【アルビ―日記】インドネシアのチョコレートブランド「Pipiltin」
こんにちは、アルビ―です。
先日、インドネシアのチョコレートブランド、Pipiltinのオフィスを訪問し、オーナーのIrvan氏と情報交換を行いました。
Irvan氏は、インドネシアの人気カフェブランド、「アノマリコーヒー」のオーナーも務めている方です。
アノマリコーヒーでは、インドネシア産のコーヒー豆を使用したコーヒーが提供されています。
さて、Irvan氏は、チョコレートとコーヒーでSDGs(持続可能な開発目標)に取り組まれています。
実は、インドネシアは世界で3番目のカカオ豆生産地ということを皆様はご存知でしたか?
カカオは、赤道直下の場所でのみ生産ができる作物であるため、栽培できる場所が非常に限られているのです。
出典:FAO(国際連合食糧農業機関), Countries by commodity より弊社作成(閲覧日:2019年10月28日)
http://www.fao.org/faostat/en/#rankings/countries_by_commodity
Pipiltinでは、バリやアチェ、パプアなどインドネシア国内の各地で収穫された高品質なカカオ豆を使用したチョコレート製品を展開しています。
一般的なチョコレートは香り付けとしてバニラビーンズなども混ぜられることがあるそうですが、Pipiltinのチョコレートは原材料であるカカオ豆にこだわっているため、基本的にはカカオマス、砂糖、ココアバターといった最低限の原材料しか使っていない商品がほとんどだそうです。
インドネシアは17,000以上の島から成り立つと言われていますが、Irvan氏によると、島によって土の養分が異なるため、カカオも島によって味が変わってくるそう。
実際にそれぞれの島のカカオで作られたチョコレートを試食してみましたが、それぞれ味が全く異なり、大変ユニークで、チョコレートの奥深さを体感しました。
チョコレートそのものだけでなく、パッケージも産地によって異なります。
下記の写真の通り、カカオ豆のそれぞれの産地をイメージしたモチーフ、デザインになっています。
例えば、Ransikiという商品はパプアのカカオを使用していますが、パプアの自然や動物も保護し大切にしていきたいという思いから、パッケージにはゴクラクチョウの絵がデザインされているのだそうです。
↑左上の緑色の缶がRansiki。
Pipiltinはインドネシア国内で複数店舗展開されてり、板チョコを初め、チョコレート菓子やマカロン、クッキー、チョコレートドリンクなど様々な商品を展開しています。
上述の通り、Pipiltinのチョコレートの原材料はシンプルですが、その分高品質なカカオ豆を収穫することは非常に時間や手間がかかる大変な作業なんだそうです。
一般的に、食品を生産する場合、できるだけ原価や価格を抑えることが優先されますが、Irvan氏によると、Pipiltinでは原価やコストを抑えてインドネシアで最大規模の工場を持つことなどは考えておらず、それよりもインドネシアの農家の利益を優先し、農家を守り、サステイナビリティを重視することが大切なことだと話をしてくれました。
Pipiltinのチョコレートは、1枚Rp.60.000~(約500円~)と、インドネシア国内の賃金などを考えると決して安い商品ではありませんが、すでにモールなどで数店舗出店しており、徐々に人気を集めています。
Pipiltinのビジョンは非常に素晴らしいものですが、Irvan氏によるとこのビジョンをインドネシアで人々に理解してもらうことはなかなか難しく、更なる取り組みが必要だと考えているそうです。
Pipiltin社とは、今年に入ってからすでに何度か打ち合わせを行っており、インドネシアの高品質なチョコレートを日本で広められるような企画等について情報交換を行っています。
インドネシアでのチョコレートビジネスやSDGsビジネスにご興味がある方はお気軽にご連絡ください。
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