【コラム】インドネシアの化粧品市場とブランド

2017年時点でインドネシアの人口は2億5千万人を突破しており、その中でも購買力のある中間層・富裕層が増加し続けています。その中で、特に今注目を集めているのが「化粧品業界」です。
今回のコラムでは、インドネシアの化粧品市場規模・大手化粧品会社をご紹介します。
インドネシアにおける化粧品市場の成長に対する予測
インドネシア産業省は、「この先化粧品業界の年間売り上げは100兆ルピアに達するだろう」と予測しています。
また、国際市場調査のリーディングカンパニーであるユーロモニター社も、「アジア地域で化粧品市場の成長が最も早い国は、インドネシアとベトナムになるであろう」との予想を発表しています。
そして弊社もまた、「インドネシアは2019年には世界全体の化粧品・基礎化粧品の市場規模トップ10にランクインする」と見ています。
インドネシアの大手化粧品ブランド
最近ではインドネシア発の化粧品ブランドも多く登場し、またその質も高いため、インドネシアへ参入・展開している海外ブランドの非常に手強いライバルとなっています。
今回は、昔から知られる老舗ブランドから、最近登場したばかりの新顔まで、今現地で人気のあるインドネシア化粧品ブランドをいくつかご紹介します。
1.サリアユ(Sariayu)
女性の内面的、外面的な美しさをコンセプトにした、マルタ・ティラール社(Martha Tilaar)が展開する美容ブランドの一つ。内側の美しさをサポートするためのお茶やサプリメントなどの健康食品、外側の美しさを保つための基礎化粧品・メイクアップ化粧品などを多数取り扱っています。
取扱商品:基礎化粧品、メイクアップ化粧品、ヘアケア、健康食品
HP:https://sariayu.com/
2.ワルダ(Wardah)
1995年に登場したパラゴン・テクノロジー・アンド・イノベーション社(Paragon Technology and Innovation)が展開する化粧品ブランドの一つ。ハラル(イスラム教の教義に従っていると判断されるもの)化粧品の需要に応えるために、専門家と医師監修のもと、最新テクノロジーを使い高品質な商品を開発しています。
取扱商品:基礎化粧品、メイクアップ化粧品
HP:公式HP無し
3.イネズ(Inez)
コスメティカタマ・スペル・インダ社(Kosmetikatama Super Indah)の展開する化粧品ブランドInezは、1998年に誕生し、経験豊富なヨーロッパの美容コンサルタントによるサポートを受けながら成長を遂げました。
2010年にはISO 9001 : 2008を取得し、中間層へ高品質な化粧品を提供することをミッションとして掲げています。
取扱商品:基礎化粧品、メイクアップ化粧品
HP:http://www.inez.co.id/features.html
4.ムスティカ・ラトゥ(Mustika Ratu)
ムスティカ・ラトゥ・インドネシア社(Mustika Ratu Indonesia)が展開している、インドネシアの伝統的なハーブ飲料であるジャムゥを使用した美容商品(健康飲料・食品、ヘアケア、スキンケアなど)を取り扱っています。
その他にも基礎化粧品、メイクアップ化粧品を取り扱っており、インドネシアを訪れる外国人の間では人気のお土産として認知度が高いです。
取扱商品:基礎化粧品、メイクアップ化粧品、ヘアケア、健康食品
HP:公式HP無し
5.ケアリング・カラーズ(Caring Colours)
ケアリング・カラーズ(Caring Colours)は、インドネシアの美容会社最大手、マルタ・ティラール社(Martha Tilaar)が展開するブランドの一つで、アジア、特にインドネシアの女性のために「先端技術を使った高品質化粧品を開発する」という使命のもと誕生したブランド。
同社の商品はアボカドオイルなどの天然素材を原料としており、化粧しながらスキンケアできるのが特徴です。
取扱商品:基礎化粧品、メイクアップ化粧品
HP:http://www.caringcolours.com/index.php/products/view/11/basicare-
translucent-loose-powder
注目の美容関連大手企業「マルタ・ティラール社(Martha Tilaar)」
同社は多くの人気ブランドを抱える美容関連企業の一つです。
創業者であり会長でもあるマルタ・ティラール(MarthaTilaar)氏はアメリカの有名大学で美容について学んだあとインドネシアへ帰国し、1970年にマルタズサロン(Martha’s Salon)をオープンしました。
それを皮切りにインドネシアでサロン・スパの経営、化粧品の製造販売、美容学校の経営を行い、現在までインドネシアの美容業界に多大な貢献をしています。
上記で紹介したインドネシアの有名な化粧品ブランドのうち、サリアユ(Sariayu)とケアリング・カラーズ(Caring Colours)はマルタ・ティラール社が展開するブランドです。
マルタ・ティラール社、日本進出を検討中
このようにインドネシアの美容業界を語る上で欠かせない存在のマルタ・ティラール社ですが、今後の世界進出の第一歩として、現在、日本への進出を計画しています。
日本でのサロン・スパ経営や商品販売の他に、日本人セラピストのためのバリニーズマッサージやエステスクールの開講なども検討中です。
今年6月上旬には弊社代表のアルビーがインドネシアのマルタ・ティラール氏の自宅へ伺い、今後の計画について直接意見交換をして参りました。マルタ・ティラール氏も日本進出に意欲的で、近日中にMOU(基本合意書)を締結する予定です。
今後インドネシア総研はマルタ・ティラール社の日本窓口として、包括的なサポートをしていく予定です。
これからもインドネシアの美容業界事情や、マルタ・ティラール社の日本進出についての情報をリリースしてまいります。どうぞお楽しみに!!
株式会社インドネシア総合研究所
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