【コラム】ラマダン中の現地視察で注意するべきポイント

ラマダンとはイスラム教徒の義務の一つで、一ヶ月間、日の出から日の入りまでの時間は飲食が禁止となります。日本語では断食月と訳されることも多いですが、ラマダン中は断食以外にも喫煙や悪口を言うなどの行為も禁止されており、あらゆる禁欲を課せられる月といえます。ラマダンはヒジュラ暦(イスラム暦)での9月を表すため、毎年日にちが異なります。2018年のラマダンは5月17日から6月14日までです。

 

ラマダン中の生活

朝食を日出までに済ませなければならないので、朝がとても早いです。また、学校や会社によっては普段より早く始まり早く終わるところもあります。

多くの飲食店は通常通り営業しますが、なかには日中は営業せずに夜だけ営業をする店もあります。

 

ラマダン中の通行人に配慮して、日中カーテンを閉める飲食店

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラマダン中「ブカプアサ(断食明けの食事)までは、お持ち帰り以外の飲食サービスは提供いたしません」と書かれた案内を掲げている飲食店

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

断食明けの食事

断食明けの食事は、基本的に家族や同僚・友人などと一緒にとります。

レストランやモスクでは、人々が日の入りを今かと待ち構えて座っている様子を見かけると思います。

長時間の断食後は胃がびっくりしないように、まず甘い飲み物やおやつから口にするのが良いとされています。

 

ビジネスシーンへの影響

ラマダン期間中は一般的に作業効率が低下すると言われています。

インドネシア人とお仕事をされる方は予定が思い通りに進まないことを見越し、ラマダン前に余裕を持った計画を立てておくことをお勧めします。

また、断食中のインドネシア人に配慮し、日照時間帯は人前での飲食は避けておきましょう。

 

予定が立てにくい

ラマダンに入って2週間ほどすれば慣れてくる人も多く、比較的打合せがしやすくなります。

夜は「ブカプアサ・ブルサマ(buka puasa bersama)」といって、断食明けの食事を家族や友人などと一緒に取ることが多く、また夕食後に「ショラット・タラウィ(Shalat Tarawih)」というラマダン時期のみの特別なお祈りもあることから、会食のセッティングが比較的難しくなる傾向にあります

 

 

断食明け大祭(レバラン休暇)、2018年は最大12連休

1ヶ月のラマダンが終わると、待望のレバラン(断食明け大祭)休暇が始まります。

2018年のレバラン休暇は最大12連休になり、政府の発表によると、今年の6月15日~16日のレバランに伴う有給休暇一斉消化日をさらに3日間追加するそうです。

最長で6月9日から20日までの12連休となるので、お気を付けください。

 

 

消費行動が活発になる

ラマダン、レバラン期間は「THR(Tunjangan Hari Raya)」と呼ばれるレバラン手当てがあり、

給与約一ヶ月分のボーナスが支給されます。消費者の購買意欲が最も高くなる時期とされています。

食料品だけでなく、衣料品や電化製品の売り上げも好調となります。

各モールでは、日本の年末商戦のようなセールが実施されます。

ラマダン中はスターバックスのカップも特別仕様になります。(左が2015年のもの、右が2016年のもの)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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