【コラム】インドネシアの大学と大学生事情

インドネシアにおける大学進学率は、27.94%(2016年)です。大学へ進学する人は年々増加しており、特にジャカルタなどの都市部ではその傾向が強いです。
参考:global note https://www.globalnote.jp/post-1465.html

今回のコラムでは、インドネシアの大学や大学生、また彼らの就職事情についてご紹介します。

インドネシアの名門大学

以下は、インドネシアで「名門」と言われている大学です。

インドネシア大学Universitas Indonesia(UI)
インドネシアで最も古い大学で、その歴史は1849年にまで遡ります。日本における東京大学のような存在で、各国のトップクラスの大学との協定を結ぶなどしています。

バンドン工科大学 Institut Teknologi Bandung(ITB)
インドネシアを代表する理工系大学で、オランダや日本との学術交流が盛んです。弊社代表アルビーも、来日前にはここITBで情報工学を専攻していました。

ガジャマダ大学 Universitas Gadjah Mada(UGM)
インドネシアの古都ジョグジャカルタにあり、まさにインドネシアの京都大学といえる大学です。
現在の大統領であるジョコ・ウィドド氏の出身大学でもあります。

日本語学部で有名な大学

以下はインドネシア国内で、日本語学部が有名な大学の一部です。

パジャジャラン大学 Universitas Padjadjaran
バンドンに位置する大学で、インドネシア国内の大学で最古の日本語学科があります。

アイルランガ大学 Universitas Airlangga
スラバヤにある大学で、元はインドネシア大学の分校でしたが、1954年にアイルランガ大学として改組されました。

スラバヤ国立大学Universitas Negeri Surabaya(UNESA)
東ジャワで最初に日本語教育を行った大学です。

インドネシア総研と関わりの深い大学

以下は、弊社と繋がりの強い大学です。

インドネシアクリスチャン大学Universitas Kristen Indonesia(UKI)
東ジャカルタにあるキリスト系の大学です。ジャカルタ国立大学Universitas Negeri Jakarta(UNJ)日本語学科もあり、毎年学科生による「Jiyuu Matsuri」という日本のお祭りが実施されています。

スティアミ大学Sekolah Tinggi Ilmu Administrasi Mandala Indonesia(STIAMI)
ジャカルタ、ブカシ、デポックにキャンパスを持つ、会計や経営などに特化した大学です。

インドネシア人大学生の住まい

インドネシアの大学生も、日本の大学生のように地元を離れ一人暮らしする人が多くいます。
一人暮らしの大学生はほとんどの場合、「コス(kos)」と呼ばれる住居に住んでいます。

「コス」はシェアハウスのような形態で、アパートよりも比較的に安く住むことができるため、大学の近くにコスを借りている大学生が多いです。

インドネシアの大学生はほとんどアルバイトをしない?

インドネシアでは日本とは異なり、アルバイトをしている大学生は少なく、多くの場合、両親からの仕送りで生活をしています。

その理由は、アルバイト先を見つけることが非常に困難なことにあります。
インドネシアでは上述のように大学の就学率がまだ30%ほどにとどまっていることから、中卒や高卒で働いている人たちが多くいます。

そのため、フルタイムで低賃金の労働力を確保することが比較的容易であり、大学生のように授業のない時間帯にしか働くことができないパートタイマーに働いてもらう必要があまりないのです。

一方で、アルバイトをしている大学生も少なからずいます。アルバイト先として多いのは、家庭教師や講師です。

インドネシア人大学生の就職時期

インドネシアでは日本のような新卒一括採用はなく、大学を卒業した後に自分のタイミングで就職先を探し始めるのが一般的です。

「インドネシア人の新卒大生探しを現地のエージェントに依頼した際、既に大学を卒業している人を紹介されて戸惑った」とおっしゃる日系企業の方もいらっしゃいますが、インドネシアではインターンやアルバイトなどをしてから卒業後数か月~数年以内に就職するケースが多いです。

就職先の見つけ方は「紹介」が多い

インドネシアには日本の「就活サイト」のようなものはありません。就職先の探し方として最も多いのは家族や知人からの紹介です。

このように口コミ文化の根強いインドネシアでは、就職においてもコネクションが非常に重要になっています。実際に、コネや賄賂を使って、就職試験をくぐりぬけることもあります。

現地の大学生や弊社の若手社員に聞いてみても、成績が良くても”コネ”と”カネ”がないために良い企業には就職できなかった学生や、反対に、成績があまり良くなくても紹介やお金の力で良い企業に入ることができた学生など、公平とは言えない話が多々ありました。

今後はこのような就職の不平等さを解消していくことも、インドネシアにおける大きな課題と言えるでしょう。

弊社はインドネシアの大学と複数のネットワークを持ち、また大学生数百人を対象とした定量調査などについても実施経験がございます。インドネシアの大学、または大学生に関するビジネスをご検討中の方はぜひお気軽にお問合せください。

株式会社インドネシア総合研究所
お問い合わせフォーム
Tel: 03-5302-1260

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