インドネシアでのチップ事情―知っておきたいマナーと習慣

サービスを受けた際に、料金とは別に感謝の気持ちとしてお金を渡す「チップ」の文化は、欧米諸国で広く根付いています。
インドネシアではチップの文化はあるのでしょうか。
本コラムでは、インドネシアのチップ事情についてご紹介します。
インドネシアにチップの習慣はあるのか
インドネシアでは、日常生活の中で一般的にチップを渡す習慣はあまり根付いていません。
多くのインドネシア人にとって、チップは必須の文化ではなく、特別にチップを渡す場面は限定的です。
しかし、外国人観光客が多く訪れるバリ島やジャカルタの一部観光地では、ホテルやレストラン、タクシーなどでチップを渡すことが一般的になっています。
これらの地域では、サービス提供者もチップを受け取ることに慣れており、感謝の気持ちを伝える手段として定着しつつあります。
また、インドネシアの約90%の人々が信仰するイスラム教では、賄賂や不正な目的でなければ、感謝の気持ちを示すチップは禁じられていません。
宗教的にも問題がないため、チップはあくまでも任意の善意として受け入れられています。
観光地以外の地域でも、サービスに満足した場合にチップを渡すことは失礼とはされず、むしろ喜ばれることが多いです。
参考WEBサイト:https://salsawisata.com/uang-tip-adalah/
インドネシアでチップを渡すシーンと相場
インドネシアの観光地(主にバリ)にある観光客向けのホテルやレストランでは、チップを払うことが多くみられます。
以下は、インドネシアでチップを払うシーンと料金相場です。
レストラン・バー
利用料金の10〜15%程度が目安。
ウェイターやウェイトレスにはバーテンダーよりやや多めに渡すのが一般的です。
お釣りの端数を切り捨てる形や、ドリンク注文のたびに少額を渡す方法もあります。
ホテル
宿泊費の10〜20%程度が目安。
高級ホテルでは、受付、ベルボーイ、ハウスキーピングなど、対応してくれたスタッフごとに渡すと丁寧です。
タクシー
長距離移動や荷物運搬を手伝ってもらった場合は料金の10%程度。
短距離なら端数を渡す程度でも良いとされています。
ツアーガイド
満足のいくサービスを受けた場合は料金の約10%が目安。
チップの代わりに、TripAdvisorなどで好意的なレビューを投稿するようお願いされることもあり、これもガイドの収入に繋がります。
スパ・マッサージ
施術料金の10%程度が一般的。
特に満足度が高かった場合は15%ほど渡すと感謝の気持ちが伝わります。
このように、観光で利用するホテルやレストラン、ツアーやスパなどでチップを渡すことが一般的です。
また、チップを渡すタイミングは、レストランでは食事後、ホテルではチェックアウト時、ツアーやスパでは終了後が一般的です。サービスを受けた直後に渡すことで、感謝の気持ちがより伝わります。
観光客以外でチップを渡すケース
以下のような場合、現地に住む人同士でもチップを渡すことがよいとされています。
美容院でサービスに満足した場合
インドネシアの美容院では、通常カット担当のスタッフとアシスタントの2名がつくことが多いため、両方にチップを渡すのが望ましいとされています。
仕上がりやサービスに満足したら感謝の気持ちを伝えましょう。
渋滞に巻き込まれたタクシー乗車時
特にジャカルタでは渋滞が深刻です。
渋滞中に運転手を労う意味で、少額のチップを渡すと喜ばれます。
レストランで料理やサービスに満足した場合
請求書にサービス料が含まれていないレストランでは、満足した際にウェイターにチップを渡すのが喜ばれます。
雨の日や暑い日のバイクタクシー利用時
労力がかかるため、チップを渡すと感謝が伝わります。
近年ではバイクタクシーのアプリでチップを送れる仕組みも普及しています。
このように、インドネシアではチップは義務ではなく、あくまでサービスに満足した際の感謝の気持ちとして任意で渡されています。
また、近年のアプリサービスの普及により、バイクタクシーやフードデリバリー、フリーランサーへのチップがオンラインで手軽にできるようになっています。
今後、技術の発展に伴いインドネシアのチップ文化も徐々に変化していく可能性があります。
参考WEBサイト:https://www.finansialku.com/lifestyle/ini-aturan-memberi-uang-tip-di-indonesia/
https://www.liputan6.com/feeds/read/5784239/uang-tips-adalah-panduan-lengkap-tentang-pemberian-tip?page=6
インドネシアで観光客がチップを渡す際の注意点
チップはインドネシアの通貨「ルピア」で渡すようにしましょう。
外貨を渡すと相手が両替手数料を負担する場合があるためです。
また、レストランやホテル、バーでは請求額にサービス料が自動的に含まれていることが多いです。チップを渡す前に請求書をよく確認することをおすすめします。
参考WEBサイト:https://wise.com/us/travel-money/tip-calculator/indonesia
今回のコラムでは、インドネシアにおけるチップ文化についてご紹介しました。
インドネシアでは、観光地を中心にチップの習慣が根付いている一方で、地域や状況によって慣習に違いがあることがわかりました。
また、チップは義務ではなく感謝の気持ちを表すものであり、相手に対する思いやりや配慮の一環として渡されていることが多いです。
近年では、スマホアプリの普及によりチップの受け渡しがより便利になり、これからさらにインドネシアのチップ文化にも変化が見られる可能性があります。
出張や視察、現地でのビジネス活動を円滑に進めるためには、こうした現地の習慣を正しく理解し、適切に対応することが重要です。
弊社インドネシア総研では、現地市場の動向調査からビジネス展開のご支援まで、幅広くサービスを提供しております。
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