【アルビー日記】インドネシアでM&Aを成功させるための『要望書』とは
インドネシア総研では、インドネシア企業の買収を成功させるために『要望書』を作成しております。
この要望書は、基本合意書を締結する前段階で非常に重要な役割を果たします。
今回はインドネシアで企業買収を成功させるための『要望書』について紹介します。
M&A要望書とは
インドネシアで企業買収を成功させるために、弊社が独自に作成する『M&A要望書』とは、インドネシアの買収対象企業(譲渡企業)の要望をまとめる書類です。
このM&A要望書には、インドネシアの買収対象企業の希望条件などを、できるだけ詳細に記載します。
M&Aの条件
インドネシアで企業買収する際には、株式譲渡、事業譲渡、合併などの方法が考えられます。
買収先がM&Aに慣れていれば問題がありませんが、あまり慣れない場合は丁寧に分かりやすく各スキームとそのリスクを説明する必要があります。
キャッシュポイント
買収先の株主に、最終的にいくらお金が残るか聞く必要があります。
しかし、買収先の株主も面子がありますので、金銭面について具体的な意見を言わないケースも多々あります。
目安を聞くことでスキームの構築や買収金額交渉に役立ちます。
売買価格
買収先の株主がいくらお金を残したいかを知る必要があります。
これを踏まえ、スキーム・税金・法律等を考慮する事で買収価格が決まっていきます。
初期交渉の段階では、日本側の内部承認がありますので買収価格を決めることができません。
キャッシュポイントとスキームを抜いた買収価格については、買収先から要望書を出してもらうことで最終売却価格の「輪郭」が決まってきます。
役員の処遇
買収先企業の経営者の給与は、そのままか上がるかで買収に対する意欲が異なります。
株主は経営者と兼任することが多いので、既存の給与や待遇を聞くことでwin-winな買収価格決めのコツにつながります。
契約成立時期
契約成立の時期の要望があるかを確認することは大変重要です。
インドネシアでは計画通りに進まないことが多いですが、引き継ぎや引き渡しにどれぐらい時間がかかるのかを把握することはとても重要です。
M&A要望書のメリット
商習慣の違いを事前に把握できる
要望書の精度は、質問の質に依存しています。
インドネシアの会社オーナーや経営者は日本流のビジネススタイルが分からないので、あらかじめ説明します。
日本流のビジネススタイルを一通り説明しますと、オーナーもそれに伴って要望を出すことができます。
ここでは自己開示がとても重要です。
交渉のポイントが整理できる
オーナーには優先順位があり、オーナーの優先順位を理解することによって、何を先に行うかが分かります。
オーナーはスキームがとても気になる場合は、スキームについて先に交渉する場合があります。
もちろん『価格ありき』や『時間ありき』のオーナーもいます。きちんとオーナーの優先順位を把握することが大事なポイントです。
情報を開示してもらいやすくなる
オーナーの本音の輪郭が見えてきた時点でオーナーの考え方が分かります。
資産を多く所有するオーナーは、B/Sを先に開示してもらったり、銀行から多くの借り入れをしているオーナーからは逆にP/Lから先に開示して頂く等情報開示においても時間軸が存在します。
無論、最終的にすべてのデータを開示してもらう必要がありますが、焦らずに要望書と照らし合わせて、オーナーが置かれた状況を理解しながら交渉を進めることが大事なポイントです。
トラブルが少なくなる
交渉議事録はかならず作ることです。
要望書はオーナーの要望に沿って弊社が作り、最終的にオーナーにサインをしていただく書類です。
買収する側の言葉を使ってオーナーの気持ちを書くことで、ミスコミュニケーションを減らすことができます。
インドネシアのM&Aならインドネシア総研に
インドネシア総研では、これまでインドネシアの企業を、日系の企業が買収する『M&A』を数件サポートさせていただきました。
インドネシアでのM&Aは、日本国内のM&Aと少し勝手が違うので、ぜひ検討段階から弊社に相談いただくことをおすすめします。
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