【コラム】インドネシアのオーガニック食品について

近年、日本では体に良い無農薬の食品を好んだり、栄養価を意識した食事をする人が増え、コンビニやスーパーなどで、オーガニック食品や健康食品をよく見かける様になりました。
インドネシアにおいても、経済の発展と共に人々の健康意識が高まり、食生活にオーガニック食品を取り入れる人が増えてきています。

今回のコラムでは、インドネシアにおけるオーガニック食品についてご紹介していきます。

インドネシアにおけるオーガニック食品市場

2019年時点のインドネシアにおけるオーガニック食品の市場規模は1390万ドル(約16億489万円)でした。
日本における市場規模1345億7000万円と比較するとまだその規模は小さいですが、インドネシアのオーガニック食品市場の成長率は上昇しており、今後もインドネシアのオーガニック食品の規模は更なる拡大が期待できます。

インドネシアのオーガニック市場でシェアが高いオーガニック食品メーカーは以下の通りです。

出典:Global organic trade guideを基に弊社作成(2022年1月31日)
https://globalorganictrade.com/country/indonesia

1位はKampung kearifan Indonesia社です。
Kampung kearifan Indonesia社は、JAVARAというインドネシアで有名なオーガニック食品店を運営している会社で、2019年時点でのインドネシアのオーガニック食品メーカーのシェア24%です。
2位は、UD Padi社でオーガニックのシェアは15.3%です。
3位は、Bon Cafe Indonesia社でシェアは1.3%です。

上図より、インドネシアのオーガニック食品メーカーは市場シェア上位2社を除くと大規模なメーカーが圧倒的なシェアを占めてこの市場を独占しているという訳ではなく、様々なメーカーが混在していることが分かります。

参考WEBサイト:
https://globalorganictrade.com/country/indonesia
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP603923_X20C21A1000000/#:~:text=1.%E5%B8%82%E5%A0%B4%E6%A6%82%E6%B3%81-,%E5%9B%BD%E5%86%85%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E5%8A%A0%E5%B7%A5%E9%A3%9F%E5%93%81%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%81%AF%E3%80%812015%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E3%81%8B%E3%82%89,7%2C100%E4%B8%87%E5%86%86%E3%81%A8%E8%A6%8B%E8%BE%BC%E3%82%80%E3%80%82https://javara.co.id/our-journey/

インドネシアの人々がオーガニック食品を購入する頻度

下図は、インドネシアの人々がオーガニック食品を購入する頻度を表しています。

出典:Frequency of purchasing organic food among Indonesian respondents as of September 2021より弊社作成(2022年1月30日)

調査会社Statistaのデータによると、2021年の11月時点でインドネシアにおいてオーガニック食品を「まあまあ購入する」、「よく購入する」と回答した人の割合が多く、全体の60%以上を占めていることが分かります。
一方、「オーガニック食品について知らない」、「購入しない」と回答した人の割合が全体の僅か9%で多くの人々がオーガニック食品を月に1回は購入しているとういう事からもオーガニック食品の需要が旺盛であることが窺えます。

インドネシアで多く購入されているオーガニック食品の種類

インドネシアにおいて、多くの人々が購入しているオーガニック食品は以下の通りです。

1、野菜・果物
農薬を使用せず、天然肥料を使って育てられた野菜や果物はオーガニック食品の中でも多くの人が購入している食品です。

2、米
インドネシアの人々の日々の食事で欠かせない米の中でもオーガニック米が人気を集めています。
オーガニックなお米は添加物が少なく、通常のお米より栄養価も高いことが人気の理由として挙げられます。

3、乳製品
100%オーガニック飼料で育てられた牛から取られた乳製品は、賞味期限が長いことも人気の理由のひとつです。

上記のオーガニック食品は日本でも馴染みのある食品ばかりです。
野菜・果物、米、乳製品はインドネシアの食文化の中では欠かせない食材でこれら主食となっている部類の食材の中にオーガニック食品が多く取り入れられていることが分かります。

参考WEBサイト:
https://hot.liputan6.com/read/4202352/contoh-makanan-organik-sehat-kenali-manfaatnya

今回のコラムではインドネシアのオーガニック食品についてご紹介しました。

インドネシアのオーガニック食品市場はまだ成長段階であり、今後のマーケット拡大に期待が持てる市場です。
またこの市場は少数の限られた食品メーカーが約4割のシェアを占めていますが、反面残りの約6割の市場は多数の小規模企業が市場を分け合っており、この6割もの市場には大きな可能性が秘められていると言えるでしょう。更にこの市場規模は急速に拡大しているので、このビジネスへの参入の魅力が急速に増すと考えられます。

オーガニック食品は、人々の健康に良いだけではなく環境にも良い影響をもたらします。
SGD‘sが叫ばれるなか、インドネシアにおけるこのオーガニック食品市場の今後の成長の動向はとても興味深く注目に値します。

弊社では、インドネシアにおける調査、インドネシア進出のサポート、循環型社会への取り組みなど様々な分野で支援を行なっております。
是非ご相談をお待ちしております。

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