタで独自にフードデリバリーサービスの利用に関するFGD(フォーカスグループディスカッション)を実施しましたところ、ジャカルタ及びその周辺は常に大渋滞で、なかなか外出して食べ物を買いに行ったり食べに行ったりする移動が億劫であるためフードデリバリーサービスを利用する、という回答が多く挙がりました。

それを裏付けるデータとして、インドネシア中央統計庁(BPS)の調査結果によると、インドネシアの人々がオンラインで食べ物を注文する(フードデリバリーサービスを利用する)理由としては、特に時間や労力の節約が多いようです。

出典:Katadataより弊社作成(閲覧日:2020年7月13日)
https://katadata.co.id/berita/2019/09/19/layanan-pesan-antar-makanan-jadi-tren-riset-nielsen-gofood-pionirnya

 

また、弊社が行った調査の中では、インドネシアでは電子マネーもここ数年で広く普及し、GopayやOVO等のキャッシュレスサービスが気軽に使えて現金がなくても食事を楽しめることもフードデリバリーサービスの魅力であるという意見も見受けられました。

更に、インドネシアでは以下のように、年々、調理済み食品の消費量が増加傾向にあります。

出典:インドネシア中央統計庁(BPS)WEBサイトより弊社作成(閲覧日:2020年7月13日)
https://www.bps.go.id/statictable/2009/06/15/937/persentase-pengeluaran-rata-rata-per-kapita-sebulan-menurut-kelompok-barang-indonesia-1999-2002-2018.html

元々インドネシアの人は外食を好む傾向がありますが、近年の経済の発展により中間層が拡大し、購買力が向上したこと、それに伴うライフスタイルの多様化や飲食店の増加も、調理済み加工食品の支出額が年々増加していることなどが理由として挙げられます。

フードデリバリーサービスは手軽であるため、忙しい現代人にとって欠かせないものとなっているのです。

 

2.自宅のキッチンが狭く料理がしづらい

インドネシア人のライフステージは、一般的には、まず高校や大学を卒業後は実家やKos(下宿)など家賃があまりかからないところから通勤をし、結婚を機に1軒目の家(RumahPertama)を購入します。

その後、30代になり子供の成長や出世に伴い、1軒目よりも広い2軒目の家(Rumah Kedua)を購入し、1軒目の家は手放したりまた貸しをしたりします。

2軒目の家は1軒目の家よりも広い住居であることが多く、料理も問題なくできますが、1軒目の家は予算ありきで購入をするため、特に中間層以下は狭くてキッチンで十分な料理ができない住居となることも多いです。

特に20代の夫婦や働き盛りの若者が多い印象ですが、このようにキッチンが狭い住居に住む人は、屋台(Warung)やフードデリバリーサービスなど、自宅で調理をしなくて済む、且つ価格が安い食べ物を日頃好んで食べる傾向にあります。

 

クラウドキッチンの更なる活用方法

弊社がジャカルタで展開するクラウドキッチン“Soken-kitchen”は、フードデリバリーサービスですでに開発したメニューを提供していますが、更なる活用方法として、ジャカルタのクラウドキッチンの店舗を利用して、試食・市場調査・販売促進なども実施が可能です。

例えば、インドネシア進出を検討されている、もしくはすでに進出されている企業様の食品・食材・調味料を地域住民の様々なニーズに合わせて『食事』としてクラウドキッチン店舗にてご提供する“テストマーケティング”も可能となります。

弊社のクラウドキッチンは平均単価がRp.20,000程度ですので、中間層以下~中間層が主なターゲットとなっていますが、出店しているエリアなどによっては様々なカスタマイズも可能です。

インドネシア進出や調査など、ご興味がある方はぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

 

株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-5302-1260

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